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山下希/チーム一丸となって動き始めた気がしてワクワク!

2017.03.29

山下希(岡山県総社市泰 株式会社 山雅ファブリカン)

岡山県で主に葡萄を栽培している山下希さん。「山雅ファブリカン」の社名には、「自然との繋がり、お客様との繋がり、私達の葡萄を食べた人に少しの時間幸せになって欲しい」という思いが込められています。就農18年目にして初めて農場の外で学び、そして初めて展示会にも参加することになった山下さんに、育成塾で学んだことを伺いました。



初めてのFOODEX出展。自分たちの経験はみんなで共有したい

−育成塾のみなさんの出展ブースには統一感がありましたね。

授業で学んだ通り、自分たちが伝えたいことをシンプルに表現するように作りました。事前に合わせようという話し合いはせず、おのおので考えてきたのですが、自分たちが何を伝えたいかがパッ見て伝わるようにした結果、同じような表現になったのかなと思います。

−出展するにあたり、苦労したことはありますか?

全部が初めてだから、何から手を付けていいか分からず、進め方が分からない。そこが私は苦労しました。



−講師の箱崎さんにも相談しつつ進めたのですか?

分からないことは質問したのですが、やっぱり、間違っていてもまずは自分たちで考えて行動を起こすことが求められていて。だからなるべく自分で考えて、そのあとで箱崎さんから指導やアドバイスをいただきました。最終的な答えは教えてもらっていないけど、自分たちで模索しながら作っていきました。



−商談会にはこれまでも出たことが?

ないです。初日は本当に緊張していて、何を聞かれているのか、何を答えていいのか分からなくてで、いっぱいいっぱいだったけど(笑)。それが回数を重ねることで、何をされている方で何を求めているのか、分からないことは聞き返せるようになって。肌で感じながら実践してきました。



−場所的に人通りが少ない位置で、呼び込みには苦労されていましたね。

でも、私たちの生産物を求めて来てくださる方しか来ないから、きちんと商談できています。人通りは少ない中でも、ちゃんとしたお客さまに繋がれればそれは成果だから、いい取引先を一社でも見つけられたらいいと思っていました。



−実際にお話は何件ぐらいあったのですか?

それが意外と、精査するのが大変なぐらいで! だからホテルに戻ってから、名刺をいただいた方がどんな人だったかを思い出して、自分が今後どうやっていきたいかを考えながら、絶対に繋がりたい人とそれほどでもない人を区分けして考えるようにしました。



翌日からはそれを現場で判断するようにして、自分が本当に繋がりたいなと思う人とだけ名刺交換をして、後日連絡をしてきちんとお話をしようという方針に変えました。興味を持ってくださる方には商談会シートを渡したりして、興味があればご連絡いただくかたちに留めて。



−育成塾からは山下さんのほかに3社のブースがありますが、みなさんが自分のブースだけではなく、他のブースの声掛けもしているのが印象的でした。

そうですね、助け合いながらやっています。入場パスに書いてある属性で判断して、たとえば「フード関係」はうちは繋がらなくていいところだから、ねぎやパプリカを周年供給できることや、お米を無農薬でやっていることを伝えたりして、求めている人を繋げてあげられるようにしています。



今回出展したメンバーには、「私たちは個人で出展しているんじゃない」という意識がすごくあって。自分たちが経験したことはみんなと共有したいですね。出展していないメンバーと話した時に、私たちの経験を聞くだけで勉強になるし、後のためにもなる、ありがとうって言ってもらえたから、私たちがFOODEXの4日間で経験したことは、何かの形でみんなに伝えたいねっていうことは考えています。



−着実に経験値を上げていったんですね。FOODEXに出展してよかった?

本当に良かったです。私は座学だけでは全然本当に分からなかった。実際に体験することで「自分ごと」にもなったし、ひとつひとつの商談を経て、流通のこととかも「授業で習ったのはこういうことだったんだ」とか、腑に落ちることがたくさんありました。この本番で勉強させてもらえました。



ヒルズマルシェの経験など、育成塾で学んだこと

−ヒルズマルシェに出店した時は、地域も生産物も違うメンバーが揃う中で、うまく団結力を発揮していましたね。

チームワークがすごく良かったんです。みんなちょうど夏の忙しい時期で、うちの葡萄も特に忙しい時期だったんですけど、LINEでずっとやりとりしながら、「こういうふうにしよう」とかアイデアを出し合って。短い準備期間でしたけど、すごく絆も深まりました。



−1度目の出店では山下さんのチームは売り上げは1位でしたが、ディスプレイの改善点なども指摘されていました。すぐに反省会などもした?

そうですね。あの時は事前にやりとりも十分にして、できることはすべて出したつもりだったから、指摘されるとは思ってなかったです(笑)。でもあれは「商品が前に出てなかった」というのがあったんですよね。だから2度目の出店では、とにかく商品を打ち出したシンプルなディスプレイに変えました。でもそういう経験が、結局こういう展示会の出展に繋がるし、本当にいい経験になりました。



講義の内容を従業員と共有した結果、会社全体の士気が高まっている

−山下さんの事業には、従業員がいらっしゃいますか?

いつも来てくれている2年目のパートさんたちがいます。

−育成塾で習ったことを、毎回持ち帰って共有したそうですね?

はい。毎回、共有しました。講義を受けて私自身が変わったかどうかは分からないけど、パートさんたちはしっかり受け止めてくれて、意識やモチベーション、会社全体の士気みたいなものはすごく高まっています。



仕事の段取りを自分たちで考えてスムーズに作業してくれますし、経営者側の考えを想像して物事を判断してくれたり、「こうした方がいいよね」と改善策を提案してくれるようになりました。そんな感じで、思いがひとつになっているというか、目的意識が同じになっていると感じています。

−学んだことをすぐに実践していたんですね。

とくに私は、何も知らないところから入っているからかもしれません。生産に関してはとにかく一生懸命にずっとやってきたけど、今回、こういう育成塾に参加することは初めてだから、まずは言われたことやってみようという思いだったので。



パートさんたち一人ひとりと育成塾の学びを共有して、具体的な目標を立ててもらうことにしたのですが、みんがが「自分ごと」にしてくれ、実践してくれています。何より「仕事が楽しい」と言ってくれて、自分たちが作る葡萄をお客さまに喜んでもらいたいと、栽培技術の向上に意欲を出して頑張ってくれています。



今、本当にチーム一丸となって動き始めた気がして、ワクワクしています!