TECHNO-FRONTIER 2020 技術シンポジウム

自動車技術関連セッション

※プログラム内容(スピーカ、コーディネータ、発表テーマ、内容等)が変更になる事がありますので予めご了承ください。
4月8日(水) 10:00 - 12:45 B1 可変磁束モータ
D1 先進パワエレから見る「くるまの未来」
E1 自動車の電動化 ~戦略と電池開発~
14:15 - 17:00 D2 トヨタ・日産・ホンダが集結 ~xEVパワエレ技術の最新動向と将来展望~
E2 車載用電池の進展
4月9日(木) 10:00 - 12:45 F3 車載電子部品の熱設計
G3 ADASからADASからAD 5G コネクテッドのEMC
14:15 - 17:00 G4 EVのEMC
4月10日(金) 10:00 - 12:45 C5 プレス(巻線)
D5 xEV用(向け)パワエレ受動素子の挑戦
14:15 - 17:00 C6 自動車用駆動モータ
D6 本格採用が始まった次世代パワー半導体 ~モビリティー分野へのSiC適用最新事例~
 コーディネータ  (敬称略)
4月8日(水)
10:00~12:45
B1
可変磁束モータ
赤津  観
横浜国立大学 工学研究院 知的構造の創生部門 教授
1
可変磁束モータの技術動向
  • 可変特性モータの技術動向
  • 可変モータの研究例
  • まとめ
加藤  崇
日産自動車㈱ 総合研究所 EVシステム研究所 主任研究員
2
永久磁石と巻線界磁を併用したハイブリッド界磁FSMの開発現状と課題
  • 動作原理と固定子磁石配置位置別の特徴
  • 高占積率平角巻線を採用した固定子中央磁石配置HEFSMの設計と試験結果
  • 更なる高効率化ヘ向けた課題と対策
小坂  卓
名古屋工業大学 大学院 工学研究科 電気・機械工学専攻 教授
3
Δ型の磁石配置及び拡張フラックスバリアを採用した自動車駆動用可変磁力メモリーモータ
  • 可変磁力メモリーモータの特長及び改善課題
  • 着磁性能向上のための回転子形状の提案
  • 提案構造を備えた可変磁力メモリーモータの無負荷・負荷特性
竹本 真紹
北海道大学 大学院 情報科学研究院 准教授
 永久磁石同期モータの界磁調節機能をもつ可変磁束モータは高速回転時の効率向上など様々な利点があります。また可変磁束を実現する手法も、永久磁石の強さを直接制御するメモリーモータ、界磁巻線による起磁力を利用した方法やロータ磁気回路設計による磁路可変モータ、伝統的な巻線切替手法など多岐に渡ります。本セッションでは可変磁束モータの第一人者である三研究者を一同に集め、特に自動車主機用モータに焦点をあてて、わかりやすい技術動向から最新の実験結果、設計技術についてご講演いただきます。
※モータ技術シンポジウムB1セッションとの共通プログラムです。
 
