IT投資管理体制とCIO・CIO補佐官に関する実態調査2
全庁の情報システムの新規構築、維持管理費用削減等を管理するための定常的な意思決定の仕組みをお持ちですか[MA]
全庁の情報システムの新規構築、維持管理費用削減等を管理するための定常的な意思決定の仕組みとしては「組織体 (○○情報戦略会議、情報化委員会等)をもち、 合議で決定する」仕組みを持っていると回答した自治体(131団体)と「持っていない(通常の予算決定等に 活用する組織・仕組みを適用している)」と回答した自治体(110団体)は、 それぞれ回答自治体の半数近くでした。
その組織は機能していますか。[SA]
30万人以上の自治体(政令指定都市、都道府県含む)の9割以上が、組織が機能している(「機能している」+「やや機能している」)と回答しています。
機能している、機能していない等の理由
機能している理由としては、全庁的な協議・報告の場としての回答が多くあげられています。
機能していない理由としては、専門知識の不足、意思決定に至らないことが多い、などの回答があげられています。
- 電算機器の調達に関しては、当委員会の決定通知書がないと、機器の導入ができない。
- 組織で承認されないと予算執行ができない仕組みとしている。
- 電子自治体化に係る計画の策定、維持について年に数回開催しており、全庁的な意志決定を行っている。
- 毎年、翌年度の情報化の実施計画に関する調査結果を市長に報告している。
- 電子区役所推進計画を策定し、進捗状況を調査・評価・分析し、計画を推進している。
- 人員の配置、予算の措置、情報セキュリティを考慮し、情報システム化を実施するために、関係部署の課長が構成員となっている。そのため業務全体としての効率化ができる。
- システム導入の可否の判定が主で、経費面に関しては、判断するノウハウが欠けている状況である。
- 組織構成員のIT投資管理に対する認識の不足。
(専任職員を配置していると回答の方17自治体に質問)
専任職員の名称、役職、身分、経験等について
専任職員の業務範囲について
配置されている専任職員の業務範囲として、もっとも多かったのが「予算確定、調達時における仕様の適正化(コスト面、技術要件面、セキュリティ面等)」で14団体、 次いで「調達時における仕様書の作成支援または精査業務」の13団体で、仕様の適正化や仕様書作成支援等に携わっていると回答した割合が多くなっています。
※集計結果はすべて、小数点以下第2位を四捨五入しています。そのため、比率の合計が100%にならない場合があります。
1) 配置されている専任職員の名称、役職、身分、経験等について
2) 配置されている専任職員の業務範囲について
運用をおこなった効果や課題について
運用をおこなっての効果としては、経費削減、コスト明確化について、課題としては、専任職員の業務範囲や役割が不明確であるなどの意見があげられています。
- ソフトウェア改修に係る業務委託料を削減した。
- 個別システムを含む、全庁システムのセキュリティ上の問題点が明確になった。
- 合併に伴うシステム総合経費の削減が実現。
- システム総合作業に伴うベンダーSEへの的確な指示ができた。
- 本市においては、未だ最適化計画がないため、システムの運用や導入にあたり、統一的な基準がない。早急な策定が必要と考えている。
- 個人の経験や知識によるところは大きく、今後どのように内部人材へスキル移転させるかが課題。