TECHNO-FRONTIER 2018 技術シンポジウム 幕張メッセ・国際会議場 技術者のための専門展示会 TECHNO-FRONTIER 企画委員インタビュー
第38回モータ技術シンポジウム
※プログラム内容(スピーカ、コーディネータ、発表テーマ、内容等)が変更になる事がありますので予めご了承ください。
4月18日(水) 10:00 - 12:45 B1 自動車用主機モータ
C1 低NV
14:15 - 17:00 B2 可変特性・新構造モータ
C2 リニアモータの大推力技術の動向
4月19日(木) 10:00 - 12:45 B3 超高速モータ
C3 パワーデバイス最新動向 ~SiC・縦型GaN、そして次々世代~
14:15 - 17:00 B4 航空機の電動化とモータの技術動向
C4 IPMモータの新しい設計技術と高効率化
4月20日(金) 10:00 - 12:45 B5 高性能化を支えるモータ巻線技術
C5 ロボティクス
14:15 - 17:00 B6 センサレス制御
C6 SRモータ
 コーディネータ  (敬称略)
10:00~12:45
4月18日(水)
B1
自動車用主機モータ
藤綱 雅己
㈱デンソー 研究開発2部 技師 担当部長
1
トラクションモータビジネスの現状とEV/PHEV向けトラクションモータの開発
  • 電動化の波によるプレーヤの変化と産業構造の変化
  • モータビジネスの変化
  • 開発したトラクションモータの技術的特徴
早舩 一弥
日本電産㈱ 専務執行役員 車載事業本部 副本部長
2
ハイブリッド車用重希土類フリーモータに対応したNVH低減技術
  • 自動車業界の動向と搭載技術概要
  • 重希土類フリー技術
  • NVH低減技術
山口 健太郎
㈱本田技術研究所 四輪R&Dセンター 第4技術開発室 第2ブロック 研究員
3
新たな表面磁石型ハイブリッド可変界磁モータ
  • ハルバッハ配列からの発想
  • 極間ヨーク構造の検討
  • 一般的表面磁石モータとの比較
草瀬 新
元・茨城大学大学院 理工学研究科D3 / 元・㈱デンソー エレ機器開発部 技師 担当部長
4
走行中給電に対応した第2世代ワイヤレスインホイールモータの開発
  • 実車走行給電実験の結果と効率の評価
  • All SiCの回路構成と制御構成
  • 路面側設備の構成と車両検知システム
藤本 博志
東京大学大学院 新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 准教授
 全世界での年間1億台近い自動車生産のうち、EV・HEVなど電動駆動車は、現時点まだ僅かですが、電動化へ急激にシフトしています。ここでは、その電動駆動車の主機モータについて最新の話題4つを取り上げました。
 まず最初に、日本電産殿から電動化と共に変わるビジネスとそれに対応するトラクションモータの開発、次に本田技術研究所殿から自動車業界の動向と枯渇が心配される重希土類フリーモータおよび新規磁気形状によるNVH低減技術、3番目にEVに最適な広範囲高効率駆動を可能にする次世代の表面磁石型の可変界磁モータの提案、最後にEVの走行距離を無限に伸ばす世界初の走行中給電に対応したワイヤレスインホイルモータについて講演して頂きます。
 全て実際の開発に携わった第一人者自らのご講演であり、製品や技術解説に留まらず、どのような考え方でこれらの技術が作られたかを知るまたとない機会になると思います。
※次世代自動車技術シンポジウムB1セッションとの共通プログラムです。
 
