今年も開催決定! みらいのたね賞
過去受賞企業の声VOICE
「みらいのたね賞」は建築家が選ぶ、優れた建築を生み出すことに貢献しうる、優れた製品や未来への布石となる製品に送られる賞です。
毎年ゲスト選考員を迎え、テーマにもとづき製品を選考します。出展者だけが選考対象となる限定の賞です。
「みらいのたね賞2020」の受賞企業の一社、カツデンアーキテック株式会社 設計部 部長 小島啓樹さんに、受賞作品のささら桁、手すり、段板をカスタマイズできるシースルー階段『ObjeA(オブジェア)』について、受賞後のお気持ちなどをうかがいました。

カツデンアーキテック株式会社 設計部 部長
小島啓樹様
長年向き合ってきた
ものづくりが、
評価された喜び
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あらためまして、受賞おめでとうございます!受賞してみての素直なお気持ち、お聞かせいただければと思います!
小島ありがたい賞をいただけて、ほんとに良かったなと思います。
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受賞されてみていかがですか?今のお気持ちお聞かせいただければと思います。
小島ありがとうございます!
そうですね。受賞理由もうかがったのですが、やはりよく(製品を)見てくださっているというか、我々が伝えようとしているところをすでに把握されていて、しっかり評価いただけているなと思いました。
ありがたい賞をいただけて、ほんとに良かったなと思います -
今回、ジャパンホーム&ビルディングショーに出展されたのはどういった経緯だったんでしょうか。
小島実はこの鉄製の階段を作りはじめてだいぶ長くて、多分18年くらいやってるんですね。

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おお、そんなに!
小島はい。笑
それで、十数年前まではまだ認知度も低かったということもあって、こうした展示会なんかには積極的に出展していたんですが、ある程度認知されたなという段階から出展を減らして、出していない期間がちょっと長かったんです。
でも(前回の出展から)間がだいぶ空いてしまったし、そろそろまた久しぶりに出展してみてどういった反応があるかみてみよう、という流れです。 -
ホームページも拝見したんですが、階段めっちゃおしゃれですね!
小島ありがとうございます!
今回は、新製品を2つ展示していまして、ひとつはすでにリリース済みですがもう一つはリリース前の製品です。真新しいものを選んで展示してみました。
柔軟さと安心を兼ね備えた
ノックダウン式の階段

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御社の製品はノックダウン式でリフォームやリノベーションの際にも導入しやすいという点、素晴らしいな、と思いました!
小島はい。実際のところ、リフォーム物件でのご依頼もけっこうあります。既存の階段さえ外せば(弊社の製品を)代わりに後付けで取り付けられるので、そういった良さはありますね。
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おお〜!幅広い場面で取り付けができそうですね!
小島そうですね。部品をバラバラにして運び込めるので、わりと狭い場所でも取り付けができたりします。そういった点は大きなメリットかなと思います。
セミオーダーという形で
顧客のニーズに応える
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御社の製品について、もう少しお聞かせいただければ、と。
小島はい。選考時のコメントでもおっしゃっていただいたんですが、当社の階段は半製品という扱いでして。
こういったスチールの階段というのは、建築家の先生が1品ずつ図面をひいて設計するのが通常なんですが、当社の場合はそれを規格化したんですね。
規格化してカタログにすることによって、まずベースをつくります。「こういう形のものがありますよ」と。
そのベースを作った上で、なおかつ「これしかできない」ではなく、ここからカスタマイズをしていく、さらにどこまでカスタマイズできるかということをしてきたメーカーなんです。
100%オーダーではなく、セミオーダー階段という位置づけなんですが、そこが(お客様に)受け入れられてきた理由かなという気がしています。 -
確かに、ゼロから...となると大変ですよね。
小島ゼロからのオーダーですと、作っていく上で不安な部分もあったりしますが、セミオーダーであれば、ある程度強度の問題などをクリアした上で、そこからどう変えていくかという提案ができるので。その点で安心感を持っていただけているのかな、とは思います。
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お客様もベースイメージがあってのカスタマイズだと、考えやすいかもですね。
小島メーカー側はけっこう辛いんですけどね。笑
ただ、一生に一度の注文住宅...ということもあるでしょうし、そのお客さまのこだわりをいかに形にできるか、っていうのが勝負どころだったりします。 -
ちなみに、コロナ禍の影響は感じていらっしゃいますか?
小島運良くと言いますか、こういうスチール製の階段というのは、インテリアに強いこだわりがあるお客様ですとか、ごく一部の方が取り付けられる製品なんです。
そんな感じなので住宅業界の全体からみるとほんの数パーセントのシェアしかなんですが、それが良い方に転じたというか。
やはり住宅業界全体としてみるとコロナ禍の影響を受けて落ち込んでいる状況もあるんですが、数パーセントのシェアだからこそ、大きな変化が現れていない感じです。
ただ、まったく影響がないわけでもないんです。この11月、12月は出荷量も落ちてくるのかなと予測していましたが、そうならなくてですね...笑 -
おお!
小島逆に忙しくなってきてるくらいで。笑
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嬉しい誤算もありつつ。
小島はい、そうですね!
ただ、これからどうなるかは解らないですけれども。笑
長く親しんでいただくための製品
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今回、みらいのたね賞を受賞されて、なにか反響ってありましたか?
小島(今日いただいたばかりで)反響はこれからかな?という感じではありますが、どのくらいの数の企業さんから選ばれたのかな?と思って調べてみたら、かなり多くのエントリーの中から選んでもらえたようで。すごい賞をいただいたんだなぁ...と。
今まで長い間やってきた甲斐があったな、と思いました。 -
今回は御社の製品がみらいのたね賞2020を受賞されたわけですが、これからこの賞を目指す出展者さんに向けてのコメントをいただけると嬉しいです。
小島そうですね。先程選考理由をお聞きしながら、なぜうちの製品を選んでいただけたのかを自分自身でも考えてみたんですが...。
今回の選考基準が「風雪に耐える」というところで。おそらく長い間親しまれるといいますか、今後すぐに消えていくような、そういう製品ではなくて「継続的なファンの方がいる、そういう製品かどうか?」というところがやっぱり一番重要だったのかな?という感じがしています。 -
事業を長く続けていって、お客さまにも長く親しんでいただける製品であるという点が、受賞へ向けての大きなキーワードになりそうですね。
小島そうですね〜。17年、18年とこれまでやってきて、この先もまだ長く続けていくと。長く親しんでもらえるというところを評価いただけたのかな、と思います。