4月8日(水)
10:00~12:45
D1
先進パワエレから見る「くるまの未来」
細谷 達也
㈱村田製作所 技術・事業開発本部 デバイスセンター 応用技術開発部 プリンシパルリサーチャー / 名古屋大学 客員教授
1
テスラ モデルS、モデル3の分解から見るクルマの未来 ~車体から電池まで~
  • 日経BPが2019年に分解・分析したテスラモデルSとモデル3の全体像
  • モデルSからモデル3へのパワートレインの進化
  • 搭載ECUやインテリアの変化から考えるEVの未来
中道  理
日経BP 上席研究員
2
次世代エレクトロモビリティに向けたGaNプロジェクトの取り組み
  • 世界各国が地球温暖化対策に取り組み脱炭素社会を構築することを合意した「パリ協定」。今、低炭素モビリティ社会実現に向けた新たなイノベーションが求められています。本講演では、イノベーション創造プロジェクト、次世代パワーエレクトロニクスとして期待される窒化ガリウム(GaN)の可能性、次世代エレクトロモビリティへの提案などをご紹介します。
塩崎 宏司
名古屋大学 未来材料・システム研究所 特任教授
3
第3世代走行中ワイヤレス給電インホイールモータの開発
  • すべてをタイヤのなかに:モータ・インバータと走行中ワイヤレス給電の受電回路のすべてをホイール内の空間に収納
  • 充電からの解放:走行中ワイヤレス給電の能力を1輪あたり20kWに向上。これにより交差点手前の充電だけで十分に。
  • 産学オープンイノベーション:当プロジェクトに関わる基本特許をオープン化
藤本 博志
東京大学 大学院 新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 准教授 
 1.自動車の電動化、2.脱炭素エネルギー、3.情報化(AI、5G、IoT、ADAS)などの社会変化は電源システムの技術革新を導き、未来社会はパワーエレクトロニクスが支えます。35年目の記念すべきオープニングでは、1件目に、分解したテスラモデルSとモデル3からパワートレインの進化とEVの未来を洞察し、2件目に、低炭素モビリティ社会実現に向けた次世代エレクトロモビリティのオールGaNヴィークルを紹介し、3件目に、ホイールにインバータ、ワイヤレス給電、モータの全てを格納する第3世代走行中ワイヤレス給電インホイールモータを解説して頂きます。現場のエンジニアから未来を考える方々に有益な機会になります。
※電源システム技術シンポジウムD1セッションとの共通プログラムです。
 
4月8日(水)
10:00~12:45
E1
自動車の電動化 ~戦略と電池開発~
永峰 政幸
㈱村田製作所 デバイスセンター バッテリ開発部 チーフマテリアルリサーチャー
1
電動車両の普及とバッテリー技術への期待
  • Hondaの電動化取り組み
  • 電動車普及の課題
  • 電動化技術における車載電池への期待
大澤  充
㈱本田技術研究所 先進技術研究所 主任研究員
2
自動車の電動化への取り組み
  • 日産における電動車の開発
  • 電動車用バッテリーの開発コンセプト
  • 将来バッテリーへの期待
新田 芳明
日産自動車㈱ 総合研究所 エキスパートリーダー
3
自動車の電動化に伴う電池開発と今後の展望
  • 自動車の電動化を加速した環境規制
  • 自動車業界における電池開発および調達戦略
  • 車載電池の安全性評価と認証ビジネス
  • 次世代革新電池の課題と展望
佐藤  登
名古屋大学 未来社会創造機構 客員教授 / エスペック㈱ 役員室 上席顧問
 大衆車の登場から100年を超え、いまやヒトやモノの移動手段として車のない生活は想像できません。一方、持続可能な社会の実現や維持は人類にとって重要課題であり、化石燃料を使用して地球環境に有害な化学物質を排出する装置の変革は不可欠です。各国は燃費規制や排出ガス規制の強化で電動車の早期普及を推進しており、自動車メーカーは自動運転との親和性も高いことから、積極的な電動車の開発や導入計画を発表しています。
 本セッションでは、電池やキャパシタなど高容量電力貯蔵デバイスを用いた電動車開発に早くから取組んできた本田技術研究所、日産自動車より、電動化に関する取組みや車載用蓄電池への期待をお話しいただきます。また、自動車と電池双方の企業経験を持つ講師には、電動車の普及における課題や展望、車両性能に直結する次世代電池の開発状況を解説いただきます。
 2020年を迎え、これからの10年で自動車に期待することや、社会における自動車の役割は大きく変わっていきます。そして、この変化を実現する原動力は電動化というパワートレインの刷新です。電池を含む技術動向の把握にぜひ活用下さい。
※バッテリー技術シンポジウムE1セッションとの共通プログラムです。
 