10:00~12:45
4月18日(水)
C1
低NV
野田 伸一
日本電産㈱ 中央モーター基礎技術研究所 研究第一部長
1
リラクタンスモータの振動現象と発生メカニズム
  • スイッチトリラクタンスモータと可変磁束リラクタンスモータ
  • 効率分布と振動の比較
  • 振動差の分析
新口 昇
大阪大学 大学院 工学研究科 知能・機能創成工学専攻 助教
2
永久磁石モータのコギングトルク解析技術
  • 非対称性に起因するコギングトルク
  • コギングトルク簡易計算
  • コギングトルクの発生確率
山口 信一
三菱電機㈱ 先端技術総合研究所 電機システム技術部 機構制御モータ技術グループ
グループマネージャ
3
機電一体パワートレインのモータノイズ低減技術
  • モータノイズ解析のための発音メカニズムに立脚したモデル化技術
  • 電磁加振力低減のための工夫
  • クラスタリングを応用した放射音解析技術
浅原 康之
日産自動車㈱ パワートレイン技術開発本部 パワートレイン性能開発部
音振性能計画・開発グループ 主担
4
主成分モード分析によるPMSMモータ騒音発生メカニズムの把握
  • 主成分モード分析について
  • モータNV課題への適用
  • NV対策検討事例
前田 崇
㈱エステック 技術部 チーフプロジェクトエンジニア
 モータは、家電、一般産業、工作機械等の幅広い分野で使用されています。最近では電気自動車(EV)への適用が注目されています。これらに適用されるモータには、継続的に、高速・可変速運転および小型・軽量化が求められ、その実現に伴い派生する騒音・振動の低減が課題となっています。モータ騒音は、電磁音、構造音、モータ制御音、ファン音、システム音に大別でき、騒音振動を低減するには、①振動源、②振動伝搬、③システム構造に着目していく必要があります。
 本セッションは、「モータ騒音振動問題を解決する手掛かりとなるよう」音源、騒音発生メカニズムおよび低減技術について適用事例を交えて発表していただきます。基本内容から現場でのノウハウ事例が多く詰まった意義深い発表内容です。
 
14:15~17:00
4月18日(水)
B2
可変特性・新構造モータ
森永 茂樹
アイダエンジニアリング㈱ 参与 開発本部 製品開発室 顧問
1
可変漏れ磁束型永久磁石同期モータの基本特性
  • 可変特性モータの技術動向
  • 円弧磁石型VLFモータの高効率化
  • 円弧磁石型VLFモータの基本特性
加藤 崇
日産自動車㈱ 総合研究所 EVシステム研究所 主任研究員
2
MATRIXモータによる可変特性と高トルク・高効率化
  • 多自由度制御が可能なMATRIXモータの提案
  • 磁束密度制御による高トルク化手法
  • ティース磁束制御による低鉄損化手法
赤津 観
芝浦工業大学 工学部 電気工学科 教授
3
自動車補機用モータの新しい小型化技術
  • 自動車補機用モータに求められる要件
  • 偏平モータ向け小型化技術
  • 筒長モータ向け小型化技術
牧田 真治
㈱デンソー スマートモータ革新部 課長
 近年、PMモータは多くの分野で適用されています。その背景には、高効率であると同時に、小型・軽量化などが期待できるからです。特に、自動車分野のモータでは可変特性などが要求されています。そこで、本セッションでは、PMモータの高効率化や小型化を目指した可変特性・新構造モータを取り上げます。
 先ず、可変特性を実現する一つの方法である漏れ磁束を可変にする永久磁石同期モータについて紹介します。次に、多相であるMATRIXモータによる可変特性、高トルク化、高効率化について紹介し、最後に、自動車補機用モータの小型化技術を、扁平と筒長の形状について紹介します。
 以上、本セッションが、今後のPMモータの性能向上を目指す開発の一助となれば、幸いです。
 
