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輝く農女新聞内で特集された情報を紹介しています。

10年後の自分と約束!『涙(?)の卒業式』

2015.03.30

■10年後の事業はどうなる? どうしたい? みんなの思いが込められた卒業宣言!

2014年7月にスタートした『女性農業次世代リーダー育成塾』がついに最終日『卒業式』の日を迎えました。この日のメイン課題は「宣言大会」。10年後の自分・事業の姿、2015年からの事業モデル、その実現に向けた覚悟・決意を、ひとりづつ講師や塾生の仲間たちの前で発表してゆきました。


『卒業宣言』を行うにあたり、高橋先生は教室に赤いラインをひきました。宣言を終え、このラインを飛び越えた人から、卒業です! 発表のトップバッターは・・・


佐藤愛生さん
お米のほか、様々な野菜を作っている実家の愛生農園では、今は売上の80%がお米ですが、これを野菜だけで50%に持って行きたいこと。また、道の駅での売上を伸ばしていきたいことなど、たくさんの目標を発表。そしてさらに大ニュースとして、婚約を発表! 家族に迷惑をかけないように協力してがんばりたいと、事業とプライベートと両方で、希望に満ちた発表をしてくれました。


小川紘未さん
10年後の小川ファームの目標は「樹上完熟ブランド」を確立させること。今年は樹上完熟の良さを押し出し、産直ギフト専門店、県外の小売店、個人のレストランと直接取引して、1週間と短い賞味期限のリスクを回避するように務め、また、既存の取引先に加え、ブライダルギフトや介護施設の食材として提案して行きたいそう。また、ご主人が栽培に集中できる環境づくりのため、簿記の資格を獲得するそうです!


川村夏恵さん
「今は農業サラリーマンですが、10年後は実家に戻って経営者になる」と発表。今年は栽培技術を社員で分担してやっていき、5年後には新規事業を立ち上げることを目標にあげました。独立を視野に入れ、種をきちんと蒔き、畑をきちんと作り、パートさんの仕事を作るということの責任の重さを感じているそうですが、「種を蒔き続けます!」と大きな決意を語り、拍手喝采!


渡辺佳子さん
渡辺さんの目標は、「個人のお客さまを増やすこと」。出荷の3割を占める個人客を、10年後には5割まで持っていきたいそう。そのために、今はすべて自分がやってる発送業務を、運送会社と効率化を相談中。ほか、生産工程を見直して、省ける作業と力を入れる作業を見極める、ブランドの知名度をあげるなど、「経営者の妻として、全体を見ていけるようになりたい!」と、渡辺果樹園でできることしっかりした眼差しで語ってくれました。


石丸亜理沙さん
塾に参加した時は、これからどこでやっていくのか、何の作物をやるかも決まっていなかったという石丸さん。現在は千葉で就農中ですが、出身地である大分に帰ると決めてしまうと、ほかにもいろんなことができるのに、制限されてしまって閉塞感を感じてしまうそう。だから、今年は思い切って「決めない」と決意し、可能性を模索する年にしたいと前向きに発表してくれました。


中筋優美さん
お世話になった方に恩返しできるような強い農家になりたいという中筋さん。「日本だけじゃなく、世界を相手にする!」「従業員が安心して働ける会社にしたい!」「後継者を育て、利益を上げる仕組みづくりをする!」と、経営者として働く人のことをしっかりと考えた計画をたくさん設定しています。大きな目標に重い責任を感じながらも「現実から逃げません!」と、華奢な体に決意をいっぱい込めて覚悟を語ってくれました。


市橋ちよみさん
生産するタンカンを、大切な出会いをくれる「タンカン様」と呼ぶ市橋ちよみさんの宝物は、6人の孫たち。68歳になる10年後に向け、孫の代に繋がる農園運営をしていくそう。増加する果汁の取引のため、果実が不足しないよう生産力を大切にし、また、高齢で離農する人の農園を集めて廃園にならない取り組みをしたいといいます。ご自身にもいた「なりたいモデル」になれるよう頑張ると話してくれたちよみさん、既にみんなの「お母さん」的な存在です!


