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  • 加速する日本企業のグローバル戦略 今後の中国ビジネスを再思考!〜

特別レポート【第3回】加速する日本企業のグローバル戦略 今後の中国ビジネスを再思考!

新常態から見えてくる事業と方向性 《前半》

「退場勧告、即撤退」は考えもの

セミナー

 労働集約型産業には退場勧告で、加工生産型日系企業は、円安と賃金上昇のダブルパンチ。アパレル縫製業なども、賃金の上昇で徐々に経営の継続が厳しくなってきています。

 逆に歓迎されるのは、高新技術(ハイテク)、 環境技術(水処理、カロリー測定器、蛍光灯水銀分離装置、土壌汚染処理)、IT(新システム、微信)、ロボット、教育、アニメ、シルバー産業、バイオ技術、小売業、新エネルギー産業など。

 ただし、資金が動くところに経済があるという原則からいけば、労働集約型産業であっても、その製品が中国市場のなかで受け入れられているのであればマーケットは残す。つまり、卸・小売業の部分は残すのです。生産する場所は、沿岸部から内陸部へ移すのか、それともASEANのほうへ行くのか。それが課題になると思います。

 退場勧告、即撤退。そんなことを言われる方がいますが、中国に出ている日系企業の現地法人におけるコスト管理は相当に甘い。コスト管理さえしっかりやれば、まだまだ中国で十分にやっていけると思います。

 私の友人であるH.I.Sの澤田秀雄会長の経営理論は非常にシンプルです。「売上を20%上げてコストを20%下げたら、ぜったいに利益が出る」 ——そのとおりだと思います。ちょっとしたところを変えていく、その積み上げで利益は出せるのです。

 日本人はメディアによって嫌中嫌韓思想をたえず植えつけられているから「中国にはあまり行きたくない」となりがちですが、 13億5,000 万人が形成する巨大マーケットを捨てるのはあまりにももったいない。中国の多くの人々は「日本の製品はいい」「日本の技術は素晴らしい」と評価しています。それを物語るのが、ショッピング目的で来日する“爆買い”中国人です。

 反日云々は、ごくごく少数の人が声高に言っているだけです。日本に来たことがないのに日本のアニメを見て、日本語を覚える若者がいます。それだけ日本が、日本の文化が好きなのです。そういう日本の技術と、中国の資金とマーケットとをどう融合化していくかということを考えるべきではないでしょうか。

 現地法人が内販して受け入れられているとすれば、工場は中国側に売って、ベトナムあたりに新工場をつくる。その製品を中国に持ち込んでもACFTA(アセアン・中国自由貿易協定)で関税はかからず、物流コストのみ。雲南省とかを通過すれば陸路で運べるし、高速道路などのインフラはどんどん整っていきます。

 よく沿岸部から内陸部へ行くといわれますが、内陸部の賃金上昇は非常に早いので、工場移転先の選択肢として考えものです。また、賃金コストだけを考えてインドネシアに動くというのも同様です。考えてほしいのは、賃金コスト × 1 人あたり生産性。インドネシアだと 1 人あたり生産性が半分に落ちるので賃金コストの総額は変わりません。

 総体に ASEANは暑いところだから生産性は低い。春夏秋冬があるところ、寒いところのほうが高生産性というのが私の持論です。たとえば北朝鮮に近い吉林省。中国と北朝鮮は年間何十万人の労働者を受け入れるという協定を結んでいて、吉林省のある町は北の労働者ばかり。彼らは真面目に働いてパフォーマンスが高い。 労働集約型で賃金コストを下げてパフォーマンスを上げたいなら、工場をそういうところに移すのが正解だと私は思っています。



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