- 「生産企画」
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2009.8.31
グローバル生産人材の育成
1. 生産技術者の目指す姿生産技術者として目指す姿を示したのが図表2-6である。
生産技術者のベースは、技術の基礎である工程設計技術と各工程の技術(プレス、溶接、塗装、組み立て、検査など)、さらに計測・評価技術にある。仕事での実践を通じて、ある工程を体験し、そこから前後工程に広げ、工程全体を学び、工程設計のポイントを習得する。
工程設計のポイントは、まず品質を作り込むポイント(工程・設備条件の設定、工程能力設定、治具、工具の使い方)を押さえ、条件設定をすることにある。
私たちが目指すのは、課題設定ができて、課題解決ができる自律型スタッフである。このためには常に“なぜ”を考える習慣が大切で、それには設計・設備の原理原則、理想形から考える訓練が必要である。
管理技術に関しては、品質管理、生産管理、IE(Industrial Engineering)、改善、管理会計などの知識が必要である。いわゆるQCD(品質・コスト・納期)で、体験を通じて知識と実践の中で知恵を養う活動・場づくりが大切である。
品質に関しては、企画仕様要因、設計要因、生産工程要因等のばらつく要因を体系的にとらえる思考も要求される。生産管理では、リードタイムの観点から企画仕様・設計・手配・生産・物流期間……など、トータルで構造を把握する必要がある。IE改善については、効率的なものの見方、ロスの考え方を習得して、改善を継続できる体質が求められる。
管理技術の習得には、体系的な思考や構造的な思考が要求され、全体を俯瞰的に見る訓練が必要になる。その意味で、生産の固有技術を習得し、管理技術を学び、やがて経営マインドの醸成へとステップをたどるのが王道といえる。そのために、キャリアパスを考えながらジョブローテーションをすることになる。
図表2-6 改善マインドを持った生産技術者の育成
グローバル生産人材の育成
2. 改善マインドをもった生産技術者の育成以上のように、改善マインドをもった生産技術者が求められるが、そこで必要なのは、強い改善への想いである(図表2-6)。
グローバル競争に勝つためには、品質競争力、コスト競争力でトップレベルになる必要がある。このための差異化技術と改革の方向性を明確に示さなければならない。そのためには、ありたい姿・シナリオの作成が大切である。
現場力の基本は三現主義(現場・現物・現実)であり、現場で、設備をみて、人の気持ちまで想像することで課題を発見・把握する力がつき、たゆまぬ改善につながる。品質については、“工程で品質を作り込む”、“後工程はお客様”が大原則で、これに基づいた工程設計と改善が基本となる。
また、キャッシュフローを意識したものづくりも重要である。経営の視点で見れば代金回収までが1サイクルで、お金が回らない限り経営は成り立たない。その意味では、在庫の削減とリードタイム短縮により全体の生産スピードを上げることが大切である。
改善を進める場づくりも重要で、現場レベルの小集団活動からスタッフレベルの検討会まで、各スタッフが自ら考えて、PDCA(Plan-Do-Check-Action)を自律的にまわすことが大切と考える。いろいろな階層、横串機能も含めた“検討の気づきの場”を作り、意識を変える学習のサイクルを回したいものである。
グローバル生産人材の育成
3. 新価値を生み出す生産技術者へ生産技術者の目指す姿は、究極的には“効率化”と“新しい価値提案”が同時にできる技術者である。図表2-7では、ひとつの方向性を示す。具体的には、メカトロとソフトが同時にわかる技術者である。
新工法開発と提案については、材料組成と工法の関係を整理することが有効である。たとえば、鉄を中心とした金属材料でも、その組成、合金の配合条件で特性が大きく変わる。プレスにしても機械加工にしても材料組成と加工条件をよく考えながら次の提案・設備導入をすることになる。工法では、従来設備の改善と新規設備の導入をうまく組み合わせる必要がある。組立工程では、セル生産と自動化、人と設備の融合した安全なシステムの提案がより求められている。
品質に関しては、すべての良品条件が整って良品率100%が可能なのであり、人間はミスを犯すもの、設備は故障するもの、という前提にたって、ポカヨケや歯止め策を考える習慣が大切である。
新しい価値の提案についても、柔軟な発想で、いろいろな方向から考える必要がある。生産技術者は「“なぜ”を大切にした“考える技術者”」を目指したい。
図表2-7 新価値を生む生産技術者











