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輝く農女新聞内で特集された情報を紹介しています。

受講生の自己紹介【集合型クラス編】

2020.9

コロナ対策で参加方式を分割


2020年8月27日、令和2年度の「女性農業コミュニティリーダー塾」の実践編がスタート。 この塾では、「農業に関わる女性」の自己実現を応援しつつ、コミュニティを主体的に育て、成長させていけるリーダーを育成していきます。

今年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のために、参加の方式を2つに分割。 オンラインで学んでいく「リモート型クラス」では11人の塾生、感染予防に勤めながら対面で行う「集合型クラス」には9人の塾生が参加します。

初回の8月27日・28日の集合型クラスは、静岡県浜松市の会場で行われました。集合型のクラスでは、手指の消毒や咳エチケットの他にも、徹底した感染予防対策が取られます。

  • <研修参加前まで>
  • ・当日の朝の体温測定
  • ・厚生労働省による新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」のダウンロード
  • ・移動工程を含む、研修中の行動記録を残しておく

  • <研修中>
  • ・常時外気を取り入れ、空気を循環させる
  • ・ソーシャルディスタンスの確保
  • ・塾生同志が向い合わせにならないように、机と椅子のレイアウトなどを工夫
  • ・食事はなるべく5名以下で取り、可能な限り、市が認定する感染症対策が取られた店舗を利用する

このリーダー塾では、相手とのコミュニケーションスキルを磨く講義もあります。そのためマスクの代わりに、表情が相手に見える「マウスシールド」にも挑戦しました。 強制ではなくあくまで選択制だったのですが、好奇心旺盛なみなさんからは笑顔がこぼれ、塾生同志が打ち解けるきっかけにもなりました。


「じつは…○○なんです」自己紹介で、夢紹介


初日は、株式会社プレイバック・シアター研究所の高橋和美先生による研修。「自分をさらけ出し、相手を受け入れる」スキルの導入として、自己紹介をすることになりました。

制限時間90秒の中で、以下の内容を伝えます。
①氏名/住まい
②栽培している作物や活動内容
③居住地域または活動エリアの好きなところ、大切にしているところ
④本研修への参加動機
⑤実は・・・

⑤は、ふだんなら初対面の人に話さないようなことを「あえて言ってみる」という試み。
では早速、行ってみましょう!


いつか肉牛レストランを開くのが夢!
齋藤和子さん


神奈川県茅ケ崎市 株式会社ちがさき牛齋藤牧場
栽培品目:肉牛

こだわった肉牛の飼育で、夫婦で自社ブランド「ちがさき牛」を開発した齋藤さん。しかし、2013年に株式会社を立ち上げた直後に夫が急逝。 紆余曲折あって、現在は息子さんたちと畜産と直売所を経営。「いつか直売所と併設した肉牛レストランを開くのが夢」とのこと。 仲間たちとその夢を叶えるためのヒントを求めて参加されました。


農家の3Kを「カワイイ・感動・感謝」へ
宇田川志歩里さん


岡山県岡山市 Holy farm
栽培品目:トウモロコシ、タマネギ

今年5月に、祖父母の後継ぎになる!と決意され「孫Uターン」をして農業デビュー。 「先祖代々、露地栽培の農家をしていた土地を拠点に、農業の3Kを「カワイイ・感動・感謝」に変えて全国に広めたいという野望を持っています。 そのためには自分がどのようなリーダーになればいいのか、コミュニティのつくり方も学びにきました。


若手女性農家のコミュニティをつくりたい!
佐藤佑美さん


新潟県長岡市 さとう農場
栽培品目:水稲

7年前の結婚を機に就農。二人のお子さんを抱えながら、義母とパートさんとでコシヒカリなど6品種を栽培しています。 地域の女性農家でも年下組の佐藤さんは「意欲的に活動できる若手コミュニティをつくりたい」と画策中。 仲間から多くの刺激を得るため、勇気を出して「集合型クラス」に飛び込みました。


刺激をくれる若手女性農家との交流にも期待
西里奈保子さん


奈良県奈良市 野菜とくらし
栽培品目:黒豆、ホウレンソウ、トマト等

直売所を経営しながら、週4日はお店、週3日は農業と精力的に活動する西里さん。栽培期間の長い作物は夫に任せ、自身は非耕起の少量多品種への挑戦を始めました。 お店の増築も現在検討していて、これからは周囲の力も借りていきたいところ。リーダー塾では、刺激を与えてくれる若い仲間との交流も期待しています。


ずっと逃げてきたリーダーシップに向き合う!
永井香織さん


熊本県水俣市 株式会社Mr.Orange
栽培品目:果樹(柑橘類)

ご両親と共に、果樹園と加工品製造を営む永井さんは、主に経理の担当。パートさんも増えてきたため、周囲を引っ張っていくにはどうしたよいか考えるようになりました。 地域活動に取り組むようになり、仕事の枠を越えた有志活動も広げていきたいそうです。 「ずっと逃げてきたリーダーシップに、向き合う決意ができました」と頼もしいお言葉!


“農家のお嫁さん”を巻き込んでイベント活動もしたい
伴野恵美さん


愛知県東海市 麗香園
栽培品目:デンドロビウム、アジサイ

「2年越しでリーダー塾への参加が叶いました!」と目を輝かせる伴野さん。30代の辛い時期を乗り越えて、最近少しずつ新しいことにチャレンジできるようになってきました。 洋蘭栽培25年のキャリアも活かして、次は地元の“農家のお嫁さん”を巻き込み、地域を盛り上げるイベントなどの活動にも手を伸ばしてみたいそうです。


農業や食を通じて、みんなを幸せにしたい!
芦澤香苗さん


山梨県西八代郡市川三郷町 株式会社丸美建設工業
栽培品目:キウイ

建設会社ながら農業も行っており、4年前からお父さまとキウイの栽培もはじめた芦澤さん。 最近では自主的にはじめたキノコの栽培が周囲からも認められ、農業が本格的に楽しくなってきたところ。 「農業や食を通じて、みんなが幸せになれるフィールドづくり」を目標に、コミュニケーションスキルも高めていきたいとのことです。


柑橘「サワーポメロ」を全国に広めたい
西美香さん


鹿児島県いちき串木野市 西果樹園
栽培品目:しらぬひ(大将季)、ポンカン、サワーポメロ

ブンタンの一種である柑橘「サワーポメロ」などを夫と二人で栽培している西さん。 現在は、地域の「サワーポメロ消費拡大プロジェクト」に参加することになり、六次産業化商品も開発したそう。 地域に同世代の女性農業者が少ないという悩みを抱えつつ、リーダー塾では新しい仲間づくりも行っていきたいとのこと!


里山の魅力を活かして、人を呼び込める農業を
岸ノ上美樹さん


静岡県富士宮市 株式会社ホールアース農場
栽培品目:野菜(年間80品目)、水稲

農場長と二人で野菜やお米の栽培を行う、元教員の岸ノ上さん。 里山の魅力を活かして外から人を呼び込める「食べに行ける農場」「みんなが参加できる農」の実現を目指しています。 社内のアイデアだけではなく、「もっと他にできることは?」と頭を抱えていたときに、知人からリーダー塾を薦められて参加されたそうです!

以上、令和2年度の「女性農業コミュニティリーダー塾」の実践編「集合型クラス」の自己紹介でした。 これから約半年間で何を学び、何を掴んで行かれるのか?「輝く農女新聞」では、その模様を逐一レポートしていきます!