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片山奈津子/理想の田舎農業に出会った!

2015.01.27

■愛媛で理想の田舎農業とご主人を収獲!

片山奈津子  (愛媛県西予市 片山農園)


片山さんの前職は、東京の映像通信会社でした。
しかし、25歳の時…「自分はこの仕事を一生したいのだろうか?」…と思い、会社を退職!
もう一度大学に通い始めました。その在学中、農業に興味を持ち、いくつか農業法人や農家訪問。
おととし、30歳の時に愛媛のミカン農園に就農されました。


どこに片山さんがいるか、わかりますか?
(「ウォーリーをさがせ!」みたいですが…)


そんな片山さんが、一生の仕事に農業を選んだ理由は・・・


① 農業がかっこいい、社会的意義のある仕事だと思ったから
② 手触り感のある仕事、生活、職人的なところに魅力を感じたから
③ 田舎に住みたくて


じつは片山さん、もともと将来は田舎で暮らしたいと思っていたそうで…
田舎で楽しい仕事はないかと思ったと時に、まず、農業ってどうなのかなと
パッと思ったそうです。


以上のような流れで就農した片山さんですが…愛媛のミカン農園に就農する前に、
憧れの農女への道を諦めたことがあったんだそうです。
一体何があったのか・・・???


農女新聞
片山さんは、就農活動するなかで一度、就農を諦めたそうですが、
一体何があったのか教えて頂けますか?


片山
大学在学中に、春休みなどを利用して農家に通ったり、住み込みで働いたりしていて、
新規就農をされた方の話などを聞く機会があったんですが、その話を聞くうちに
新規就農は難しいと思ったんです。


農女新聞
というと…?


片山
新規就農している人たちの人間性というか、仕事能力って、
他のどんな仕事に就いていてもトップに立って周りを引っ張って行くような人たちだったんですね。
その努力と仕事量、仕事時間は半端なくて、
私のような凡庸な人間じゃできない仕事なのか、農業って。と思ったんです。
というか、音を上げたんですね…。


農女新聞
なるほど。
でも、そこからどうして就農へと?


片山
そもそも私が農業をやってみたいと思った時に、
一番はじめに頭に浮かんだのがミカンだったんですね。
就農するんだったら自分の好きなモノがいいだろうと思ったんです。
でも、農家訪問などでミカン農園以外の農業者さんの話を聞くうちに現実が見えて来て…


農女新聞
ほうほう…どんな現実ですか?


片山
新規で始めるなら利益が早く出る葉物だなぁ…とか…
場所は消費者の多い関東周辺の方がいいのかなとか…
実家が新潟だから、その間くらいがいいのかなぁとか…
条件が勝手に自分の頭の中で出来上がってきて・・・
四国とかミカンとか、新規就農にはほど遠いなぁと諦めてしまったんです。
でも、諦める前に、ミカン農園を一度見ておきたいなと思ったんです。


農女新聞
それで見に行ったのが、今の職場「片山農園」だったわけですね?


片山
いえ。違うんです。
愛媛には、片山農園も所属している「無茶々園」という有名な連合組織があって、
ホームページを検索したら、そこで研修生を募集していたので、
ちょうどやっているから行ってみようと、その無茶々園に行ったんです。


農女新聞
で、どうでしたか無茶々園での研修体験は?


片山
3週間くらい研修させてもらったんですが、そうしたら…
それまでは、就農したら独立するしかないと思っていたんですが、
ここだったら、農業法人の職員としてやっていけるかなと思ったんです。


農女新聞
というと?


片山
無茶々園の職員や研修生って外からのIターンが大半を占めているんですよ。
だから、モチベーションが合うっていうので心地よかったし、それと、
ここの町が外から来た人と地元の人が求めているものをお互い補い合うような町で…。
たくさんの農家や農業法人を知っているわけではないんですが、
こんな環境はなかなかないだろう、と思ったんです。


あと、なんといっても海は穏やかできれいだし、
みかんの段々畑は石組みで見ようによってはマチュピチュみたいだし、
古い町並みはナポリの下町のようだし、太陽良好、名前は明浜、ですから。
自分が求めていた田舎の理想、画に描いたような田舎生活が、そこにあったんです。


農女新聞
画に描いた田舎生活??


