TECHNO-FRONTIER 2017 技術シンポジウム 幕張メッセ・国際会議場
第25回バッテリー技術シンポジウム
※プログラム内容(スピーカ、コーディネータ、発表テーマ、内容等)が変更になる事がありますので予めご了承ください。
4月19日(水) 10:00 - 12:45 E1 リチウムイオン電池とその関連領域の最新動向
14:15 - 17:00 E2 エネルギーストレージ技術の多様化と高性能化
4月20日(木) 10:00 - 12:45 E3 自動車の電動化戦略と電池
14:15 - 17:00 E4 xEV開発最前線での技術動向
4月21日(金) 10:00 - 12:45 E5 IoTデバイスを支える蓄電池技術
14:15 - 17:00 E6 ナショプロでの新規電池材料の進展
 コーディネータ  (敬称略)
4月19日(水)
10:00~12:45
E1
リチウムイオン電池とその関連領域の最新動向
1
リチウムイオン電池用部材市場の現状と将来展望
  • LiBセル概要
  • 主要四部材動向
  • 日中韓の比較
稲垣 佐知也
㈱矢野経済研究所 インダストリアルテクノロジーユニット 事業部長
2
車載用蓄電池の最新動向と今後の展望
  • 技術開発の動向
  • 市場の動向
  • 今後の展望
井田 和彦
㈱テクノバ 新技術開発部・エキスパート
3
xEVの将来動向と電池業界への示唆
  • 拡大する欧州・中国のEV・PHEV市場
  • OEM戦略~電池の内外製等
  • 電池業界への示唆
風間 智英
㈱野村総合研究所 グローバル製造業コンサルティング部 グループマネージャー 上席コンサルタント
永峰 政幸
ソニー㈱ 先端マテリアル研究所 バッテリー開発部 チーフマテリアルリサーチャー
リチウムイオン電池が商品化されて26年。携帯家電、IT・モバイル機器、電動工具、自動車、定置用蓄電システムへと用途は拡大し、いまや年間2兆円を超える大きな事業領域に成長しました。長時間使用、長寿命、軽量などの利便性に加え、地球環境問題の対策手段という側面からも、xEVをはじめ様々な産業分野で引続き最適な電源として選択されていくものと思われます。また、これまでとは異なる成長速度を可能にしているのは電池性能の著しい向上であり、それを材料の進化が支えています。
このセッションでは、高性能二次電池業界の動きに詳しい講師陣が、材料、電池、車載用途、それぞれの視点から技術や市場の状況を分析し、将来展望と共にわかりやすく解説します。今後の指針となる有用な知見が得られますので、ぜひご参加ください。
 
14:15~17:00
E2
エネルギーストレージ技術の多様化と高性能化
1
大容量レドックスフロー電池の開発動向
  • レドックスフロー電池の原理・特徴・基本特性
  • レドックスフローの適用事例
  • 海外を含めた最新の開発動向
重松 敏夫
住友電気工業㈱ フェロー パワーシステム研究開発センター 二次電池部長
2
NAS電池の技術動向
  • 長期特性
  • 国内での事例
  • 海外での事例
玉越 富夫
日本ガイシ㈱ NAS事業部 設計技術部 部長
3
優れたスケーラビリティを有するモジュラー型蓄電池バインド電池
  • バインド電池の基本構成と基本特性
  • 安全性及び優れた低温特性
  • 優れたスケーラビリティ(大型化)
塚本 壽
CONNEXX SYSTEMS㈱ 代表取締役
石和 浩次
㈱東芝 インフラシステムソリューション社 電池システム統括部 担当部長
エネルギーストレージ(定置用蓄電池)市場は家庭用・業務用・電力用などを含めて、年率50%以上の成長を続けており、2020年には3GWh以上の規模が見込まれています。
さらに電力供給の安定化を目的として多種類の蓄電方式を組み合わせたバーチャルパワープラントなど、蓄電デバイスの高性能化と多様化は、これからもキーワードになりそうです。
このセッションでは、そのような多様な蓄電方式から比較的新規性の高いものに焦点を当て、商品紹介や取り組み状況をお話いただきます。
 
4月20日(木)
10:00~12:45
E3
自動車の電動化戦略と電池
1
ホンダにおける電動車開発とリチウムイオンバッテリー技術への取り組み
  • 車両電動化に向けたグローバル動向
  • ホンダにおける電動車開発の現状
  • 車載バッテリー技術への取り組み
新村 光一
㈱本田技術研究所 四輪R&Dセンター 第5技術開発室 上席研究員
2
次世代自動車と蓄電デバイス
  • 次世代自動車の開発動向
  • 次世代自動車用蓄電デバイスの使い方
  • 次世代自動車用蓄電デバイスの評価
中村 光雄
㈱SUBARU 技術研究所 シニアスタッフ
3
自動車の電動化加速に伴う電池業界の動向と今後の展望
  • 自動車業界の動向と国際競争力
  • 車載電池業界の動向と今後の展望
  • 国際競争力向上のための業界間ネットワーク戦略 等
佐藤 登
名古屋大学 未来社会創造機構 客員教授/エスペック㈱ 役員室 上席顧問
佐藤 登
名古屋大学 未来社会創造機構 客員教授/エスペック㈱ 役員室 上席顧問
米国ZEV法規を始め、各国の環境規制に伴い自動車の電動化が一気に加速し始めています。これまで消極的だったドイツ勢も、VWとダイムラーは2025年までに新車の25%規模までEVを量産する計画を打ち出しています。一方、HEVやPHEVを主体に商品化を進めてきたトヨタ自動車も、2020年を目標にEV量産の決断を下しました。
このセッションでは、1991年から電動化の開発を進めてきたホンダから、今後の電動化加速に向けた戦略と方針をお話しいただきます。2020年以降の電動化に着手し開発を進めている富士重工業からも、今後の対応について解説いただきます。また、自動車業界と電池業界の今後の行方についても客観的な視点で整理し、それぞれの課題と展望を俯瞰します。本セッションが業界関係者や研究機関にとって有益なものとなるでしょう。
※カーエレクトロニクス技術シンポジウムE3セッションとの共通プログラムです。
 