14:15~17:00
4月18日(水)
C2
リニアモータの大推力技術の動向
百目鬼 英雄
東京都市大学 工学部 電気電子工学科 教授
1
E型コアで磁気吸引力を相殺した大推力リニアモータ
  • E型コアで考えたリニアモータの動作原理
  • 磁気吸引力を相殺したリニアモータの特徴
  • 超精密位置決めと大推力を実現した成功事例
金 弘中
KOVERY Co., Ltd. CEO
2
電動化時代に向けたモータ・リニアモータの動向
  • モータ・リニアモータの開発動向
  • モータ・リニアモータの高効率化・高性能化
  • モータ・リニアモータの消費エネルギー削減
青山 康明
㈱日立製作所 モータシステム研究部 ユニットリーダ
3
高出力リニアモータの開発動向
  • リニアモータ高出力化への取組み
  • 小型・高推力化技術
  • 冷却技術
田邊 政彦
㈱安川電機 モーションコントロール事業部 モータ技術部 モータ電気設計課 課長補佐
 産業用アクチュエータとしてリニアモータの大推力化開発が推進されており、実用面でも精密高速位置決め用途への応用が進んでいます。リニアモータを応用する上で、更なる大推力化・高効率化が最大の課題であり、磁気吸引力に対応した支持機構ないし磁器回路構成の配置による磁器吸引力の相殺技術、冷却技術なども重要な課題となっています。
 本セッションでは、これら技術課題に対応した開発・実用化事例をそれぞれの目的ごとに対応する技術を講演いただくことで、リニアモータの更なる応用を進めるうえで有益なテーマとなっています。またリニアモータは磁器回路構成を発想する上でも参考になる内容を多く含んでいますので、多くの方の参加をお待ちしています。
 
10:00~12:45
4月19日(木)
B3
超高速モータ
関原 聡一
㈱東芝 生産技術センター 制御技術研究部 研究主幹
1
高速回転を可能とするモータ制御
  • 直接トルク制御について
  • 高速回転という条件を活かした制御法と簡略化
  • FPGAを用いた制御周期の短縮手法
井上 征則
大阪府立大学 工学研究科 電気情報システム工学分野 准教授
2
超高速モータの設計と制御の勘どころ
  • ワイドエアギャップ設計による低インダクタンス化とパワー密度向上の手法
  • PWMを使わない疑似電流源形インバータによる駆動とセンサレス制御
  • 導体過電流損をはじめとする各種損失の低減手法
野口 季彦
静岡大学大学院 総合科学研究科 教授
3
車載用補機超高速モータとインバータ
  • 12V低電圧で10万rpm、2kW出力を実現するモータ/INV開発
  • 低インピーダンスで高回転に対応したIM
  • 大電流と低電流リプルを両立するINV
鈴木 秀明
㈱デンソー 研究開発2部 モータドライブ開発室 担当
 様々な分野において、モータの回転数を高速化することにより、高性能、小型化する動きがあります。モータについては、材料や部品の進化、解析精度向上による構造の適正化など、回路・制御については、マイコンやパワーデバイスをはじめとする半導体の進化、モータ制御の高度化などにより高速モータの実用化が進み、用途が拡大しています。
 本セッションでは、この高速モータの先端技術についてとりあげ、高速化にとって重要な要素である処理時間の短いモータ制御の一例、モータの設計と制御の勘どころ、そして急速に電動化が進む自動車への適用例についてご講演いただきます。高速モータに携わっておられる方々には勿論、携わったことはないけれども興味を持っておられる方々にも有益な内容です。
 
