仏教と実業 (第26回一隅会より)

協和醗酵株式会社 会長
社団法人在家仏教協会 会長
加藤弁三郎氏 (当時の役職)

1972年8月19日、第26回一隅会においてご講演いただきました一隅会速記録をもとに、一部編集をしてお伝えいたします。
本講演内容は、ご自身の仏教とのかかわりをはじめ、仏念や在家仏教協会に関わる内容まで、実業と仏教のかかわりについて深い示唆を与えていただく講演内容です。

【第27回】7.信の妙味 - (1)

 それが、私が救いという言葉を使いたくなるゆえんでございます。救いというと、なんかちょっともったいぶったようでもあり、おこがましい、またきざでもあるようでございますけれども、しかし実際、実感とすると、やはり、ああよかったと、私、真にそう思ったんであります。もう五十過ぎておりましたけれども、念仏を唱えるようになりましたのは。しかし、ほんとうに間に合ってよかった。命あるあいだに、仏教に会わしていただいた。念仏に会わしていただいた。ああ間に合ったなあという感じ、これはもう実感でございまして、いまでもそのように思います。それがべつの言葉で言えば救いであろうかと思うのでございます。なんかしかし、そう言うと、いかにもものがわかったように聞こえますので差し控えたくもございますけれども、とにかく非常なありがたい境地に導いていただいた、かように思うのであります。