2022年度学生プロジェクト
デザイン
コンペティション
2022受賞プロジェクトCEREMONY
最優秀賞/ゲスト審査員賞
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最優秀賞
むすびステーション
-「停留所」でむすぶ、人とひと、人とまち代表者名古屋工業大学 伊藤研究室
濱田 紗希さん自動運転の実用化により車内の使い方が豊かになるだけではなく、自動運転とまちをつなぐ停留所に対してもより豊かな空間のあり方が必要とされています。自動運転が走行する「名駅南」エリアの歩道空間を活用し、「待つ」だけではない「人とひと・人とまち」をつなぐ未来のステーションを提案します。 -
神田 主税 賞
ベーハ小屋再生プロジェクト
代表者芝浦工業大学
佐藤 衆和さんかつて益子の日常に溶け込んでいた煙草乾燥小屋であるベーハ小屋を再生させ活用につなげることを目的とする。益子町に図書館がないことに着目し、図書機能を付加させ建築的再生を試みる。益子の風景に点在しているベーハ小屋を各家々から徒歩圏内に配置した「ベーハ小屋・図書館」として提案する。 -
田島 則行 賞
種を蒔く 都市の耕作放棄地・生産緑地へ 居場所を作り出すビジョン
代表者工学院大学·樫原研究室
北村 さくらさん私達は耕作放棄などによって宅地化していく生産緑地に対して農業の簡易的ディテールや知恵を引用し、種を蒔きみんなで育てるような場づくりのビジョンを考えた。第一段階として私達は、貸し農園カフェに農業資材の再解釈をした日除けを計画している。点在する生産緑地にフィットする建築を目指す。 -
西田 司 賞
つくばお風呂プロジェクト
代表者法政大学大学院赤松佳珠子研究室
木嶋 真子さん10年間つくばで活動を続けていくことで徐々に地域に根付いたものになった。今年のお風呂プロジェクトでは、ものづくりのプロセスに多くの地域の方々と関わっていくことで、コミュニティデザインの可能性を感じた。建築学生が日本の地方都市にできるデザインとは何かを未来へさらに模索していきたい。 -
馬場 正尊 賞
あさかやま屋台プロジェクト
代表者関西大学大学院
河合 美楓さん単身高齢者や、ひとり親世帯、精神障がい者など孤立しやすい人が多く住む浅香山地区において新たな地域コミュニティのプラットフォームとしてエディブルスクールヤードでの活動を、地域住民と関西大学がともに堺エディブルシティヤードとして展開する。その第一歩として活動を支える屋台を制作する。 -
山本 想太郎 賞
瀬戸内クリエイターズHUB「島会議」
代表者学生団体 島会議
矢吹 はるひさん瀬戸内に浮かぶ島「久比」で購入した古民家を再生するという目的だけ決めて、設計、施工、運営、組織づくりまでもをみんなで考えながら実験的に行う創作活動。広島県内のものづくりに熱意のある学生、大学院生、OBやOG、教員と島の住民までもを巻き込んで、時間やお金に囚われず「とことんデザイン」することで「暮らしを取り戻す」ことを試みる。
奨励賞
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図書館建設に向けた学生と市民の協働スモールプロジェクト
代表者新潟工科大学
勝海 凱斗さん旧小千谷総合病院は、中心市街地における賑わいや交流の創出にも寄与してきた経緯があり、その移転は、中心市街地の活力が低下する要因の一つとなりました。本事業においては、その跡地を図書館等複合施設として活用することにより、新たな賑わいと活力を生み出すことが期待されています。
また図書館等複合施設には、「新たな活用を行い、新たな魅力を生み出すことで、中心市街地における活力の再創出を図り、市民の暮らしをより良くする」という意味を持つ暮らしのリ・デザインを大切にすることが決められています。 -
建築学生によるコミュニティづくりと再生 イドバタプロジェクト
代表者空き家改修プロジェクト稲取設計室
和田 卓巳さん静岡県賀茂郡東伊豆町稲取にあるベンチを改修し、住民の方々の井戸端会議の場所を守るプロジェクト。
稲取のまちでは住民同士が道端でおしゃべりしている様子をよく見かける。また、街の至る所にベンチが設置されており、そこに座ってお話していることもある。