4月8日(水)
14:15~17:00
D2
トヨタ・日産・ホンダが集結 ~xEVパワエレ技術の最新動向と将来展望~
藤本 博志
東京大学 大学院 新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 准教授 
1
トヨタのxEVパワートレーン技術
  • 自動車を取り巻く環境
  • これまでの電動化技術の取り組み
  • これからの課題と方向性
岡村 賢樹
トヨタ自動車㈱ パワートレーン先行企画室 主査
2
日産の電動車システムと制御技術
  • 日産の電動車システム戦略
  • 駆動用モータの制御技術
  • e-POWERシステムの電力マネジメント
伊藤 知広
日産自動車㈱ パワートレイン・EV性能開発部 PT・EVシステム設計グループ 主担
3
プラグインハイブリッド車向け電動パワートレインと高出力密度昇圧器の開発
  • プラグインハイブリッド車パワートレインシステムと昇圧器の役割
  • 昇圧器の高出力密度を実現する磁気結合型インターリーブ回路
  • 新構造磁気結合型インダクタ
山岸 倫也
㈱本田技術研究所 オートモービルセンター EV開発室 第1ブロック 研究員
 世界中の自動車メーカが電動化を急速に進める中、ハイブリッド車・電気自動車の量産化をそれぞれ約20年前・10年前に開始していた我が国のカーメーカの技術は、世界をリードし続けている。本セッションでは、トヨタ・日産・ホンダの研究開発をリードするキーパーソンに集結をして頂き、xEVパワエレ技術の最新動向と将来展望を語って頂く。
 トヨタ自動車・岡村様からはPRIUSに代表されるトヨタハイブリッドシステムの技術的進化を俯瞰して頂き、その中でパワエレ技術がいかに重要な役割を果たしていたか、また苦労してきたかを熱く語って頂く。また今後将来的に期待される新技術開発の方向性を語って頂けるであろう。
 また日産自動車・伊藤様からは世界市場を牽引している電気自動車LEAFと、NOTE等で最近大好評のe-POWERシステムの技術動向やシステム戦略をご説明頂き、駆動用モータの制御技術・電力マネジメント技術がいかにその商品性を上げることに寄与してきたかを解説して頂く。EV時代には制御技術者が、縁の下の力持ちから一躍脚光を浴びる存在となるサクセスストーリーをお楽しみ頂きたい。
 最後に本田技術研究所・山岸様からはPHEV車向けの昇圧回路(DC/DC変換回路)の技術的要求を概説していただき、CLARITYで実用化された磁気結合型インターリーブ回路の最新技術をご紹介いただく。新構造インダクタにより高出力密度を実現した回路技術者の熱き戦いや活躍を目の当たりにして頂きたい。
 このように本セッションは日本を代表する三社が単に集結するだけではなく、パワエレ(回路)・モータ・制御というxEV時代の三大キーテクノロジーの進化を肌で感じられるものになるであろう。
※電源システム技術シンポジウムD2セッションとの共通プログラムです。
 
4月8日(水)
14:15~17:00
E2
車載用電池の進展
岡田 重人
九州大学 先導物質化学研究所 先端素子材料部門 大学院総合理工学府 量子プロセス理工学専攻
1
東芝製リチウムイオン二次電池SCiBTMの特徴と車載用電池としての展望
  • 東芝における電池事業概要とSCiBTMの特徴について
  • 車載xEVシステムへの展開事例とその特徴
  • SCiBTMの技術開発動向と将来展望
山本  大
㈱東芝 電池事業部 電池提携・戦略部 商品企画担当 主務
2
車載用次世代リチウムイオン二次電池の開発トレンド
  • モビリティー電動化の社会的背景について
  • 車載用LiBの要求性能
  • 技術戦略と開発ロードマップ
  • 次世代LiB開発の最新状況
明石 寛之
㈱Envision AESC ジャパン 常務執行役員
3
金属資源再生化への取り組み ーLiBリサイクルの実現に向けてー
  • 日本の資源事情と金属リサイクルの必要性
  • JX金属のリサイクル事業
  • LiBリサイクルの実現に向けて
安田  豊
JX金属㈱ 環境リサイクル事業部 執行役員 事業部長
 持続可能な開発のための国際目標SDGsの世界的機運の高まりを受け、EVのブレーク前夜の段階にある我が国において、全固体電池の実用化まで待てない状況の今、現実解として、安全性や経済性、環境負荷に考慮した車載用リチウムイオン電池の開発が各社の急務になっています。東芝 山本大様には、酸化物負極採用で安全性に定評のあるSCIBの次世代負極について解説いただきます。また、日産、NECとEnvisionの合弁企業として2019年に設立されたばかりの新生 Envision AESC ジャパン 明石寛之様には、同社のターゲットと次世代LiBに向けた技術戦略をご説明いただきます。さらにJX金属 安田豊様には、EVの本格普及によって顕在化が避けられない資源枯渇、リサイクル問題について同社の取り組み状況を紹介いただきます。
※バッテリー技術シンポジウムE2セッションとの共通プログラムです。
 
