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輝く農女新聞内で特集された情報を紹介しています。

受講生の自己紹介【リモート型クラス編】

2020.10

コロナ対応で「リモート講義クラス」を導入


オンライン会議システムZoomを使用し、講師と塾生お互いの表情や反応を見ながら研修を進めていきます。 「集合型クラス」の場合、指定の会場に集合して2日間の日程で全5回のカリキュラムで行われるのに対して、 「リモート型」は各回の日程を空けて3月まで全10回のスケジュールで開催されます。

高橋先生は、「講師は同じ会場から思いを届けたいと、ソーシャルディスタンスなどに気を配りながら集結しています。みんなで心をつなげて学んでいきましょう!」と元気な挨拶で場を盛り上げます。

最初に映像や音声など、全員の動作状況を確認してから、自己紹介を行いました。


夢も弱点も、仲間に伝えてみよう!


「集合型クラス」のときと同様、今回も制限時間90秒の中で、以下の内容を伝えます。
①氏名/住まい
②栽培しているものや活動内容
③居住地域または活動エリアの好きなところ、大切にしているところ
④本研修への参加動機

そして、意外と大切なのが

⑤実は・・・

です。これは例えば「実は、掃除が苦手です」という自分の弱点でもOK!

研修ではオリエンテーションとして、自己理解や他人との関わりを深める考え方である「ジョハリの4つの窓」について学びました。 「ジョハリ」とは、心理学者のジョセフ氏とハリントン氏から命名された用語(考え方)のこと。 「自分が知っている自分の姿」「他人だけが知っている自分の姿」などの4つの窓のうち、「自分は知っているが他人は知らない『秘密の窓』」と開くことで、相手との関係性が深まっていくというもの。 弱点が魅力に変わることも起こり得ます。

「秘密の窓」を開けるには勇気がいりますが、リーダーとして周囲と絆を深めていく上で必要なこと。 塾生のみなさんからは「緊張しますね」と笑いがこぼれましたが、「相手の話に耳を傾け、肯定していく」のもリーダー塾の参加姿勢。 安心して晒け出しましょう!


「観光と農業をミックスしたお祭り」を
井出村仁美さん


愛知県新城市 丸山荘
栽培品目:クリ、チョロギ、八名丸里芋 原木マイタケ

「実はわたし、相撲とサウナが好きな“オヤジ”なんです」と笑う井出村さん。 1300年の歴史を誇る地元の観光地、鳳来寺山(ほうらいじさん)の魅力を活かして「農業と観光の魅力を兼ね備えたお祭り」を生みだしたいと考えています。 そのために、若手の仲間をはじめとした周囲を巻き込んでいく方法をリーダー塾で学んでいく予定です。


移住者や高齢者、障がいを持った人と町を盛り上げたい!
内堀里江子さん


長野県北佐久郡御代田町 ルーラルファーム
栽培品目:有機無農薬農産物(小麦、ジャガイモなど)

地元へ移住してきた人たちと、畑をシェアして共同栽培をしたり、地元の高齢者や障がい者、農家や一般の人たちと事業をしたりと「農福連携」にも取り組む内堀さん。 いま関わっている人たちと一緒に町を盛り上げたい! 新しい形のリーダーとして自分のできることを学びたいという意気込みでこの塾に参加されました。


経営者として、相手に想いを伝える関わり方を模索
川村法子さん


宮崎県宮崎市 かわむら農園
栽培品目:ミニトマト

「自分自身を理解した上で、経営者として相手に想いが伝わるコミュニケーション方法を学びたい」という川村さんは、アイコをはじめ特徴の違う3種類のミニトマトを栽培しています。 「じつはオタク気質で……」と告白してくれた好奇心旺盛な川村さんが、どのようなリーダー性を発見されていくのか楽しみです!


