TECHNO-FRONTIER 2016 技術シンポジウム 幕張メッセ・国際会議場 アパホテル&リゾート〈東京ベイ幕張〉
第31回電源システム技術シンポジウム(旧名称:スイッチング電源技術シンポジウム)
※プログラム内容(スピーカ、コーディネータ、発表テーマ、内容等)が変更になる事がありますので予めご了承ください。
4月20日(水) 10:00 - 12:45 D1 高周波ソフトスイッチング技術
14:15 - 17:00 D2 チュートリアル:ステップアップ!スイッチング電源技術の基礎と実践
4月21日(木) 10:00 - 12:45 D3 新エネ政策と最新電力変換技術
14:15 - 17:00 D4 小型化に向けた受動部品の使いこなしとシミュレーション技術
4月22日(金) 10:00 - 12:45 D5 車載電源48V化に向けた技術・最新動向とインパクト
14:15 - 17:00 D6 実用化段階に来たSiC・GaNパワーデバイスの最新動向
 コーディネータ  (敬称略)
4月20日(水)
10:00~12:45
D1
高周波ソフトスイッチング技術
1
100MHz ソフトスイッチングコンバータ
  • 高周波ソフトスイッチングコンバータの回路方式および制御方式
  • 基板レイアウトを考慮した回路シミュレーション
  • 110MHzφ2級コンバータの実機検証
広川 正彦
TDK㈱ 技術本部 エネルギーデバイス開発センター 担当課長
2
6.78MHz共鳴ワイヤレス給電回路システム
  • ワイヤレス給電回路トポロジー(D級、E級インバータ)
  • 共鳴フィールド設計と小型システムアーキテクチャ
  • GaN FETを用いた6.78MHz動作実験
細谷 達也
㈱村田製作所 技術・事業開発本部 新規技術センター シニアリサーチャー
3
13.56MHz kW級高周波電源
  • 半導体製造装置向け高周波電源の現状
  • ワイヤレス給電用高周波電源システム開発について
鶴田 義範
㈱ダイヘン 技術開発本部 高周波応用技術開発部 部長
 ソフトスイッチング技術を適用してスイッチング周波数を数MHz~100MHz帯まで高周波化することは、チャレンジ研究の域から脱し、今や実用化・商品化を目指す段階に来ています。これは電源装置の超小形化という従来の目的に加え、ワイヤレス給電への適用という新たな用途が生まれるなど、従来の電源の概念を変えてしまうようなパラダイムシフトが起きつつあるとも言えます。その実現に際しては、回路、半導体素子、磁気素子、実装、制御、放熱、低損失化、低ノイズ化などの多様な要素技術を高次元でまとめる必要があります。その先行事例として本セッションでは3件のご講演を頂きますが、聴講される皆様にとって今後の開発に大いに参考になるものと考えます。
庄山 正仁
九州大学 大学院 システム情報科学研究院 電気システム工学部門 教授
 
14:15~17:00
D2
チュートリアル:ステップアップ!スイッチング電源技術の基礎と実践
1
基本となるソフトスイッチング回路方式の基本動作と実践
  • LLCコンバータの基礎と実践
  • フェーズシフトコンバータの基礎と実践
  • 双方向デュアルアクティブブリッジ(DAB)型コンバータの基礎と実践
伊東 淳一
長岡技術科学大学 電気電子情報工学専攻 准教授
2
スイッチング電源制御設計の本質と勘どころ
  • 三種の神器(一巡伝達関数、出力インピーダンス、入出力特性)
  • 電圧モード、ピーク電流モード制御系設計例
  • アナログ制御とデジタル制御
財津 俊行
オムロン㈱ 技術・知財本部 組込システム研究開発センタ 技術専門職
3
電源ノイズのEMI規格 最新動向
  • 電源ノイズに関する主な国際規格と国内規格について
  • エミッション規格とイミュニティ規格の両立性について
  • ディファレンシャル・モードに関する2kHz以下及び2kHz~150kHzの動向
庄司 孝
㈱日立情報通信エンジニアリング 生産統括本部 グローバル生産技術部 主任技師
 電源システムを構築する具体的技術は年々進化し続けていますが、技術の核となる基礎的な部分、本質的な部分は、案外変わらないものです。本セッションでは、ステップアップを目指す電源技術者向けに、技術の土台となる基礎的な話題に加え、明日からすぐに使える具体的・実践的なトピックをバランスよく配置しました。扱う話題は、①定番のLLCコンバータを始めとするソフトスイッチング回路方式、②一巡伝達関数、出力インピーダンス、入出力特性の3つで考える電源制御設計と応用、③製品化へ避けては通れない最新のEMI規格、の3つです。聴講される皆様にとって、電源技術の本質とポイントを新たに学び、あるいは再確認し、今後の製品開発に大いに力になる内容と考えます。