しかし、中には腐朽や破損しているものもあり、それが理由で住民同士が集まらなくなってしまったベンチもある。
そこで、新しくベンチを新設、既存のベンチの修繕を行うことによって住民の方が再び集まり、おしゃべりできるような場所を再生し、守っていく。 -
チャリんこテラス
代表者芝浦工業大学プロジェクトデザイン研究室
渡辺 佳英さん自転車を収容するための箱だと捉えることのできる従来の駐車場の形態を変化させるべく、自転車利用が促進される社会での駐輪場の在り方として人々がアクティビティを起こせるような機能を加えて行くことにした。駐輪場が公園利用者同士のコミュニティのハブの役割を担い、かつ公園をもっと気軽に有意義に楽しめるような場所になるよう再設計した。 -
学生が提案する街中の私設広場の空間提案 新潟県燕市まちづくりプロジェクト
代表者新潟工科大学大学院
鈴木 里佳さん変わりつつある新潟県燕市宮町という街を舞台に、”まちのファン”を増やすため、学生がその地域の住民・店舗オーナーなど様々な人たちと関わり合いながら、何が必要か、何が求められているのかを考え、実際に使われる広場の空間づくりをするプロジェクト。 -
竹を用いた舞台ステージの建設と野外劇の上演
演劇空間ロッカクナットいっかいめ。「そこここに、戯れ」代表者九州大学 Team Bamboo
原 良輔さんかつて、糸島市・親山地区の産業の中心にあった、可也山。 現在は竹が跋扈し、地域の厄介ものに。 このままで本当にいいの? そこで現地で竹林整備活動を行い、そこで伐採した竹を用いて野外演劇ステージを建設。放置竹林問題の新たな打開策を提示します。
開催にあたってABOUT
審査員からのコメント
- 田島 則行氏
- 馬場 正尊氏
- 神田 主税氏
- 山本 想太郎氏
プロジェクトデザイン
とは
プロジェクトデザインは社会問題に対して、前提条件からデザインを行い問題解決を行うことです。どの地域でどのような人を巻き込んだら何が出来るようになるのかなど、問題提起から敷地、用途、運営主体まで自ら設定し、それらの条件をデザインで解決します。
企画内容
「Japan Home & Building Show(ジャパンホーム&ビルディングショー)」とは工務店、ハウスメーカーおよび設計・デザイン事務所のほか、建設会社、ディベロッパー、リフォーム会社など建築に関わるプロが来場する日本最大級の建築に関する専門展示会です。本企画はそんな建築業界の専門家が集まる舞台で、学生が企画・実行しているプロジェクトを一堂に集め、作品の展示を行い競い合うことで、企業と学生との新たなつながりをつくろうとするものです。学生のプロジェクトが社会に新しい風を吹き込み、社会と学生が協働していくための縁を創る、「創縁の場」になることを期待します。
2022開催概要OUTLINE
最終審査会・授賞式 | 2022年10月28日(金)13:20~15:30 |
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会 場 | 東京ビッグサイト(有明・東京国際展示場)東展示棟 |
主 催 | 一般社団法人日本能率協会/一般社団法人HEAD研究会 |
テーマ | テーマは『社会とつながる私のビジョン』です。応募にあたり、そのプロジェクトがどう社会と繋がるのかを明確に示してください。テーマに沿ったプロジェクトであれば応募可能です。参考として下記のようなキーワードが考えられます。 「リノベーション、コンバージョン」「モノづくり」「コミュニティづくり」「空き家再生」「社会実験」「インスタレーション」「スマートモビリティ」「サスティナビリティー」など。 |
2022ゲスト審査員JUDGE
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- 田島 則行
- 千葉工業大学 テレデザイン
准教授/代表
