ニュースリリース

「第12回新任役員の素顔に関する調査」結果

資料配布先:東商記者クラブ
2009年08月04日

報道関係各位

日本能率協会グループ広報委員会

「第12回新任役員の素顔に関する調査」結果

〜新たな“公”経営の兆し、日本的経営のプラス要素を追求〜

米国型金融資本主義が終焉し、“6割経済” “ハーフエコノミー”ともいわれる激変する経済下では、これまでとは異なった新しい企業経営の舵取りが希求されています。
日本能率協会(理事長:中村正己)と関連8法人で構成する日本能率協会グループは、景気の底打ち感を脱しやや明るい兆候が見られた今年7月、これからの企業経営を担う新任取締役と執行役員を対象に、経営課題に対する認識や意識をうかがうアンケート調査を実施しました。
調査の結果、「新たな“公”経営の兆し」「日本的経営の良さを活かす経営スタイル」が垣間見られました。


≪調査結果の主なポイント≫ ※文中の図表番号・ページ数は、別添資料と連動しています

1.「株主重視」偏重から「従業員」など“広義のステークホルダー”重視へ ◆米国流の利益追求主義を排する公益資本主義の考え方に「共感できる」という人は8割おり、多数を占めた(図30/p.5)。このことは、だれの利益を重視するかという質問で、「株主」重視が19.0%と1998年の調査開始以来、過去最低値を記録したことからも読み取れる。2005年比では「株主」重視が18.4ポイント減少し、代わって「従業員」重視が19.8ポイント上昇した(図28/p.5)。

2.見直される日本的経営
◆現在の会社の取組み姿勢を、対立する概念(キーワード)で捉えクローズアップさせたところ、「無駄の削減(コストの削減)」(91.9%)、「正規社員の活用」(88.5%)、「従業員重視」(64.7%)といった日本的経営の特徴ともいわれる項目のウエイトが高くなった(図46/p.6)。
◆経済危機後の舵取りを聞いてみると、重視している項目は「長期的成果(将来の収益)」(94.0%)、「社員の自立性の向上」(90.7%)、「内部留保」(86.9%)、「正規社員の活用」(81.6%)、「組織の力」(78.8%)、「従業員重視」(67.9%)であった。さらに総括した質問項目として、「日本的な経営(関係重視)」(75.0%)重視が、「米国的な経営(市場重視)」(24.5%)重視よりも約3倍上回った(図48/p.6)。
また、現在の会社の取組み姿勢と比べると、「社会性重視」「長期的成果」「ボトムアップ」の項目で大きな差が見られた。今後に向けて日本的経営のプラス面を重視している傾向が読み取れる(図46,48/p.6)。

3.「終身雇用は日本的経営の基本」が増加、「企業繁栄が優先でリストラを講じるべき」が減少
◆2000年調査以来、「終身雇用は日本的経営の基本」と考える人が増加の傾向(2000年0.9%→2009年9.2%)、半面「企業の繁栄が優先でリストラを講じるべき」が減少傾向(2000年15.2%→2009年3.8%)と、ここでも日本的経営への回帰が見られる(図52/p.7)。

4.国内の景気回復は「2年」、回復の切り札として「米国経済の立て直し」を期待
◆新任取締役の景況感はより厳しい認識が浸透し、「どしゃ降り」(33.7%)が最も高く昨年比10倍の伸び率(図39/p.8)。
◆景気回復の時期は、「1年後くらい」(31.5%)と「2年後くらい」(34.8%)を合せた6割強の人が「2年まで」と予測し、“失われた10年”のときよりも早く回復すると前向きに予測している(図41/p.8)。
◆景気回復の切り札としては、「米国経済の立て直し」(31.5%)を筆頭に、「新エネルギー・環境技術開発の推進」(17.4%)、「新規雇用の創出」(9.2%)が上位3位となり、「政権交代」を挙げる人はわずか5.2%だった(図42/p.9)。

5.自社の今後の業績回復の目途は「3年以内」、そのための施策は、「新製品・新サービスの開発」「コスト削減」「人材育成」「営業力強化」を重視
◆自社の業績回復は「2、3年は厳しい」(56.0%)、「1年は厳しい」(29.9%)と、3年までを回復の目途にしている人が8割以上を占めた(図43/p.10)。
◆回復のための施策として、新任取締役は「新製品・新サービスの開発」(45.1%)、「コスト削減」(44.6%)、「人材の育成」(38.6%)、「営業力の強化」(33.7%)がいずれも3割以上を占めた(図45/p.10)。

6.裁判員制度で選出された場合「出席する人」8割、「強毒性の新型インフルエンザウイルス発生」を危惧する人3割強、日本のCO2 15%削減目標実現は可能派と不可能派が拮抗
企業経営で当面注視されるテーマ「裁判員制度」「新型インフルエンザ」「温室効果ガス削減目標」に対する意見を聞いた。
◆裁判員制度が企業活動に及ぼす影響は「無い」と考える人(48.4%)が「影響がある・大なり小なり影響を受ける」(38.0%)を上回った。また、選出された場合、出席する人は「必ず」(25.5%)、「義務なので」(58.7%)を合せて8割以上(図72,73/p.11)。
◆新型インフルエンザの今後の行方は、「より毒性の強いウイルスが発生」すると危惧している人が(37.5%)。新型インフルエンザ対策に「まだ何も対応していない企業」(17.4%)が1割以上存在するのが注目される(図67,68/p.12)。
◆日本の2020年までのCO2 15%削減目標の実現の可能性については、「達成できるか否は五分五分」(33.2%)を境に、「達成可能・努力を要するが可能」(33.7%)と「難しい・不可能」(33.2%)が拮抗。国の削減案に対して「経営の重荷になりかねない」(7.1%)といった否定的な回答は少ない(図70,71/p.13)。

7.「環境に対する取り組みが熱心な企業」と「エクセレントカンパニー」でトヨタ自動車が2冠、理想の経営者は「松下幸之助」が昨年2位から1位に
◆「環境の取り組みに熱心な企業」のベスト3は、1位「トヨタ自動車」、2位「シャープ」・「本田技研工業」、3位「パナソニック」(表4/p.14)。
◆「エクセレントカンパニー」は、1位「トヨタ自動車」、2位「GE」、3位「本田技研工業」。トヨタ自動車は2004年以来不動の1位(表6/p.14)。
◆理想の経営者は昨年の本田宗一郎氏に代わり松下幸之助氏が1位、未曾有の景気低迷で“経営の神様”の人気が復活(表9,11/p.15)。

≪「第12回 新任役員の素顔に関する調査」概要≫※過去11回の調査も各年同時期に実施
調査対象:2009年1月〜6月までに選任された上場企業の新任取締役897名及び執行役員607名の総数1,504名
調査方法:郵送法
調査時期:2009年7月1日〜7月13日
有効回答数:299件(新任取締役:184件、執行役員:115件)
有効回収率:19.9%(新任取締役:20.5%、執行役員:18.9%)
(新任取締役には「執行役」も含まれている)
回答者年齢:平均年齢(新任取締役54.1歳、執行役員52.8歳)
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【本件に関するお問合せ先】
日本能率協会グループ広報委員会事務局
担当:大和、亀山、丸田
Tel:03-3434-8620/ Fax:03-3433-0269
E-Mail:Sonota@jma.or.jp

 

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