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輝く農女新聞内で特集された情報を紹介しています。

栗原実希/病気を治すキッカケは祖父の家庭菜園

2015.01.20

■農女はモテるんです!?

栗原実希  (佐賀県佐賀市 PlantFarmJapan)

栗原さんは24歳で育成塾最年少。就農したのは2012年のことでした。
「就農の理由は何ですか?」と伺うと、こう答えてくれました。
「いろいろあるんですが、一番のきっかけは病気(うつ病)になったことです」


病気のお話を「輝く農女新聞」で紹介しても大丈夫ですか?と伺ったところ…
「大丈夫ですよ。うつ病っていう病気があったからこそ、今の自分があるのでそれを隠すのはやめようと思っているので、あえて言おうかなって・・・」と。


同じ境遇で悩んでいる方にとっても勇気づけられる体験談になるかもしれませんしね…。
「就農して、気が付いたら病気のことなんか忘れていました」という栗原さん、
いかに今、農業を楽しんでいるのか、充実した日々を過ごしているのか…
この後のインタビューを読んでもらえればかわって頂けると思います。


農女新聞
まずは、就農された理由から教えていただけますか?


栗原
いろいろあるんですが、一番のきっかけは病気になったことです。経緯を話すと・・・
小さい頃、祖父の家庭菜園によく行っていたこともあり、農業は楽しいものだと思い育ちました。
それで、農業関係について学びたいなと思うようになりました。
でも、進路を決めないといけない時に、母と意見が合わなくて・・・。


農女新聞
というと…?


栗原
私は農業関係を学びたかったのですが、母は反対で「農業はきついし、儲からないよ」と。
昔のお百姓さんのイメージが強かったんだと思います。
それで結局、母が言う通りの進路選択をして、短大卒業後、栄養士になりました。
ただ、進路選択をした後でも、自分の中でいろいろと引っかかりがあったのも事実で・・・。
私が本当にしたいことってなんだろう?って・・・
言うだけ無駄なのかな?自分が我慢すればいいの・・・
と、いろいろ考え込むようになって、気が付いた時には、うつ病になっていました。


農女新聞
栄養士のお仕事は?


栗原
数ヶ月で辞めました。
病気になって3ヶ月くらい家に引きこもっていました。
その頃、祖父が心配して私をなんとか外に連れ出そうと思い
サツマイモの収穫に来ないかと私を誘ってくれたんです。
最初はなかなか行く気にはなれなかったんですけど、薬の影響もあってか
ちょっと出てみようかなって気分になったんです。
家にいるとどうしても、へんなことばかり考えてしまうんですが・・・
祖父の畑(家庭菜園)に行って、サツマイモを掘っていたら・・・そんなことを忘れられたんですね、掘ることに一生懸命で。
さらに、それだけじゃなくて、“やっぱ農業はいいなぁ・・・” って、その時に改めて思ったんですね。


こちらが栗原さんの心を癒してくれた祖父の家庭農園

農女新聞
なるほど、それで就農に?


栗原
いえいえ、まだその時には・・・。
祖父とのサツマイモの収穫がきっかけで、外に出られるようになって・・・
そんな時に、母が知り合いから「農業大学がいいよ」という話を聞いてきたんです。
私自身、そのまますぐ社会復帰するのが不安だったので、1年か2年間、
学校をはさんで社会復帰した方がいいかなと思っていたのと、
その方が親も安心かなと思い、学校に行くことにしたんです。


農女新聞
なるほど。それで、学生生活はどうでしたか?


栗原
農業自体、子供の頃から興味があったことなので楽しかったんですが・・・
それ以上に、人間関係がとても充実した学生生活でした。
農業に関わっている人達(友達のことなんですけど)は、
やっぱりなんか人柄がいいというか、優しいというか、親切というか、
私の偏見かも知れませんが・・・。とても楽しかったです。
もうこの頃には薬を飲まなくて平気になっていました。


農女新聞
卒業されてから、今お勤めの農業法人「PlantFarmJapan」に?


