※プログラム内容(スピーカ、コーディネータ、発表テーマ、内容等)が変更になる事がありますので予めご了承ください。
コーディネータ (敬称略)
F1高信頼性を実現するCAE
国峯 尚樹
㈱サーマル デザイン ラボ 代表取締役
1
LSI実装基板シミュレーションにおける熱物性情報の重要性
- LSI実装状態でのシミュレーションにおける課題共有
- 熱伝導率異方性測定の有用性評価
- 今後の展望
安武 一平
ローム㈱ アプリケーションエンジニア部 アプリケーション第1課 パワーAE1G 技術主査
2JEITA新熱特性評価基板の紹介と熱解析モデル簡易化手法の精度検証
- JEITA活動概要と新評価基板の紹介
- 新評価基板での実測と解析
- 簡易化の精度に与える影響検証
宮崎 雄英
富士通アドバンストテクノロジ㈱ 複合実装技術統括部 機構設計サービス部
3実務者視点での熱解析活用事例
- メイテックの熱解析への取り組み
- 失敗しない熱解析外注化の勘とコツ
- 多種多様な製品の理解とモデル化のポイント
安井 龍太
㈱メイテック ソリューションセンター セントラル
4パワー半導体の実験CAE融合信頼性設計システムの活用手法
- 実験・CAE融合によるパワー半導体信頼性設計システム「ASU/PM-Lifetime」の開発
- sic・Ag焼結モジュールに対する解析事例
- 最適化手法を用いたパワーサイクル試験解析
小池 邦昭
㈱先端力学シミュレーション研究所 技術開発部 エキスパート
熱流体CAEのファンクションは、形状や熱的条件をもとに基礎方程式を解いて温度や圧力・流速等を予測することにあります。しかし、その利用目的である「製品の品質や信頼性の向上」とは隔たりがあります。目的に向けて必要なことは、まず現実に近い予測が現実的な時間で得られるよう環境を整えること、次に熱や流れの物理量が機能・性能におよぼす影響を把握することです。このためには、正確な入力データの入手、適切なモデル化、効率的運用(誰が・どのタイミングで・何を解析するか)、そして温度と製品特性との因果関係の把握がキーになります。
本セッションではそのような観点から4つのテーマを選定しました。まず熱物性情報の把握方法、半導体部品のモデル化手法、解析の運用、最後に信頼性把握への拡張について、業界の第一線の技術者の方々に解説を頂きます。CAEに関わる方に是非参考にして頂きたいセッションです。
F2高密度化を切り拓く熱設計技術
熊野 豊
パナソニック㈱ オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社
インダストリアル事業開発センター 主幹技師
1
熱抵抗を軸とした上流熱設計の進め方 ~シミュレーション前にやるべきこと~
- 機器の冷却方式は筐体の電力密度と部品の発熱集中度から選定する
- 基板はレイアウトとアートワークで熱源分散と熱拡散を施す
- 部品は目標熱抵抗と単体熱抵抗から3分類して対策の仕分けを行う <設計事例>
国峯 尚樹
㈱サーマルデザインラボ 代表取締役
2ECUの上流熱設計 ~放熱設計効率化の取組み~
- 放熱設計工数削減の取り組み
- 熱抵抗計算による上流放熱設計
- 旧シミュレーション構築による放熱設計フロントローディング
加藤 宏
㈱ケーヒン 開発本部 電子実装開発部 主任
3パナソニックの熱伝導材・断熱材を用いた熱対策
- パナソニックの熱伝導材・断熱材のご紹介
- モバイルPCやIGBTモジュールに熱伝導材を適用した際のシミュレーションによる効果検証
- 断熱材を適用した際のシミュレーションによる効果検証
植松 秀典
パナソニック㈱ オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社