4月9日(木)
10:00~12:45
F3
車載電子部品の熱設計
三輪  誠
㈱豊田自動織機 エレクトロニクス事業部 技術部 開発統括室 室長
1
機電一体型・電動ウォーターポンプの熱シミュレーションのモデル構築
  • セットメーカの電子部品のモデル化
  • ECUのモデル化と精度検証
  • 機電一体のモデル化と精度検証
青山 泰崇
アイシン精機㈱ デジタルエンジニアリング部 チームリーダ
2
1D-Simを用いた熱設計
  • 1D-CAEを用いる理由
  • 熱設計の精度を上げるには
  • 部品の温度勾配を考慮した熱設計
有本 志峰
㈱ケーヒン 開発本部 電動技術統括部 PCU開発部
3
車載半導体の熱設計・EMCのフロントローディング
  • 車載用パワー半導体・ICの熱シミュレーション技術
  • MBDでの熱シミュレーションとは
  • EMCのフロントローディングの取り組み
江上 孝夫
東芝デバイス&ストレージ㈱ 車載戦略部
4

車載応用におけるパワー半導体の熱設計・信頼性技術最前線
~テスラ・モデル3分解から読み解くパワー半導体パッケージ(汎用/カスタム)戦略~

  • パワー半導体パッケージ技術最前線
  • SiCパワー半導体のパッケージ(モジュール)戦略
  • テスラ・モデル3に搭載されたSiCパッケージの分解解説と今後のEVへのSiC搭載可能性
山本 真義
名古屋大学 未来材料・システム研究所 大学院 工学研究科 電気工学専攻 教授
 自動車の電子化は電動化や自動運転の時代に突入し、益々加速していますが、限られたスペースに収納することを要求される自動車用電子部品は更なる小型化が要求されており、「車載電子部品の熱設計」の重要性が一段と高まっているのではないでしょうか。
 このセッションでは、自動車部品メーカの視点で様々な車載電子部品の製品設計時の熱設計事例を3つほど紹介し、最後に研究者の視点から見た車載パワー半導体パッケージの現状と今後について語って頂きます。
※熱設計・対策技術シンポジウムF3セッションとの共通プログラムです。
 
4月9日(木)
10:00~12:45
G3
ADASからAD 5G コネクテッドのEMC
野島 昭彦
トヨタ自動車㈱ 電子制御基盤技術部 電波実験室 技範
1
AD&ADASとEMC ~ミリ波レーダのEMC取り組み~
  • デンソーの考えるAD&ADASのロードマップ
  • ミリ波レーダにおけるEMC影響
  • シミュレーションを用いたEMC設計のフロントローディング事例
木津 保隆
㈱デンソー AD&ADAS技術2部 第3技術室 室長
2
5G時代におけるパートナーとのビジネス協創
  • ドコモが目指す5Gの世界
  • パートナーとの協創、実証事例
  • 5Gを支える無線アクセスネットワーク
安部田 貞行
㈱NTTドコモ 無線アクセス開発部
※EMC設計・対策技術シンポジウムG3セッションとの共通プログラムです。
 