14:15~17:00
E4
xEV開発最前線での技術動向
1
車載用電池の開発動向
  • 車載用電池市場動向
  • 電池用素材の開発動向
  • 車載用電池開発状況
Jeyoung Kim
Research Fellow Battery R&D, Energy Solution Company, LG Chem
2
二次電池安全性評価(ECE-R100国際認証、中国GB規格、限界試験)の受託試験動向
  • 認証試験(ECE-R100国際認証、中国GB規格)
  • 限界試験
  • 試験後の電池処理について
久世 真也
エスペック㈱ テストコンサルティング本部 試験1部 東日本試験所
3
車載用電源システムの現状と今後
  • 車載用電源システムのデンソーの取り組み
  • ISS用電源技術
  • PHV/EV用電源技術
山田 学
㈱デンソー 基礎研究1部 担当部長
小林 弘典
(国研)産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域 電池技術研究部門 総括研究主幹
近年、中国で電気自動車(xEV)が急激に導入されているのに加え、欧州連合(EU)の二酸化炭素排出量の規制強化(2021年までに1km当たりの二酸化炭素排出量を95グラム以下に削減)に伴い、プラグインインハイブリッド自動車の今後の急速な拡大がEUで期待されるなど、xEV普及に向けての新たな潮流が見えてきている。
本セッションでは、「車載用電池の開発動向」、「二次電池安全性評価の受託試験動向」並びに「車載用電源システムの現状と今後」について、最新の国内外の動向についての情報を得ることができます。これらの講演から、xEV開発の最前線での技術動向について理解することができ、今後の技術開発に役に立てることができます。
※カーエレクトロニクス技術シンポジウムE4セッションとの共通プログラムです。
 
4月21日(金)
10:00~12:45
E5
IoTデバイスを支える蓄電池技術
1
コイン形リチウム二次電池の開発と今後の展望
  • 開発の背景と概要
  • 長期信頼性技術
  • 今後の展望
嶋田 剛大
日立マクセル㈱ エナジー事業本部 技術部 コイン型二次電池設計課 課長
2
高周波ワイヤレス給電の技術動向と小型電池の展望
  • ワイヤレス給電の技術動向
  • 高周波ワイヤレス給電の特長と開発動向
  • ポータブルへの応用とIoTに向けた電池の展望
細谷 達也
㈱村田製作所 技術・事業開発本部 新規技術センター プリンシパルリサーチャー
3
ドローン向け安全・高性能バッテリー技術
  • ドローン向けバッテリーに求められる性能
  • 実現に向けた課題と施策・効果
  • 将来展望
小田 典明
NECエナジーデバイス㈱ 技術開発部・グループマネージャー
嶋田 幹也
パナソニック㈱ 先端研究本部 エナジーマテリアルプロジェクト室 主幹研究長
あらゆるモノがインターネットに繋がるIoT(Internet of Things)の世界は、あらゆるものがセンサーとなるトリリオン・センサー(Trillion Sensors)の利用技術、得られるビッグデータをより価値のあるものに変えるAI(Artificial Intelligence)技術と融合することにより、スマートかつ安心安全な社会の実現に繋がるものと期待されています。一方、ポータブルなIoTデバイスや、リモートセンシング向けのセンサーデバイス等では、電力供給が重要な課題となっています。
本セッションでは、小型IoTデバイス向けコイン型リチウム二次電池技術、空飛ぶIoTとも言われるドローン向け二次電池技術、簡便に二次電池を充電するワイヤレス給電技術について紹介いただきます。IoT時代の実現に不可欠な電源技術を把握することができます。
 
14:15~17:00
E6
ナショプロでの新規電池材料の進展
1
RISINGにおける新規コンバージョン型Liイオン電池
  • CuCl2/Li電池用新規電解液
  • FeF3/Li電池の電解液添加剤効果
  • FeF3/Li電池の安全性
山木 準一
京都大学 特任教授
2
ALCA-SPRINGの研究成果、硫化物型全固体電池
  • 硫化物系新規固体電解質
  • 電極複合体プロセス
  • 電池総合技術
辰巳砂 昌弘
大阪府立大学 大学院 工学研究科・研究科長 教授
3
超高濃度電解液がもたらすリチウムイオン電池の革新挙動
  • 可燃?低輸率?揮発性?有機電解液の常識再考
  • 特異な溶液構造と界面物性による高電圧・高出力リチウムイオン電池
  • ハイドレートメルトによる超3V動作水系リチウムイオン電池
山田 淳夫
東京大学 大学院 工学系研究科 化学システム工学専攻 教授
岡田 重人
九州大学 先導物質化学研究所 先端素子材料部門 教授
テスラロードスターやi-MiEV、LEAF等、小型民生機器用リチウムイオン電池技術を流用した純電気自動車が本格的に量産開始されてからはや10年近くになろうとしている今、Liの価格高騰や欧米での内燃機関自動車の販売禁止という国内外での経済的政治的動きの中で、EVに特化したポストリチウムイオン電池の実現を望む声がますます高まっています。次世代蓄電池実現を標榜する3つの代表的国家プロジェクト、RISING1/2、元素戦略、ALCA-SPRINGのキーパーソンに大容量化をめざす脱インターカレーション反応、低コスト化をめざす脱非水溶媒、高信頼性をめざす脱液体電解質という3つのアプローチにおけるインパクトある研究成果をご紹介頂きます。