10:00~12:45
4月19日(木)
C3
パワーデバイス最新動向 ~SiC・縦型GaN、そして次々世代~
西岡 圭
大阪大学大学院 工学研究科 SiC応用技術共同研究講座 特任研究員
1
次々世代ワイドバンドギャップパワーデバイスの最新動向
  • SiC、GaNの次に来るワイドバンドギャップパワーデバイスは何か?
  • 酸化ガリウム、ダイヤモンドの最新動向
  • ミストCVD法による世界最小オン抵抗の酸化ガリウムSBD
四戸 孝
㈱FLOSFIA 取締役CTO 研究開発部 部長
2
SiCパワーデバイス最新開発動向
  • SiCパワーデバイスの特性
  • 応用例
  • 最新の開発動向
三浦 峰生
ローム㈱ パワーデバイス製造部 商品企画G グループリーダー
3
縦型GaNパワーデバイス最近技術動向
  • 最近のGaNパワーデバイスの報告例
  • プロセス技術の課題と現状
  • アプリケーションへの期待
加地 徹
名古屋大学 未来材料・システム研究所 トヨタ先端パワーエレクトロニクス産学連携部門
特任教授
 パワーデバイス新材料であるSiCとGaNは既に実用化され、SiCはその特性を最大限に引き出すSiCならではの応用分野へも採用され始めました。GaNはその高速スイッチング特性を活かして電源分野などから搭載が始まり、今は次世代型として縦型GaN構造の実現が期待されています。そしてその次の「次々世代」パワーデバイス新材料として期待されている酸化ガリウムや究極の半導体材料と言われているダイヤモンドにも注目が集まっており、特に酸化ガリウムSBDは年内に量産開始予定と発表されています。
 このセッションでは、SiCと縦型GaNの最新開発動向、そして次々世代パワーデバイスの最新技術動向を取り上げます。本セッションが各位の次世代パワーデバイスを用いた商品の開発スピードアップに繋がれば幸いです。
 
14:15~17:00
4月19日(木)
B4
航空機の電動化とモータの技術動向
梅野 孝治
㈱豊田中央研究所 システム・エレクトロニクス2部 部長
1
電動航空機用モータの最新技術動向
  • 電動航空機におけるモータの要求仕様
  • 最近の開発動向
  • 将来の可能性
西沢 啓
宇宙航空研究開発機構(JAXA) 主幹研究開発員
2
世界をこえて・未来をつなぐ・でんきのContrail ~航空機の電動化に向けて~
  • 航空機・エンジンのシステム電動化
  • ハイブリッド推進、電動推進へ
  • Connected Air-Mobilityに向けて
大依 仁
㈱IHI 航空・宇宙・防衛事業領域 技術開発センター エンジン技術部
将来技術プロジェクトグループ 担当部長
3
電動航空機のパワーエレクトロニクス
  • 航空機の主要システム
  • 電動化への流れ
吉田 裕一
中菱エンジニアリング㈱ 大江事業部 航空宇宙技術部 航空機装備設計室
 近年、電動化の波は、HV・EVに代表される自動車のみならず、航空機業界にも及んでいます。本セッションでは電動航空機用モータを中心に、航空機の電動化の最新動向を第1線で活躍されている講師の方々にご講演いただきます。まず、JAXAの西沢様より電動航空機用モータの特徴や開発動向について紹介いただき、ついで、IHIの森岡様よりシステム目線での技術動向を、最後に中菱エンジニアリングの吉田様より電動化のキーとなるパワーエレクトロニクス技術の動向についてご紹介いただきます。
 モータやパワエレ技術の新しい展開を知り得るよい機会ですので、是非ともご参加ください。
 
14:15~17:00
4月19日(木)
C4
IPMモータの新しい設計技術と高効率化
大山 和伸
ダイキン工業㈱ 常務専任役員 モーター・インバータ担当
1
IPMSMの高性能化技術と自動設計技術
  • 小型・高速化による高出力密度化と効率改善
  • ボンド磁石の形状自由度を活用したトルク改善
  • GA+粗メッシュFEMを用いた高効率モータ自動設計
真田 雅之
大阪府立大学 大学院 工学研究科 電気・情報系専攻 准教授
2
リラクタンストルク活用可否に関する新しい判断指標
  • 提案指標の導出
  • 従来指標との比較
  • 実機への適用例
髙橋 暁史
㈱日立製作所 研究開発グループ モータシステム研究部 ユニットリーダ・主任研究員
3
ルームエアコン圧縮機用IPMモータの高効率化
  • ルームエアコンの市場環境とニーズ
  • 圧縮機用モータの開発動向
  • 圧縮機のYΔ結線切り替えモータ適用による高効率化
仁吾 昌弘
三菱電機㈱ 住環境研究開発センター 電機技術開発部 モーター開発グループ 専任
 IPMモータが高出力と省エネを両立するモータとして、広く認知されるようになってから20年。エアコン圧縮機用からHEV駆動用モータ、さらに産業機器用モータとしての実用化が益々進んでいます。IPMモータはリラクタンストルクや弱め磁束制御を活用できるため、SPMモータに比べて設計自由度が高く、開発者がモータ形状の決定や磁石選定に悩むことが多くあります。
 本セッションではIPMモータの新しい設計技術として、最新の自動設計技術とリラクタンストルク活用に対する新しい判断指標を紹介します。さらに、高効率化技術の動向と、商品搭載技術の事例を紹介します。本セッションが、高出力と高効率を両立するモータを開発する上で、モータ技術者にとっての新たな知見となることを期待します。
 