栗原
はい。


こちらが、栗原さんの今の職場と生産物

農女新聞
就農される際に、お母さんの反応はどうでしたか? 反対はなかったですか?


栗原
反対はなかったですが、母が変な方向に走ってしまって…(笑)


農女新聞
変な方向?


栗原
農業をしたいのなら、やっぱり農家の家に嫁に行くのが一番てっとり早い!と

いい農家さんはいないか、あちこち探しまわって…


農女新聞
つまり、就職先探しが、嫁ぎ先探しに・・・ということですか。


栗原
はい(笑)


農女新聞
なるべく苦労をかけさせたくないっていう、お母さんなりの「親心」なんでしょうね。
しかも…言い方はよくないかもしれませんが、就活と婚活が一石二鳥!ですもんね(笑)
実際に紹介されたり、会われたりしたことは(お見合い的なことは)?


栗原
ありましたよ。ありました(笑)

「ご飯に行きなさい!」って言われて(笑)
でも、その時は、それ以上の進展はなかったですけどね・・・


農女新聞
今、農業法人で働かれているわけですが、恋愛対象と出会う機会とか少なくないですか?
仕事的にはやりがいあると思うんですが出会いという面で、就農する際、不安とか心配とかはなかったですか?


栗原
特に気にはしませんでした。実際、今も彼氏がいるので・・・
たしかに、出会いが少なそうなイメージはありますが、逆に・・・
私なんかトラクターに乗れたり(農業大学時代に免許を取得)、機械類が得意なので
農家サイドから見ると、「ああいう嫁が欲しい!!」みないな感じも
あるような気がします。


農女新聞
なるほど、農家からのニーズが強いってコトは、
つまり農女の婚活は、かなり有利ということですね。
もちろん、素敵なお相手あっての話ですが…。
(*ちなみに、栗原さんの現在の彼氏は、農大の時の先輩だそうです)


すいません。脱線しちゃいました。
お仕事の話に戻りますが…
就農されて2年になりますが、いかがですか?


栗原
やりがいはすごくありますよ。やりたいことをやらせてもらっているので…


農女新聞
たとえば…


栗原
職場の周りの農家のおばあちゃん達とよく話をするんですが、
その時に「もっと若い人達とコミュニケーションをとりたいけど、
そういう場所がない」という声をよく耳にするんですね。
そこで、じゃあ、私がそういう場所を作ってしまえばいいかなと思って・・・
社長に相談して、農家のおばあちゃん達と私たちみたいな非農家の消費者が
ふれあえる“MORODOMI農業女子会”(諸富は町の名前)を作りました。


農女新聞
女子会・・・?


栗原
おばあちゃん達は、農業以外にもいろんな知識を持っているのに、
核家族化で、そんな話を聞く機会も減っていて…
そういうところをなんとか上手く繋げられたらと思って。
会社の一部の畑を借りて、大豆の収穫体験を実施したり、
収穫した大豆を使って郷土料理を作るイベントをやってみたり・・・
楽しいですよ!(笑)


農女新聞
いろいろと積極的に活動されているんですね!
いや〜ほんと楽しそう!
最後に、後進の方々にメッセージいただけますか…


栗原
私が農業をやっていて、一番幸せを感じるときは、
収穫の時はもちろん、農業を通してたくさんの人と出会える時。
私にとって農業は、楽しいものであるのと同時に私を成長させてくれるものなんです。
女性が農業をする事は、まだまだ難しい現状だとは思いますが、
もっと農業女子が増えていくといいなと思っています。一緒に頑張りましょう♪


栗原さんが農業を楽しんでいること、やりがいを感じながら仕事をしていること、
お話しを伺っていて、すごく伝わってきました。
貴重なお話ありがとうございました。
“MORODOMI農業女子会”、影ながら応援しています!