医療・福祉施設のための設備・機器の総合展示会

出展者インタビュー

タカラベルモント株式会社Interview

⽊本 貴之 氏

「バーチャル来場サービス」の活用で満足度の高い商談を実現
会期後に契約も成立

対面と非対面を組み合わせ「売れる仕組みを作る」ことが課題

貴社の事業概要をお教えください。

当社は、理美容サロンで使う機器や化粧品、歯科や医療施設で使われる医療機器の製造販売を中心に事業展開をしています。2021年で創業100年を迎え、メディカル事業に参入してからは50年の節目の年となります。理髪店の椅子では高いシェアを占めているメーカーで、海外にも事業展開し、世界各地で使っていただいています。
メディカル事業部では病院や診療所内の診断・治療用の椅子やベッドの製造販売を中心に行っています。医師や患者が座る椅子の提案などのほか、医療施設の空間デザインや設計・施工もお手伝いしています。当社が取り扱っている製品は、患者に直接作用するものはほとんどありません。しかし、検査や手術をする上で当社の製品がないと医療行為はできません。当社も医療を支えているメーカーであることを自負しています。

コロナ禍のマーケティング部門の活動は?

「マーケティング」という言葉だけを聞くと、市場調査やニーズ探索を想起する方も多いでしょう。もちろんそれも業務の1つですが、「マーケティング業務は何?」と問われたら、「売れる仕組みを作る仕事」と答えます。
売れる仕組みを作る仕事であるので、当然、製品開発から商品供給、品質保証なども行っていかなければなりません。製品が売れるためにしていかなければならないフェーズは様々あり、それらすべてを担い統括することがマーケティング部の仕事になります。その中で展示会に出展したり、カタログやウェブサイトなどのツールを作成したりすることで商品を認知してもらう活動をサポートするのが、私の部署の主な活動となっています。
しかし、新型コロナウィルス感染症の影響で、お客様と直接お会いしてコミュニケーションを取っていくことが、なかなか難しくなっているのが実状です。特に医療従事者の皆様との面会は、訪問する側もよりシビアな対策を取る必要があると思います。
医療業界は、オンライン診療や遠隔診療、遠隔手術など、最先端のテクノロジーを使っているイメージがあり、実際にそのように進んでいるとは思います。しかし一方で医療従事者と患者、事業者とのやり取りは対面が前提で、現場レベルでは対面の文化が根付いています。
したがってマーケティング部では、対面と非対面を組み合わせてお客様との接点をどのように作っていくのかを課題としています。ウェブサイトやオンラインのミーティングだけではなく、様々な仕掛けを作っていきたいと考えています。

ブーズ写真

HOSPEX Japanに20回以上出展 双方向コミュニケーションの場に

HOSPEX Japanの活用方法をお教えください。

実は今年で入社21年目になります。新入社員のころに「HOSPEX Japan」に行ったことを思い出します。当時、上司や先輩から「『HOSPEX Japan』は医療業界における日本最大の展示会だよ」と教えてもらいました。その認識は今も変わっていません。規模はもちろんのこと、医療従事者だけでなく、医学や看護を学ぶ学生、商社、建築・設計に関わる方々、さらに医療関連事業所の内定者など、HOSPEX Japanには医療に関わっている、もしくはこれから関わろうとする方々が一堂に会します。このような展示会は、他にはないでしょう。
出展企業としては自社製品のPRが大命題としてありますが、当社のベッドやチェアをその場で「買います」と言う来場者はほとんどいらっしゃいません。まずは商品を知ってもらうとともに、医療従事者の方々がどのようなことを考えているのか、何をお困りごととして捉えているのかといった意見や要望を伺うとともに、当社の商品への思いをお伝えするなど、双方で語り合う場として活用させて頂いています。
こうした活用方法は会期中のことですが、実際には会期前から始まっています。事務局が作成した招待状とともに社内で注目ポイントなどを知らせる案内チラシをつくり、当社の担当がお客様に持参して、話をするようにしています。実は会期前から話題作りとしてHOSPEX Japanをネタとして活用しているのです。
こうして会期前から会期中、会期後とお客様との関係を継続させてもらい、最終的には売り上げにつなげていくのですが、それはお客様からの1つの評価と捉えています。

HOSPEX Japanの来場者層に変化はありますか?

当社のブースに関しては大きく変わっていません。決定権のある方の来場は以前からもあり、かなり興味をもって来場されているのではないかと思います。
ただ近年、関東圏の来場者の割合が増えるなど、地域差が出ているように感じています。当社は全国展開しており、様々な地域の方々にPRしたいと考えていますので、その対応策の1つとして、来場できない医療関係者と展示ブースをモニター越しでつないでマッチングしてもらえる「バーチャル来場サービス」には大変関心がありました。

事前準備しやすい「バーチャル来場サービス」で満足度の高い商談

「バーチャル来場サービス」の効果はいかがでしたか?

今回、関東圏以外の病院関係者とマッチングしていただき、話をすることができました。会期後には現地で製品のデモンストレーションも行いました。最終的には3月に内視鏡用の診察台を納品させて頂く事ができました。このサービスがなければなかった売上で、もしかしたら競合メーカーが先に提案していたかもしれません。購入意欲がある病院をいち早く知ることができたのではないかと思います。
ただ、これまで対面でのやり取りが根付いていましたので、当初は「本当にできるのか?」と半信半疑でした。このサービスを利用した病院の方も、不安とまではいかないまでも、どのように商談が進むのかわからない面もあったようです。
しかし、結果として違和感が無かったとおっしゃっていました。おそらく、このサービスがなければこの病院関係者の方は来場はしなかったと思われます。バーチャルなのでハードルが下がり、気軽に参加できたのではないでしょうか。

オンラインでの商談風景

展示会場の来場者とバーチャル来場者でコミュニケーションの違いはありますか?

営業はその場にいる空気感を大事にしますので、バーチャルではリアクションが分かりにくいのではないかと思いました。ベッドなど大きな商品は定点カメラでの映像でとらえにくい部分もあります。パソコンを移動させてカメラアングルを変えるなど、技術的な側面も非常に大事ですが、それがうまくできるのか、当初は不安しかありませんでした。
しかし、いざやってみると病院の担当者様も違和感がなかったとおっしゃっていたとおり、当社側も対面時と変わりなく、商談することができました。
むしろ事前準備をしやすいことなど、新たな発見がありました。例えば、展示会場ではお客様の地域を担当する者が不在で別の担当者が急に接客対応する場合があります。お客様が何を使用しているのかといった情報がなく、望んでいるイメージがつかめず、ご案内に不備が生じる可能性もありました。
しかし、バーチャル来場者の場合、事前に現地の担当者がスタンバイできます。お客様をよく知っている担当者が、しっかりとした事前準備ができ、情報も多いため、対応がしやすいのです。お客様にとっても1回で満足度が高い商談ができるのではないかと思います。事前準備がしっかりできることがバーチャルのいいところ。例えば、事前に資料を画面共有するなど、ツールもそろえ、より満足度の高い商談を目指していきたいです。

タカラベルモント株式会社
メディカル事業部マーケティング部副部⻑
兼リレーションシップ推進グループ⻑
⽊本 貴之 氏
⽊本 貴之 氏

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