デバイスソリューション事業部
近年、電子機器の軽薄短小化、半導体の高発熱密度化、ファンレス化等々により、熱設計の難易度が飛躍的に向上し、熱シミュレーションソフトを活用した熱設計が一般的になっております。
熱シミュレーションソフトを有効活用するためには、熱設計課題に対する対策アイディアを考案し、その効果を試作前に確認することが重要となります。本セッションではその具体的な熱設計/対策ノウハウを、各分野の専門家からご紹介いただきます。本講演内容を、今後の熱設計業務に活用していただければ幸いです。
F3カーエレ・パワエレ
三輪 誠
㈱豊田自動織機 エレクトロニクス事業部 技術部 開発統括室 室長
1回路シミュレーションによる熱設計効率向上
- 熱シミュレーションで発熱の解析をするためには正確な電力値が必要
- 電力値を実測するには測定治具による誤差が問題になる
- そこで回路シミュレーションで電力値を算出することで正確な値を求めることができる
瀬谷 修
㈱モーデック MBD推進室 室長
2ECUモデルによるエンジン制御シミュレーション
- 国際標準化の流れ
- 電装品モデルはMBDでの制御開発の基幹要素
- ECU及び電装品モデルでエンジンと車両を制御した結果の紹介
公壽
トヨタ自動車㈱ 先進AI開発部 主幹 兼 電子制御基盤技術部 主幹
3グローバルなモノづくり・運用に向けたモジュラー型電力変換技術
- 両面冷却パワーモジュールについて
- モジュラー型電力変換技術について
- 電気・冷却実装技術について
松元 大輔
㈱日立製作所 研究開発グループ 制御イノベーションセンタ
パワーエレクトロニクスシステム研究部 研究員
自動運転・電動化等により車載電子機器は増加の一途を辿っており、更なる小型・高密度化と共に開発期間の短縮が必須となってきています。本セッションでは前半で開発期間短縮の手法となり得る回路シミュレーション・MBDの活用事例を、後半ではパワーモジュールの小型・高密度化の事例を紹介させて頂きます。日頃の熱設計課題解決に向け本事例を参考にして頂ければ幸いです。
※次世代自動車技術シンポジウムF3セッションとの共通プログラムです。
F4普及が進む新しい冷却技術
関 研一
千葉工業大学 社会システム科学部 教授
1プロジェクタ熱対策における水冷技術
- プロジェクタ技術概要説明
- SONYのプロジェクタにおける水冷技術
- SONYプロジェクタラインナップの紹介
目黒 弘行
ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ㈱ プロフェッショナル・プロダクツ本部
コア技術第2部門 機構設計2部2課 エンジニアリーダー
2近郊型車両向け水冷システムの開発
- 車両向け冷却技術の概要
- 水冷システム開発の背景
- 水冷システムの設計
安田 陽介
㈱日立製作所 研究開発グループ 機械イノベーションセンタ 熱流体システム研究部 研究員
3
TSUBAME3.0 冷却システムの紹介
- TSUBAME3.0の概要
- TSUBAMEシリーズの冷却の歴史
- 温水冷却に基づくTSUBAME3.0の冷却
遠藤 敏夫
東京工業大学 学術国際情報センター 准教授
4
水没コンピュータ:理想の環境適合型冷却技術への挑戦
- 基板をパリレン樹脂コーティングで絶縁し、水に直接浸漬
- 天然水を冷媒かつ冷熱源として用い、冷却コストゼロを目指す
- 東京湾で40日連続稼働した概念実証機を紹介
藤原 一毅
国立研究開発法人情報通信研究機構 ユニバーサルコミュニケーション研究所
データ駆動知能システム研究センター 主任研究員
産業界における放熱設計の必要性、重要性は、長年に渡って変化が無く、近年は、品質信頼性等の観点から、更なるニーズも生じており、新たな冷却技術の開発における挑戦が継続的に行われています。