10:00~12:45
4月20日(金)
B5
高性能化を支えるモータ巻線技術
菰田 晶彦
㈱デンソー モータ性能開発部 モータ技術企画室 室長
1
高性能と高生産性を両立する巻線の最新動向
  • 高占積率巻線の取組み
  • 高速巻線技術動向
  • 巻線システムの構築例
加藤 亮
日特エンジニアリング㈱ 福島事業所 モーター事業本部 生産統括部 生産統括部 部長
技術部 部長
2
車載モータ用平角線の市場と最新の開発動向
  • 自動車駆動モータの絶縁に関する課題
  • 絶縁材料と巻線の構成
  • 部分放電と絶縁材料の選定
目崎 正和
古河電気工業㈱ 電装エレクトロニクス材料統括部門 巻線事業部門 技術部 部長
3
モータ用アスターコイルの開発動向について
  • モータ技術開発における市場性
  • 得られている性能
  • 今後目指すところ
本郷 武延
㈱アスター 代表取締役
 モータ技術シンポジウムでモータの巻線技術を取り上げるのは2013年以来、5年ぶりです。その間、巻線技術は熟成した感があります。しかし、技術は着実に進化し磁石技術とペアーとなり、より進化して、モータの高効率化、小型化を支える重要な技術となってきました。自動車用や産業機器用共に、平角線等の新たな高密度巻線モータが積極的に開発されています。
 本セッションでは、最新の巻線の高占積化・高速化技術等の市場動向に加え、平角型の巻線に着目した電機子構造に対応する最新の巻線技術を取り上げます。また、小型・高出力化を実現する究極の高密度で革新的な省エネ巻線についても解説します。これらの講演内容が、最近の巻線製造技術の現状を知るとともに、高密度巻線技術の適用によるモータの更なる高性能化、小型化の可能性を検討する機会となることを期待します。
 
10:00~12:45
4月20日(金)
C5
ロボティクス
長竹 和夫
㈱ADTech 顧問
1
サービスロボットの有望な市場と必要な要素技術
  • 期待が大きいサービスロボットが何故市場が立ち上がらないのか?
  • サービスロボットの有望な市場
  • ビジネス成功に必要な要素技術
本田 幸夫
大阪工業大学 R&D工学部 ロボット工学科 教授 ロボティクス&デザインセンター長
/大阪大学大学院 医学系研究科 招聘教授
日本医療研究開発機構 PS
2
ロボット用モータの技術動向と展望
  • ロボットの市場動向
  • ロボット用モータの要求仕様
  • 要求仕様に対する技術
廣瀬 友紀
㈱安川電機 モーションコントロール事業部 モータ技術部 モータ機械設計課 課長補佐
3
産業用ロボットのサーボ技術
  • ロボットにおけるサーボモータ技術
  • ロボットにおけるサーボアンプ技術
  • ロボットにおけるサーボ制御技術
鴻上 弘
ファナック㈱ FA事業本部 サーボ研究所 技師長
 わが国のロボット関連技術は、産業用途を中心に世界でも先頭を走り、同産業も活況を呈しています。ロボットは人間と対話、連携そして支援するメカトロ製品の集大成であり、年々認識、頭脳、運動の3要素は進化して来ています。特に、ここ数年は人工知能(AI)を付加した次世代の技術の織込み等高度化が図られ、実証実験や実用化が進められています。
 本セッションでは、まずサービスロボット分野で第一人者の先生に普及の向けた期待・課題について解説戴き、次に、運動を担うモータ、サーボドライブ技術の動向についてそれぞれ専業メーカの講師の方々ご講演戴きます。聴講される方々が、よりロボット分野を理解戴けると信じます。
 