地元の農地を守って、地域の直売所を賑わせたい!
下島幸恵さん


長野県駒ヶ根市 さっちゃん農園
栽培品目:ズッキーニ、ピーマン

3人のお子さんとの時間を大切にしたいと、農家に転身した下島さん。ナス科の作物にアレルギーを持ちつつも、ピーマン栽培に挑戦するガッツの持主です。 地元の農地を守っていきたい、近所の直売所を賑わせたい。そのために「心を開いて人と関わるにはどうしたらよいのか」ということも学びにきました。


会社員時代の経験を元に「理想のリーダー像」を
庄司さな絵さん


富山県富山市 庄司梨園
栽培品目:ナシ

夫とその弟、パートさんと3人で梨園を営む庄司さん。男性主体の産地で、農家の女性の繋がりが年々薄くなっていくことに、将来的な不安を感じているそうです。 会社員時代にリーダーとしての苦労を味わい、農家になってからも再び同じような状況になっているとのこと。 今までの経験を分析しつつ、自分の思う「正しいリーダー像」を探すことも目標のひとつです。


一人体勢の農業から、もっと周囲と繋がるスタイルへ
芹川恵利さん


北海道岩見沢市 丸山荘
栽培品目:醸造用ブドウ、ブルーベリー

北海道の地で、ワイン用のブドウ5000本とブルーベリー8000本をなんと「一人で」栽培していると言う芹川さん。 現状では、他の農家と関わる機会が少なく、自宅と農園が離れているため地域との繋がりも希薄なため、もっと周囲とのコミュニケーションを増やしていきたいと模索中です。


新参者でもコミュニティを動かせるスキルを
田所優花さん


北海道中川郡本別町 富川農場
栽培品目:テンサイ、豆類、馬鈴薯、小麦

長野県のレタス農家に生まれた田所さんは、結婚後に夫と北海道に移住。夫婦で砂糖の原料となるテンサイなどを栽培しています。 温かい地元の人たちに接するうちに、地域の女性農家の可能性を感じるようになり、今は「自分たちのような新参者でも、コミュニティを円滑に動かしていく」ヒントを探っています。


身近なコミュニティとの関わり方を知りたい
橋本梢さん


埼玉県深谷市 橋本園芸
栽培品目:ユリ、ニンジン、ダイコン、ジャガイモ、コマツナ、カボチャ

埼玉県の深谷市と言えば、ネギの産地として有名ですが……「実はユリの栽培も盛んなのです!」と橋本さんは力説します。 身近なコミュニティには参加するものの、関わり方や相手からの評価が気になることもあるそうです。 「リーダーの育成は子育てにも通じるかも」と、期待を持って研修に臨みます!


農業やボランティアグループの両立、資金調達を模索したい
松尾順子さん


愛知県愛知郡東郷町 ナチュラル農園
栽培品目:ハーブ、米

以前は、環境や経済を学んでいたという松尾さんですが、ハーブ関係のデザインを頼まれたことがきっかけで、自然農法や食育に興味を持つようになったそうです。 夫の歯科医院を手伝いながらの就農1年目。運営しているボランティアグループとの両立や、資金調達などについても模索していきたいと考えています。


町のお母さんたちとブドウ農園をつくり雇用の創出を
松本みのりさん


広島県三次市 石井農園
栽培品目:ブドウ(シャインマスカット他)

早期退職をしてブドウ農園を手伝っていたら、自身も農園を持ちたくなった松本さん。 まちづくりにも興味があり、地域のさまざまなコミュニティに参加するものの、子育て世代の働く場が地元にないことに少し不安を感じています。 「町のお母さんたちとブドウ農園を使って、地域の未来のために一緒に働ける場をつくりたい!」と語ってくれました。


アイデアを実行に移すためのスキルを身につけたい!
山原裕美さん


三重県四日市市 SakuraBerry'sGarden
栽培品目:ブルーベリー、ジャガイモ、カブ、ダイコン、キャベツ

7年ほど前から、ブルーベリー農園の園長となった山原さん。「会社員経験も長いため、周囲からまとめ役を頼まれることも多いけど、それを農業にどう活かせばよいのか……」と日々模索中だそうです。 アイデアを実行に移すための知識や柔軟な考え方も身につけるべく、リーダー塾に参加されました。


以上、令和2年度の「女性農業コミュニティリーダー塾」の実践編「リモート型クラス」の自己紹介でした。

今回初の試みであるオンライン研修では、新しい学びのスタイルも飛び出すかもしれません。「輝く農女新聞」ではその様子を含めて、みなさんにレポートしていきます。お楽しみに!