4月9日(木)
14:15~17:00
G4
EVのEMC
塚原 仁
日産自動車㈱ 電子アーキテクチャ開発部 電子信頼性グループ
1
中国汽EMC概 (同時通訳有)
  • 中国汽EMC展史
  • 中国汽EMC准体系介
  • 汽EMC准
  • 新的注点
柳  海明
中国自動車研究センター(CATARC) 国院国委 主管工程
2
テスラ・モデル3分解から読み解く各パワーコンポーネントにおける最新EMC対策技術
  • テスラ・モデルS/モデル3用インバータにおけるEMC対策技術
  • テスラ・モデルS/モデル3用バッテリ充電器(OBC)におけるEMC対策技術
  • 次世代自動車用SiCパワー半導体応用におけるEMC対策技術最前線
山本 真義
名古屋大学 未来材料・システム研究所 大学院 工学研究科 電気工学専攻 教授
3
低周波から高周波まで意識したシールドケーブルの取り扱い
  • 車載電気電子システムを取り巻くEMC環境の動向
  • 車載電子システムにおけるノーマルモードとコモンモードのノイズ対策
  • シールドケーブルの端部配線処理と外部導体の接地が及ぼす影響
前野  剛
㈱クオルテック EMC技術研究室 室長
 2010年頃と言われていた第3次EVブームから約10年が経つ。この10年間にハイブリッド車を含め電動化を支える技術は大きく進化しEMCの課題やその対応方法が見えてきた。
 本セッションでは、①EV大国である中国でどのような試験評価が実際に行われているのか、②市販の電動車の分解から見える高電圧部品のEMCの特徴とは何か、③EMC対策の重要なポイントである大電力シールドケーブルの押さえるべきポイントとは何か、の3つの切り口から、現在の電気自動車のEMC評価の状況や対応策の実態を分かりやすく解説する。
※EMC設計・対策技術シンポジウムG4セッションとの共通プログラムです。
 
4月10日(金)
10:00~12:45
C5
プレス(巻線)
貝塚 正明
㈱本田技術研究所 オートモービルセンター 第4技術開発室 第1ブロック 主任研究員
1
自動車駆動モータ用巻線のための次世代技術開発
  • 自動車駆動モータの絶縁の考え方と課題
  • 皮膜材料が及ぼす各種電気特性への影響
  • 次世代に向けた巻線構成の提案
冨澤 恵一
古河電気工業㈱ 自動車・エレクトロニクス研究所 樹脂製品開発部 課長
2
自動車駆動用モータコアに要求されるプレス技術の現状と今後の課題
  • 金型・プレス技術の現状
  • 高精度金型への要求
  • 高精度プレス加工と今後の課題
松永  尚
㈱三井ハイテック 金型事業本部 金型事業部 金型技術推進部 部長
3
電動車の駆動モータ接着積層コア技術GlueFASTEC®
  • 電動車の市場動向と課題
  • 型内接着積層技術GlueFASTEC®の特徴
  • バッテリー消費電力低減に向けてGlueFASTEC®コアの提案
福山  修
黒田精工㈱ 技術本部 プロセス開発推進室 室長
 地球規模の温暖化抑制の為、自動車の燃費規制は年々厳しくなり各国の環境規制を背景としてハイブリッド自動車や電気自動車など自動車の電動化が加速しています。これら環境車に搭載される駆動用のモータは高効率化、小型化、高回転化、高出力化が進んでおりモータ構成要素の巻線と電磁鋼板コアは常に高いレベルの技術が要求されています。
 本セッションではモータ用巻線については高電圧に対する絶縁の考え方や次世代へ向けた巻線構成の提案を、電磁鋼板プレスにおいては高精度な金型技術やプレス加工技術の現状と課題、モータ高効率化に有効な手段である電磁鋼板の薄板化時に必要とされる型内接着積層コア技術について、それぞれ第一線で活躍する技術者の方から講演していただきます。モータ開発に関係する方々にとって大変有意義な内容です。多くの方の参加をお待ちしています。
※モータ技術シンポジウムC5セッションとの共通プログラムです。
 
