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輝く農女新聞内で特集された情報を紹介しています。

中筋優美/わたしをアテにしないでね!からの就農

2014.12.26

■母親目線、看護師目線で「食」を考える

中筋優美  (大阪府富田林市  JAPAN総合ファーム株式会社)

ご主人の営む『ナカスジファーム』(従業員40名)では、ナスやキュウリを栽培。
それを使って自家製ピクルスや漬け物を加工販売している「JAPAN総合ファーム」で
社長を務めるのが、今回お話しを伺う中筋優美さん。

HPを拝見すると、会社のキャッチコピーには…
「医療・農業から考える食の研究&開発アドバイザー」との文字が。
さらに、中筋さんの前職は看護師さん。
医療と農業のコラボ? 今回は一体どんなお話しが伺えるのか…
ということで、さっそくインタビュー開始!

輝く農女新聞
HPの「医療・農業から考える食の研究&開発アドバイザー」って、
とても気になったんですが、コレ、どういう意味なんですか?

中筋
生産者側からみたら新鮮なものを提供したいと思うんですが・・・
私たちは、それを加工するにあたって、やっぱり長く食べてもらえるような味付けであったり、
添加物や塩分は抑えて毎日食べても体に負担がかからない量で・・・など、いろいろと考えているんです。

輝く農女新聞
ええ。大切なことですね。

中筋
家庭のお母さん達も、同じようなコトを考えて子供にご飯を作っていると思うんですよ。

輝く農女新聞
ほうほう。例えば?

中筋
例えば…自分の子供にもよく「もうちょっと辛くして」って言われるコトがあるんですけど…
コンビニとかに行けば、他に辛いお菓子とか嗜好品とか、あるじゃないですか。
辛いモノが食べたいなら、そういうモノを買って楽しく食べたらいい話ですから。
親として、三食のご飯はキチンと考えたモノを食べて欲しい!
その方が、きっと長い目でみたら身体にいいんじゃないかとずっと思っていて…

輝く農女新聞
うんうん。そりゃそうですね。
でも、なかなか実践できない方も多いかもしれませんね。

中筋
そういうところから、医療と農業の架け橋になれたらなと思っているんです。

輝く農女新聞
なるほど。
味やコストだけでなく、健康面を重視ってことなんですね。
その辺が母親目線、元看護師さんの目線なんでしょうね・・・

中筋
加工食品で添加物を抑える(少なくする)ってことは、値段も高くなる。ここが一番の問題なんです。
それが、ウチのように農家と加工販売が一緒だと、農家にとってもメリットのあるような加工食品をつくっていける。
そうすることで長く続けられるし、外国に工場を移さなくてもすむと思うんです。
自社でやるから、価格を抑えられるところは抑えられるし、調整できるんです。
この「生産」と「加工」の歩み寄りが、私の大きな役割のひとつなんです。

輝く農女新聞
生産するところだけでなく、加工販売するところが一緒だと、
コストも抑えられ、さらに、中筋さんの考える体に負担の少ない良質な加工品を
提供できるということなんですね・・・

中筋
ええ。

■「わたしをあてにしないでね!」

輝く農女新聞
突然、話は、変わりますが・・・(※かなり変わります)
医療と農業の架け橋となりたいという中筋さんですが…
そんな中筋さんと農業の架け橋となったご主人のお話を伺いたいのですが・・・。
就農される前は、看護師さんをされていたそうですが…農家のご主人のもとに嫁ぐ時、
農業って大変そうだなぁとか農業に対するネガティブなイメージはなかったですか?

中筋
あります!あります!!
結婚する時、私が主人に言ったのは、
「私をあてにしないで!」「私を人数にカウントして人生設計しないでちょうだい!」
「ひとりでやってね!」
そういうリスクエストを伝えるところからはじまりました。フフフフフ・・・

こちらが、「カウントしないで」宣言を受けたご主人。
♥♥ なご様子です。

そんな中筋さんが「農業と医療の架け橋に」にと思うまでに、一体何があったのでしょうか?

輝く農女新聞
リスクエストを伝えたとはいえ、
嫁いだ当初、ご主人のご両親などから
「なんで、この嫁は手伝わないんだ!?」みたいなプレッシャーとかはなかったですか?

中筋
まあ、最初はありましたけど…だんだんそれが当たり前になっていって行き〜の…

輝く農女新聞
行き〜の…

中筋
みんなが受け入れてくれたあたりからですかね…
反対にこっちが「助けてあげたい」って気持ちにかわってくるんですね・・・。
受け入れてもらったからだと思うんですけど。
・・・なんかセコイんですけどね、コレ。フフフフフフフ

輝く農女新聞
お子さんがいると、
外で働くより農業の方が便利だという話も聞いたことがあるんですが・・・
(*「横田飛鳥/元・看護婦さんのお米づくり」を参照)

中筋
そうそう!
子供が3人いて、9時5時で外に働きに行って…ちょっと残業入ったら、
家がとんでもなくひっくりかえっていくんでしょうけど…。
農業だと、家事も両立しやすいし…子供の参観や病院!これが行きやすいですね。
これが看護師など医療関係の仕事だと交代できないんですね。絶対休めない。
それからは解放されて・・・まぁ、家族として、こういう働き方の人は必要だなというところから始まって。
・・・外で働くよりは内で働く方が、ダンナも協力的なんで、フフフフフ(×2)

■生産は生産や!

輝く農女新聞
で、実際に農業をやられてみて、発見されたことや驚いたこと何かありましたか?

中筋
私、はじめ見ててね、「ここ手を抜いてよ!そうすれば、安くつくでしょ!」
というところから始まったんですね。

輝く農女新聞
お!さすが、関西の方ならではの「商売人思考」ってヤツですか?

中筋
でも、手を抜いたら美味しくないんですよね、コレ。
私の作ったやつ、美味しくないんです。
手を抜くというか、できるだけコストを下げるという感覚で、
野菜とかも極力、手をかけないでやることが価格も抑えることができるし…と、頭で思っていますから。
それを実践するんですね、私は。
これが、どえらいまずくて(笑)。
加工食品にもならないんですね。
だから、生産は生産や!と。
生産の人とは話をして、やっていくんですけど、美味しさがこれだけ違ったら、
どういう風に歩み寄っていけばいいのかなぁって・・・ところですね。

輝く農女新聞
そんなに違うモノなんですね・・・

中筋
もう、全然違います!

最初は、農業に対してかなりネガティブなイメージを持っていた中筋さんですが…
どんどん農業に魅力にハマっていかれているのが、よくわかるお話しでした。
そんな中筋さんにこんな言葉を頂きました。

輝く農女新聞
最後に、農業をやっていて幸せを感じる時はどんな時か、教えてもらえますか?

中筋
新鮮な野菜が食べることができて、食事が美味しくて・・これにつきますかね。
しかも毎日!
1日3食もこれを積み上げると相当な幸せを感じられる数になりますよ、コレ。

これからの農業は、生産だけではなくて、加工や販売までセットにして考えていかないとダメなのかなと・・・。
そしてさらに、そこにはメインの消費者である女性の感性が必要とされているんだなぁと、改めて感じました。
これからは、農女の時代ですね、コレ。
さすが関西人!?サービス精神旺盛に、とっても楽しくお話して頂きました。