本セッションでは、高発熱電子機器への設計対応、車両向けの冷却システム、また、様々な計算機に対する高度な冷却方法等、第一線の技術者、研究者に、最新の、また実践的な新冷却技術の紹介をして頂きます。産業界の各領域にて熱設計に携わっておられる方々に、この先の放熱設計の方向性を感じて頂く上で、是非、参加して頂きたいと思っております。
F5高密度化を実現する材料技術
松木 隆一
新光電気工業㈱ 開発統括部 設計技術開発部 部長
1SGCNTを活用した熱界面材料
熊本 拓朗
日本ゼオン㈱ 総合開発センター 特命XプロジェクトX2 グループ長
2パワーモジュール用封止樹脂の耐熱化
- 耐熱性向上に向けた取り組み
- 熱応力抑制に向けた取り組み
- パワーモジュールへの適用事例
大山 浩永
富士電機㈱ 電子デバイス事業本部 開発統括部 パッケージ開発部 材料技術課 課長
3複合材料を使用した絶縁材料の高熱伝導化技術
- 電子材料の構造と熱伝導材料のニーズ
- 複合材料の熱伝導率向上
- 熱伝導絶縁シート適用パワーモジュールへの放熱性の向上
平松 星紀
三菱電機㈱ 先端技術総合研究所 パワーモジュール技術部
パッケージング技術グループマネージャ
電子機器の熱設計・熱対策においては製品構造の最適化もさることながら、材料選定とその適用方法が熱的性能や信頼性を決定する重要なファクターとなっています。しかしながら製品設計者が必ずしも材料についての十分な知識を有しているとは限りません。本セッションでは「SGCNTを活用した熱界面材料」、「パワーモジュール用封止樹脂の耐熱化」、「複合材料を使用した絶縁材料の高熱伝導化技術」の3テーマについてご講演いただきます。材料の高熱伝導化から信頼性向上まで幅広くお話が聞ける機会になると思います。日頃、皆様が抱えている熱設計・熱対策における課題を解決するための一助となれば幸いです。
F6開発スピードをアップする計測技術
石塚 勝
富山県立大学 学長
1超高精度測定を実現する半導体式熱流センサ
「Energy Eye」と昔ながらの熱電対計測のいろは
- 温度測定の巻 :測定誤差を減らす熱電対の取り付け方法とは
- 発熱量測定の巻:最新鋭の発熱量測定方法とは
- 皆伝 :高精度な熱流センサの測定実演
篠田 卓也
㈱デンソー 基盤ハードウェア開発部 第1ハードPF開発室 開発1課 担当係長
2熱電対による熱流体計測の基礎 ~測定精度の支配要因と精度向上への鍵~
- 熱起電力の図解と主な熱電回路への応用
- 測定誤差の主要因(熱伝導誤差、応答遅れ、ふく射の影響)
- 物体表面温度の測定
田川 正人
名古屋工業大学 大学院 電気・機械工学専攻 教授
3過渡熱抵抗測定の最前線
- 過渡熱抵抗測定の概要(構造関数の見方)
- SiC、GaNデバイスの測定
- 過渡熱抵抗測定を実施しながらパワーサイクル試験を実施
原 智章
メンター・グラフィックス・ジャパン㈱ メカニカル・アナリシス部
シニア・アプリケーション・エンジニア
4
サーモグラフィの基礎とツボ
- サーモグラフィの種類と特徴
- 見落としがちないくつかの注意点
- 正しい温度を測定するには
中村 元
防衛大学校 システム工学群 機械工学科 教授
機器の開発スピードをアップする方法としては、市販の熱流体解析ソフトを設計に用いることが有用とされていますが、そのためには、格子作成や境界条件などのモデル化の知識が必要になります。しかし、熱流体現象の理解がないと、適切なモデル化は無理と言っても過言ではありません。的確に熱流体現象を把握するためには、計測技術の把握が極めて重要です。今回は、熱流センサ、熱電対、過渡熱抵抗、サーモグラフィという機器の開発に極めて重要な項目を第一線の技術・研究者に解説してもらいます。