4月10日(金)
10:00~12:45
D5
xEV用(向け)パワエレ受動素子の挑戦
財津 俊行
オムロン㈱ 技術・知財本部 組込システム研究開発センタ 技術専門職
1
テスラ・モデル3のパワエレシステム分解から読み解く次世代EV用受動素子と求められる技術仕様
  • テスラ・モデルS/モデル3用インバータにおける受動素子とその技術解説
  • テスラ・モデルS/モデル3用バッテリ充電器(OBC)における受動素子とその分解解説
  • SiC/GaNパワー半導体応用に対する車載用各受動素子応用の開発方向性
山本 真義
名古屋大学 未来材料・システム研究所 大学院 工学研究科 電気工学専攻 教授
2
EPS多機能化電源システムと高耐熱リチウムイオンキャパシタ
  • 「CASE」実現に向けた当社のEPS戦略
  • EPS多機能化電源システム・量産への技術課題
  • 高耐熱リチウムイオンキャパシタ開発
  • まとめと今後の予定
三尾 巧美
㈱ジェイテクト BR蓄電デバイス事業室 主任
3
車載対応高信頼性パワーインダクター
  • 車載用DCDCコンバータの動向について
  • 高信頼性への取り組み
  • 製品化事例
下蔵 良信
TDK㈱ 電子部品ビジネスカンパニー 製品戦略推進統括部 Passive application Center 副センター長
 くるまの電動化、情報化、自動運転は社会変革の大きな原動力であり、「移動」は新しい価値を生み出していくでしょう。それを快適に、信頼をもって支えるのがパワーエレクトロニクスの使命です。過酷な条件や、わがままな条件でも「しなやかに」しかも「強く」あるために、特に、パワエレ受動部品にはより重要な使命が課せられています。
 本セッションで、EVをパワエレシステム観点で俯瞰し、キャパシタとインダクタという部品の最新技術・動向の構成になっています。1件目は、テスラ・モデル3の分解からパワエレのシステム、特に受動部品に着目して技術の進化や課題を俯瞰的に講演して頂きます。2件目は、高温などの非常に過酷な状況でもEVに安定した電力を供給する高耐熱リチウムキャパシタとその電源システムをご講演して頂きます。3件目はEVの快適な空間を演出するために必要な超薄型大電力のインダクタについてご講演頂きます。受動部品の凄さ、難しさ、面白さと、あくなき挑戦への情熱を肌で感じて頂けると確信しています。
※電源システム技術シンポジウムD5セッションとの共通プログラムです。
 
