ものづくり応援ニュース一覧

「生産企画」

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2009.6.25

生産拠点戦略
1. 日本の製造業の動き

国内の製造業は、1980年から多品種化対応が基本になり、1990年初期のバブル崩壊後は、コストダウン活動を活発に展開、2000年初期の不況では、工場や拠点を減らしたり、アウトソーシング化、子会社・分社化を行ってきた。2000年初期の不況を乗越えた後は、より付加価値を求める動きが強くなり、コア技術、付加価値部品、製品を日本国内で生産する傾向にある。
 一方、1985年のプラザ合意後、円高解消のために日本企業は欧州、北米でも現地生産に拍車がかかった。1993年の.小平による改革開放路線以降、コスト戦略のために中国への工場進出を図ってきた。2000年中期から、自動車製造業、装置型企業の現地生産も盛んになってきている。またコスト戦略では、前述のとおり、BRICs、VISTAの発展途上国での現地生産も盛んになってきている。
 現地生産の課題は品質と生産の安定確保である。従来は、品質確保のために多くの技術者を現地に派遣し、日本型の調整と検品で品質を確保してきた。

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生産拠点戦略
2. 拠点構想の考え方

ものづくりの拠点とは、「そこで開発、生産を行う場所」と定義される。事業内容により開発拠点、生産拠点はそれぞれ1つであったり、複数であったりする。

拠点構想とは、これらの機能を集約するか分散させるか、どこに置くかを検討することである。集約・分散については、多くの企業は集約からスタートしており、事業の発展とともに、

(1)機能拡大 (製造委託先企業が開発機能を持つようになる)
(2)生産量の増加 (拠点自体が手狭になり拡大を行う)
(3)グローバル化 (販売エリアの拡大や調達・生産エリアを拡大する)

……などが起こり、状況にあわせて判断してきた。集約と分散のどちらがよいかは、双方にメリット、デメリットがあり、一概には言えない。

もともと日本の製造業は、「国内調達→国内生産→国内販売」であったのが、戦後の高度成長期のモデルとして「国内調達→国内生産→国際販売」という輸出型企業が多く現れた。その後、「国際調達→国内生産→国際販売」といったモデルが現れ、現在では「国際調達→国際生産→国際販売」が多く見られる。

拠点をどこに置くかを検討する際の視点としては以下の3つの視点がある。

1) 産地を重視した拠点

産地に拠点を置くということは、良質な原材料、あるいは副資材が手に入るところでの生産といえる。産地は別の意味でブランドでもあり、ブランド戦略を重要視する企業は、今でも産地での生産にこだわっている。

2) コストを重視した拠点

拠点によって、大きく左右されるコストとしては、人件費、土地代、物流費があげられる。人件費や土地代は当然、大都市よりも地方、先進国よりも発展途上国の方が安い。また、物流コストが高い産業では拠点によって物流費が大きく変わる。陸上輸送や海上輸送の利便性を考えた拠点選びや、アクセス性に優れた場所を選ぶことが重要になる。

3) 顧客・市場を重視した拠点

顧客を重視した拠点とは、消費地(市場)対応拠点である。消費者に近いところで開発することにより、より消費者のニーズに合った製品の開発を行うことができ、短いリードタイムで製品を届けることができる。

これら3つの産地、コスト、顧客という視点はそれぞれトレードオフがあり、どれを重視するかは、各企業の方針や事業内容により異なる。

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生産拠点戦略
3. 日本に生産拠点をもつ意義

製造業にとって、日本国内に拠点を持つことについては、次の4つの視点で考えられる。

1) 開発生産型拠点

コア技術を日本で開発し、量産立上げまでのノウハウを養い、これを海外展開する。

2) 消費地分散型

物流や鮮度などを目的に、消費地に近いところに生産拠点を置く。

3) 個別受注型

試作ビジネスのように、受注してからのリードタイムが短いため。

4) バリューチェーン型

国内のネットワークを使った開発とものづくり。

1)、2)、3)は生産技術とのかかわりは深く、開発と生産技術が連携して、付加価値(企画、品質、リードタイム)をつけていくビジネスモデルである。

近年製造業の多くは、海外に拠点をもって活動しているが、その意味はどこにあるのだろうか。

海外展開をする理由は、安価な人件費、消費地・市場への期待、開発部門が現地に進出することで企画開発と生産を一貫化する……などである。

しかし、かつて1/10~1/20であった人件費の差も、例えば中国では上海や広州を中心に上昇し、企業はより西部・北部、あるいは、東南アジア、BRICs、VISTAへと展開している。さらに、品質を確保できない、作業員が標準作業を守らない、保全技術がないために設備を整備できない、日本の生産技術者1人の給料で、現地従業員を100人雇用できる……など悩みを抱える企業も多い。

現在、中国での生産が話題の中心だが、今後、世界人口の半分を擁するBRICs諸国の購買力が上昇した時、中国と同じような状況がおきることが考えられる。

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生産拠点戦略
4. BRICsとVISTA政策

BRICsは、従来はコスト戦略の拠点としての位置づけであったが、GDPで年率10%前後の成長を続けた結果、経済力も上がり、消費が活発になりつつある。今後は、現地の需要と購買力に見合ったコストを実現する先行技術開発が必要である。インドのスモールカーの価格は2000~3000ドルといわれているが、完全現地化のコスト目標になりうるであろう。

品質という観点で例にあげられるのがベトナムで、国民性は比較的日本人に似ており、器用で標準を守り、品質を作り込むレベルが高いといわれている。
2007年にWTOに加盟。中国の華南地区からもベトナムへのアクセスがよく、生産拠点をおく中国企業も多い。中国生産のリスク分散のための、「Chinaプラス1戦略」の旗頭にくる国として期待されている。ハノイとホーチミンには有名な工科大学があり、数学運用能力も高い。

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