1964年東京都生まれ。工学院大学建築学科卒業、AAスクール(イギリス)大学院修了。東京大学大学院にて博士後期課程を修了。1993年に独立。96年には東京の三田にオープンスタジオNOPE設立。シェアオフィスの先駆けとして様々な活動を行う。99年よりテレデザインを設立。工学院大学および関東学院大学にて非常勤講師をつとめる。2013年4月より千葉工業大学に着任し田島研究室が発足。設計デザイン活動の一方で、東京キャナルプロジェクトや日本橋·神田エリアにおけるセントラル·イースト·東京(CET)、袖ケ浦団地の活性化プロジェクト、銚子市における小学校再生プロジェクト、長野県飯綱町における古民家再生など、数多くのリノベーション、まちづくり、地域再生プロジェクトを手掛けている。JCDデザイン優秀賞受賞、INAXデザインコンペ入選。グッドデザイン賞受賞、建築家協会優秀作品選、都市住宅学会·学会賞著作賞など受賞多数。
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- 西田 司
- オンデザイン
東京理科大学 准教授
1976年神奈川生まれ。使い手の創造力を対話型手法で引き上げ、様々なビルディングタイプにおいてオープンでフラットな設計を実践する設計事務所オンデザイン代表。東京理科大学准教授、ソトノバパートナー、グッドデザイン賞審査員。主な仕事として、「ヨコハマアパートメント」「THE BAYSとコミュニティボールパーク化構想」「まちのような国際学生寮」など。編著書に「建築を、ひらく」「オンデザインの実験」「楽しい公共空間をつくるレシピ」「タクティカル·アーバニズム」「小商い建築、まちを動かす」
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- 馬場 正尊
- オープン·エー 代表取締役
建築家
東北芸術工科大学 教授
1968年佐賀県生まれ。1994年早稲田大学大学院建築学科修了。博報堂、早稲田大学博士課程、雑誌『A』編集長を経て、2003年OpenAを設立。建築設計、都市計画、執筆などを行い、同時期に「東京R不動産」を始める。2008年より東北芸術工科大学准教授、2016年より同大学教授。2015年より公共空間のマッチング事業『公共R不動産』立ち上げ。2017年より沼津市都市公園内の宿泊施設『INN THE PARK』を運営。
近作は「UnderConstruction」(2016)「旧那古野小学校施設活用事業」(2019)など。近著に『民間主導·行政支援の公民連携の教科書』(学芸出版社、2019、共著)、『テンポラリーアーキテクチャー:仮設建築と社会実験』(学芸出版社、2020、共著)など。 -
- 神田 主税
- エコッツェリア協会
3×3 Lab Future 館長
三菱地所
エリアマネジメント企画部 マネージャー
1977年静岡県浜松市生まれ、三島市在住、新幹線で東京に通勤し、ニューノーマルな働き方を探求中。NTTデータにてシステム開発を担当した後、デジタルテクノロジーを活用した社会課題解決を目指しアイデアソンやハッカソンなどの共創型イベントや各種ワークショップを仕掛ける。現在は社会課題解決を目指すまちづくり協議会であるエコッツェリア協会に所属し、大手町の活動拠点3×3 Lab Futureにて、丸の内ワーカーや大学生とともに地域課題を中心にさまざまなテーマに取り組んでいる。沼津信用金庫の事業戦略パートナーとして地域企業のDX化や新規事業創出をサポート、三島の建設会社加和太建設のことづくりパートナーとしてデジタル推進によるまちづくりや、伊豆の地域活性化を担うNPO法人サプライズの多拠点推進アドバイザーとして多様な働き方の提案を行う。
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- 山本 想太郎
- 山本想太郎設計アトリエ 代表
HEAD研究会 副理事長
1966年東京生まれ。1991年早稲田大学大学院修了。1991~2003年坂倉建築研究所勤務。2004年山本想太郎設計アトリエ設立。現在、東洋大学·工学院大学·芝浦工業大学 非常勤講師。日本建築家協会デザイン部会長。HEAD研究会副理事長。主な建築作品として、南洋堂ルーフラウンジ、日本橋大伝馬町プラザビル、来迎寺本堂·庫裏、妻有田中文男文庫、越後妻有清津倉庫美術館など。主な著書·訳書として、『現代住居コンセプション』(共著、INAX出版)、『建築家を知る/建築家になる』(王国社)、『イラスト解剖図鑑 世界の遺跡と名建築』(監修·訳)など。主な受賞歴として、オーストラリア建築家協会賞、AACA賞、東京建築賞など。
(敬称略)