14:15~17:00
4月20日(金)
B6
センサレス制御
森本 茂雄
大阪府立大学 大学院 工学研究科 電気・情報系専攻 電気情報システム工学分野 教授
1
センサレスサーボ技術の開発動向と応用
  • 全速度領域でのセンサレス高精度制御
  • 高性能化に向けた取組み
  • アプリケーション例とその特徴
佐竹 彰
三菱電機㈱ 先端技術総合研究所 モータ駆動システム技術部 駆動制御グループマネージャー
2
オールパスフィルタを用いた位置センサレス制御法
  • 疑似積分器による拡張磁束推定と問題点
  • オールパスフィルタを用いた位置推定値補正法
  • 実機実験による評価
長谷川 勝
中部大学 工学部 電気電子システム工学科 教授
3
センサレス制御の課題と挑戦
  • 切替のないセンサレス制御に向けて
  • 磁気飽和に強いセンサレス制御に向けて
  • 過変調駆動時のセンサレス制御に向けて
道木 慎二
名古屋大学 大学院工学研究科 情報・通信工学専攻 教授
 センサレス制御が実用化されてから久しく、現在では様々なアプリケーションに適用されてきています。センサレス制御技術は成熟した感がありますが、さらなる高精度化・高性能化に向けて研究開発が継続されています。また、実際利用する際にはまだ様々な課題が残っています。
 本セッションでは、まず実用化事例としてセンサレスサーボ技術について詳しく紹介して頂きます。つぎに、新しい手法を取り入れた最新のセンサレス制御技術について解説して頂きます。最後に、センサレス制御技術のさらなる発展を目指して、現在の課題とその解決に向けてのアプローチを示して頂きます。本セッションはセンサレス制御に限らず、モータ制御に関係する方々にとって大変有意義な内容です。
 
14:15~17:00
4月20日(金)
C6
SRモータ
三木 一郎
明治大学 理工学部 教授
1
次世代自動車用スイッチドリラクタンスモータに関する研究
  • 騒音を低減する駆動方法
  • 速度・トルク領域での出力の向上
千葉 明
東京工業大学 工学院 教授
2
磁束波形制御によるSRモータの低騒音化
  • 磁束波形制御とは?
  • 制御パラメータの最適化
  • 実験結果
小坂 卓
名古屋工業大学 大学院 工学研究科 電気・機械工学専攻 教授
3
アキシャルギャップ型SRモータの開発
  • アキシャルギャップSRモータの特性
  • ダブルロータ型アキシャルギャップSRモータ
  • ダブルステータ型アキシャルギャップSRモータ
後藤 博樹
宇都宮大学 工学研究科 電気電子システム工学専攻 准教授
 SRモータは、日本における電気機器に関するテキストではほとんど目にすることがないモータですが、特殊な用途で使用されています。このモータを一般家電製品、一般産業機械および電気自動車などに広く用いてもらうためには、効率やトルクの向上、振動・騒音の抑制等解決すべき多くの課題があります。
 本セッションでは、はじめに自動車にSRモータを適用した場合の騒音低減、出力の向上などについて長年に亘る研究成果の一端を紹介します。次に、低騒音化を磁束波形制御によって実現する試みについて解説し、実験結果を発表します。最後にアキシャルギャップ型SRモータの特性について紹介するとともに、ダブルロータ型およびダブルステータ型の2種類の事例について解説します。本セッションでは、SRモータの新たな姿を見ることができるのではないかと考えます。
 


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