森安かんなさん
地域おこしにも積極的に関わり、参加する岡山農業女子というグループが軌道に乗り始めたという森安さん。メンバーがそれぞれ自主的に動けるように、運営がスムーズになるように、この塾で学んだことをメンバーと共有していくそう。具体的な売上目標を設定したほか、アヒルのお米の認知度を上げ、信頼を得ていきたいのだとか。また、「私の中で勝負の年!」と、積極的に情報を集め、苦手だった「計画」をきちんと立てていきたいそう。

横田美由紀さん
今は3兄弟で営む農園から、10年後はそれぞれが独立する方向も含めて考えているという横田さん。お客さまの満足度を高めてリピーター率をもっと上げ、これまで築いた信用を保てるよう安定的な生産・出荷を継続し、「しいたけブラザーズ」ブランドを守っていくそう。また、しいたけの原木となる木を育て、子どもたちが集うような癒される場所を作りたいと、ご夫婦の夢を語るとともに、「ちよみさんのように、従業員やお客さんにとって“お母さん”のような存在になりたい」と話してくれました。


栗原実希さん
東京発信で加工品を売りたいと模索していた栗原さんですが、今年の経験を通して、地元で認知されることの大切さを実感したのだとか。玉ねぎの加工品といえば県内ではPlanet Farm Japanだと認知されるよう、今年は人材を確保して育成をしていくそう。今後は作業効率化のためのマニュアルをはじめ、商談できるベース作りに尽力するほか、「社長と向き合って意見を言っていく!」と熱く語ってくれました。


飯田敦己さん
4月で会社に勤めて3年目になるという飯田さん。まずは勤める会社のBtoCに向けたブランドを確率させ、それを通じて地域に貢献できるようにしたいそう。まだ社内に女性社員は少ないけれど、その声を集約して活かす仕組み作りにも意欲的です。「今の会社で10年後も働いていると思うけど、その頃には女性初の管理職になっていたい。」と、物静かな語り口ながら、熱い決意を感じさせてくれました。


大吉枝美さん
女性農業者として、感性を活かした運営をしていきたいという大吉さんは、「4つのハッピーをめざす」といいます。「美味しい食材でお客さまをハッピーに」「信頼できるお取引でお取引様をハッピーに」「生産に対して誇りを持てるよう、従業員をハッピーに」「みんなのハッピーで経営を安定させ、私たちもハッピーに」という大吉さん。自身がお手本の農家から学んできたように、若手育成のために技術面から販売面までサポートできるような人になりたいそう。大吉さんならきっとできます!


横田飛鳥さん
横田さんの10年後の目標は、新潟で3本の指に入る米穀農家になること。自社でいちばん利益のとれる特別栽培米に力を入れ、その利益で会社の規模拡大を狙います。震災の影響で倒産したお父さんの会社を、横田さんが競売で買い戻したという経緯を話してくれた横田さん。今後は家族や従業員が幸せになれるよう頑張りたい、そして、いずれお父さんの偉業を越えたいと、経営者としての決意と家族愛にあふれる宣言です。


榎本佐和子さん
新規就農者である榎本さんは、塾生のみなさんに刺激を受け、一生産者から「農業経営者」になる時期が来たと感じたそう。一人前の農家と言われる年商3000万円〜4000万円の目標をたて、パン作りのイベントの継続、ブルーベリーの生食販売先の開拓のほか、「まちおこしプロジェクト」に積極的に関わっていくことに! 「経営者として、地域事業を起こせるような人間に変わっていきたい」と、抱負を語ってくれました。


早坂幸野華さん
移住者、人口ともに増えるような場所を作りたいという早坂さんは、環境に配慮し、一世紀先でも持続可能な農業を確立していきたいという大きな目標を立てています。1、2年ではなく長いスパンで考え、グループの方々と話し合って今年は試運転にすると決め、去年の成功・失敗例をもとに、自主イベントを企画して集客していきます。これまで無理な努力もして来たことから、「ひとりでは頑張らない!」と決めた早坂さん、きっとみんなが応援してくれます!


最後は・・・


寺山佐智子さん
勉強がようやく終わり、やっと福島で畑に向き合える。技術の習得に打ち込みたいそう。また、阿部農縁のブランディングも考え、加工所づくりの準備も進めているそうです。そのためには今の赤字経営ではダメで、黒字経営に変えると意気込んでいます。その上で、仕事に追われる現状を「人生がそれで終わってしまうのはつまらない」と、家族との時間を大切にしたいとも言う寺山さん。「楽しむぞ〜!」と発表を締めました。



力強い宣言を終えて赤いラインを越えた塾生たちの眼差しや立ち姿は、明らかに9ヶ月前とは違っていました。みなさんの活躍はきっと、女性農業者のみなさんの手本や目標、希望となることでしょう。ご卒業、おめでとうございます!