4月10日(金)
14:15~17:00
C6
自動車用駆動モータ
梅田 敦司
㈱デンソー モータ先行開発部 開発1室 担当部長
1
マルチステージハイブリッドトランスミッションの開発
  • マルチステージハイブリッドトランスミッション概要
  • モータ小型低損失技術
  • モータ冷却技術
今井 恵太
トヨタ自動車㈱ パワートレーン先行開発部 主任
2
DAYZに搭載されるスマートシンプルハイブリッドについて
  • 車両電動化の底上げを図るアフォーダブルなスマートシンプルハイブリッドシステムに関して、モータジェネレータを核とした主要コンポーネントの紹介とその効果、今後の進化の可能性ついて解説します。
池田 貞文
日産自動車㈱ 電子アーキテクチャ開発部 ボディエレクトロニクス開発グループ 主管
3
新型 FIT e:HEV用 低損失モータの開発
  • i-MMDシステムモータの小型化
  • 低損失モータ技術
  • NVH低減技術
梶野 大樹
㈱本田技術研究所 オートモービルセンター 第4技術開発室 第3ブロック 研究員
 地球環境問題が叫ばれ、電動化車両の重要性が益々増加してきています。その様な中、エンジンとモータを併用するHVシステムでは、エンジン車からの展開性を重視したアフォータブルなシステムから、駆動、燃費を重視した2モータジェネレータシステムなど多様な形態が提案され、エンジンとモータの融合に様々な工夫、チャレンジが行われています。
 本セッションでは、HVシステムで日本の電動化車両を牽引する自動車メーカの皆様に、各システムとモータを核とした主要コンポーネントの紹介と今後の進化の可能性などについてご講演いただきます。
 2モータジェネレータシステムとして、トヨタ自動車の今井様にマルチステージHVトランスミッション、アフォータブルな形態としてのスマートシンプルHVについて、日産自動車の池田様、本田技術研究所の梶野様に新型FIT用の低損失モータについてご講演いただきます。
 システムとモータ開発とを連動させたノウハウ、最先端技術のご紹介を聞くことができる興味深いセッションです。
※モータ技術シンポジウムC6セッションとの共通プログラムです。
 
4月10日(金)
14:15~17:00
D6
本格採用が始まった次世代パワー半導体 ~モビリティー分野へのSiC適用最新事例~
岡本 光央
産業技術総合研究所 先進パワーエレクトロニクス研究センター SiCデバイスプロセスチーム 主任研究員
1
次世代パワー半導体の技術課題とその対策
  • SiCやGaN半導体を用いたパワーデバイスが電源回路に使用されるようになってきた。
    これらの次世代パワー半導体デバイスを従来のSi半導体デバイスと同じように使っていてはコストに見合った性能を出すことができない。すなわちその性能を活かそうとすると,回路実装や制御で対応する必要がある。本講演では,次世代パワー半導体デバイスの特性に応じたと回路側での対策について口述する。
舟木  剛
大阪大学 大学院 工学研究科 電気電子情報工学専攻 システム・制御工学講座 パワーシステム領域
2
自動車の電動化の進展とSiCパワー半導体の適用に向けて
  • 自動車の電動化と戦略
  • プリウスの進化とパワー半導体
  • SiCパワー半導体の適用に向けて
原  雅史
トヨタ自動車㈱ EHV電子設計部 第37電子設計室 室長
3
SiCの性能を引き出すEV/HEV用インバータ技術
  • 小型チップ冷却性能を改善するパワーモジュール技術
  • 高速スイッチング性能を活かす駆動回路技術
  • 高速スイッチングに適したノイズ低減技術
沼倉 啓一郎
日産自動車㈱ 総合研究所 EVシステム研究所 主任研究員
4
電動化を加速する車載用SiCパワーMOSFETの最新トレンド
  • 高効率・高信頼性を可能にする車載用SiCパワーMOSFET製品の特徴
  • トラクション・インバータ用のパッケージ技術
  • SiCパワーMOSFETの特性を引き出す駆動技術
山田 康博
STマイクロエレクトロニクス㈱ システム・ソリューション技術部 マネージャー
 シリコンカーバイド(SiC)やガリウムナイトライド(GaN)といった次世代パワー半導体の実用化が、いよいよ本格的に始まっています。特に、SiCを採用した電気自動車が販売開始されたことから、SiCの車載応用は今後ますます進むと考えられます。
 本セッションでは、1件目で次世代パワー半導体を活かすために必要となる回路・実装技術や制御技術について俯瞰的に解説いたします。その後に、SiCの車載応用にフォーカスした適用事例を3件ご紹介いたします。SiCのメリットを引き出す新しい駆動技術や実装技術といった最新の開発動向、さらには電気自動車の将来展望等について示します。
 これらの講演を通じて、次世代パワー半導体に関する実践的で最新の情報が得られるものと確信します。
※電源システム技術シンポジウムD6セッションとの共通プログラムです。
 


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