田中 哲郎
鹿児島大学 大学院 理工学研究科 電気電子工学専攻 准教授
 
4月21日(木)
10:00~12:45
D3
新エネ政策と最新電力変換技術
1
新エネルギー政策の動向とFIT制度改革
  • エネルギーミックス2030
  • 新エネルギーの導入拡大政策
  • FITの成果と見直し動向
長谷川 一穂
㈱明電舎 エネルギー技術部 太陽光発電技術課 課長
2
10kW級汎用絶縁型双方向DC/DCコンバータの小型・高効率化
  • 高周波・高効率双方向電力変換技術
  • SiCデバイスの適用
  • 低損失磁性材料の適用
岩谷 一生
TDKラムダ㈱ 技術統括部 新エネルギー技術部 設計1グループ グループマネージャー
3
太陽光発電システム用パワーコンディショナの最新技術
  • 系統連系関連技術
  • 高機能化技術
  • 長寿命化技術
佐藤 行展
田淵電機㈱ パワーエレクトロニクス事業推進本部 事業企画部 チーフ
 新エネ利用技術の進展と共に、多様な新エネの効率運用や導入拡大、既存設備との連携運用などが政策課題として取り上げられるようになりました。本セッションでは、新エネ政策から今後の関連機器の開発方向を探索すると共に、電力変換器の小型・高効率化と系統連系に関する最新技術を紹介します。
 まず、新エネ政策が目指す今後の方向性をご紹介いただきます。続いて、新半導体デバイスや低損失磁気デバイスを用いた高周波、高効率、小型コンバータ技術を、更には、太陽光発電システムを例に、長寿命で高機能な系統連系技術を紹介します。
 本セッションで、新エネ関連機器の開発方向及び、最新の高性能、高機能電力変換技術を把握いただけます。
恩田 謙一
日本ケミコン㈱ 研究開発本部 フェロー
 
14:15~17:00
D4
小型化に向けた受動部品の使いこなしとシミュレーション技術
1
電源小型化に向けたアルミ電解コンデンサの開発動向とその使われ方
  • アルミ電解コンデンサの基礎とその技術的課題
  • 導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサの開発動向
  • 応用事例と使用上の注意点
若林 寿樹
日本ケミコン㈱ 技術本部 製品開発センター 第二製品開発部 主管
2
トランスの最適化とフェライト材料開発 車載用大型トランスの小型化
  • 車載用大型トランスの小型化
  • 鉄損の低減
下蔵 良信
TDK㈱ 電子部品ビジネスカンパニー 製品戦略推進統括部 Passive Application Center 課長
3
スイッチング電源のノイズ解析・EMIシミュレーション技術
  • 電磁界解析の活用による基板特性の把握
  • ノイズ・EMIシミュレーション事例
  • シミュレーション結果の可視化
髙野 修平
キーサイト・テクノロジー(合) EDAソリューション統括部 アプリケーション・エンジニア
 電源システムの設計現場では、ロードマップに基づいた小型化の達成のために、様々な技術開発が進められています。特に部品自体の小型化や実装密度を上げることで、パフォーマンス・信頼性のトレードオフや実装後のノイズトラブルが多く発生するため、設計者の悩みは尽きません。
 これら課題解決の一助とするべく、本セッションが企画されました。今回は、主要な受動部品であるアルミ電解コンデンサとトランスフェライト材料に関する最新技術動向及び、ノイズ可視化を狙ったEMIシミュレーション技術の紹介をします。
 小型化に向けた最適設計・最適部品選定情報の一つとして、参考にしていただければと思います。
島野 和良
コーセル㈱ US開発部 部長
 
4月22日(金)
10:00~12:45
D5
車載電源48V化に向けた技術・最新動向とインパクト
1
48Vシステムはハイブリッドの主流になるか
  • 規制強化による電動化の加速
  • 48Vシステムの内容
  • 完成車メーカー/サプライヤーの動向
長島 聡
㈱ローランド・ベルガー 代表取締役社長
2
自動車電源DC48Vのインパクト ~48V電源システム普及への期待と課題~
  • 今、何故DC48Vが必要か?
