仏教と実業 (第26回一隅会より)

協和醗酵株式会社 会長
社団法人在家仏教協会 会長
加藤弁三郎氏 (当時の役職)

1972年8月19日、第26回一隅会においてご講演いただきました一隅会速記録をもとに、一部編集をしてお伝えいたします。
本講演内容は、ご自身の仏教とのかかわりをはじめ、仏念や在家仏教協会に関わる内容まで、実業と仏教のかかわりについて深い示唆を与えていただく講演内容です。

【第29回】8."生かされておる"のに"生き甲斐云々"とは何事か - (1)

 これは死だってそうなんですが、死のこともよく出るんですが、死には、とにかく自分が自分で死んでいくんだよ、なにも代理がきかん。委任状でどうというわけにはいかんぞ、だれも、どんな親しいものでも、おまえに代わって死んでくれるものはないぞ。死ぬのはおまえだと、こう教えるわけなんですが、そうなんです。ところがそれを忘れちゃって、隣の人が死んでもケロッとしていて、まだ自分は百年でも二百年でも生きられるかのようなのん気なことを言っておる。「それでいいか」というのが仏教の教えなんです。