片山
居酒屋とかはないんですが、夜ご飯を食べてお風呂に入って、その後、
誰かの家に行ってちょっと飲んだりとか・・・
それが、あらたまって何時からやろうという会でもなくて。
こんなところで一生暮らせたら、とても素敵だなぁと思ったんです。


こちらが、片山さんが愛する明浜の町。いかがですか…


片山
で、研修が終わった後、このまま継続して働きたい旨を伝えたところ
OKを頂いたんです。


農女新聞
それで、今にいたるということですか・・・


片山
それが・・・


農女新聞
まだ何か?


片山
そんなこんなで四国に来て、
歳が同じくらいの若手の農家さんと出会いまして・・・
まぁ、お付き合いするようになったんですね・・・


農女新聞
(待ってました!)


片山
四国に来て、2~3ヶ月くらい経った頃からですかね。
職場(無茶々園)が一緒だったんですけど、
素敵な人だなぁと思っていて・・・
ちょうど土地も持ってるし・・・と外向きには、そう言うんですけど(笑)


農女新聞
あら? ということは、ひょっとして、
「片山農園」は、ご主人のご実家だったりして…


片山
そうなんです(笑)


農女新聞
余計なお世話ですけど、アプローチはどちらから?
片山さんの方から?


片山
えぇ。まあ、そうですね(笑)
彼、外向きは外向的な男性なんですが…
わたしは「この人、たぶん内気なところがある」とふんでいたというか・・・
似合いのカップルになるのではと思って、フフフ・・・


農女新聞
で、その時のご主人のリアクションは?


片山
それはもう、大喜びでしたけど
誰でもよかったのかもしれないけど(笑)


農女新聞
ということは、かなりのスピード婚ですね…


片山
そうですね。3、4ヵ月後には籍を入れましたから。
ちっちゃな町なんで、一度、人にバレたら毎日のように「いつ結婚するんだ?」って
言われるし、お互い若くもなかったので(笑)


こちらが、そのご主人。


農女新聞
楽しいですよ。
農家の後継者問題って3K(きつい・きたない・くさい)が原因だと思っていたんですが、
実際やってみると、そんなことなくて…
昔に比べると全然よくなったんじゃあないですかね。
東京での仕事とは違う苦労はありますが、
時間の使い方や暮らしの豊かさなど、気持ち的にはすごく楽でした。


農女新聞
お話を伺っていると、それはとても伝ってきます。
最後に、そんな幸せいっぱいな片山さんから、
これから就農を考えている女性のみなさんにメッセージかアドバイスを頂けますか・・・


片山
たしかに収入も少ないけど、支出も少ないですし、
あと、生活のストレスとかも考えたら、
田舎での農業はいいと思うので、是非、やってみたらいいんじゃないかと思います。


農女新聞
ありがとうございました。
片山さんが農業や田舎生活を楽しんでいるのが、とても伝わってきました。


片山さんとご主人、甘~いお二人が作った愛情たっぷりのミカンがこちら。

美味しいみかんの見分け方は、皮がきめの細かいもの、軸が細いもの。
一般的に温州みかんは小さいものの方が、味が濃くて甘いそうです。


一度は、自分のような凡庸な人間じゃあできない仕事だと、農業を諦めかけた
片山さんですが、今ではこんな風に考えているそうです・・・


『当時の私は、東京で働いている同世代と同じ収入を、それ以上の売上を上げて、
日本の農業を他の産業と同じように動かすための一役を担う!みたいに、頭でっかちになっていて…
自分の適正とかまったく考えていませんでした。


今思えば、若かったなぁ、と思いますけど…。
私のその頃の理想は、今でも決して間違っていないと思うんですけど、
今は、巡り会ったこの環境、状況で無理せず持続的に築ける自分の農業って
あるんじゃないか、って思っています。


例えば、私を温かく迎えてくれたこの地域の人たちのように農業研修をしたい人を
迎えるようにするとか…。
まだまだ今は、日々の慣れない農作業や経理の引き継ぎなどでいっぱいいっぱいですけど』


自分に合った環境を見つけるまでに紆余曲折があった片山さん。
価値観の転換もを経て、「この道しかない!」と覚悟を決めた片山さんのこれからに注目ですね!

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