  • DC48Vの新しいインパクトとは?
  • 48Vシステム普及への課題は何か?
寺谷 達夫
名古屋大学 大学院 工学研究科 非常勤講師
3
車載48V電源システムの小型化・高効率化回路技術
  • 48V-12V電源の小型化・高効率化技術
  • 48V電源用補機類の最新動向
  • 48Vリチウムイオンバッテリの長寿命化回路技術
山本 真義
島根大学 総合理工学部 パワーエレクトロニクス研究室 准教授
 近年、自動車のパワートレインの電動化が進み、48V電源を用いたハイブリッド車が注目され始めています。欧州では厳しいCO2排出量削減を掲げており電動化の認識が浸透し始めています。また、48V化の規格策定や実用化に向けた要素技術が整いつつあることも注目される背景にあります。
 本セッションでは、48V化の法規・市場動向や業界動向を、48V電源システム普及への期待と課題について紹介します。
 また重要な役割を担う車載48V電源システムの小型・高効率回路技術について詳しく解説します。
上野 政則
㈱本田技術研究所 汎用R&Dセンター 第3開発室 PG電装ブロック マネージャー 主任研究員
※カーエレクトロニクス技術シンポジウムD5セッションとの共通プログラムです。
14:15~17:00
D6
実用化段階に来たSiC・GaNパワーデバイスの最新動向
1
SiC/GaNパワーデバイスの最新動向 ~デバイスからシステム適用まで~
  • SiCデバイスの状況
  • GaNデバイスの状況
  • SiC/GaNデバイスを適用したシステム紹介
舟木 剛
大阪大学 大学院 工学研究科 電気電子情報工学専攻 システム・制御工学講座 パワーシステム領域 教授
2
SiCデバイスの1次電源等への応用
  • SiCデバイスの動向
  • 産業機器用1次電源への応用
  • 今後の展開
福本 憲一
ローム㈱ LSI商品開発本部 パワーマネジメントLSI商品開発部 パワーソリューション開発課 課長
3
SiCデバイスを適用したPV-PCSの製品事例
  • 太陽光発電システムの現状とPCSへの要求事項
  • SiCチョッパモジュールを適用したPV-PCS
  • SiCデバイス適用拡大に向けた課題
藤井 幹介
富士電機㈱ 技術開発本部 製品技術研究所 パワエレ技術開発センター 電力変換技術開発部
マネージャー
 パワーデバイスは、IT系電源やインバータ家電からハイブリッド自動車、太陽光発電、エレベータ、電車などの広い分野で使われています。現在のSi系パワーデバイスに変わり、次世代パワーデバイス材料として注目され、且つ実用化され始めているのがSiC・GaNデバイスです。現在は開発段階から具体的なアプリケーションへの応用が急速に進み、その特性を十分発揮できるように回路設計、実装技術などの工夫がされてきています。
 本セッションでは、これらSiC・GaNデバイスの最新開発状況と共に、具体的な各種応用事例をあげ、実用化段階に入った新材料パワーデバイスの最新適用状況をご紹介し、今後の更なる適用範囲の拡大に向けた検討が進むことを期待します。
櫻井 敬二
富士電機㈱ 営業本部 半導体統括部 営業3部 部長