- 「設備保全が直面する課題とEAM」
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2009.9.28
EAMシステムの導入効果
よくシステムを導入する場合の「その導入効果がどれくらいあるのか?」という質問が出てきます。これは非常に難しい質問です。EAM的な保全管理・作業管理システムの導入が活発な米国と、日本では「プラントの老朽化の程度」「作業員の作業品質」「労働流動性」などに大きな違いがあり、一概に米国で言われている導入効果の指標を日本で適用することはできません。しかしながらその効果を検討する視点としては共通に使えるものがあります。コンピュータシステムは決して人員削減を行いコストを削減することのみを目的としている訳ではありません。業務プロセスを標準化し、属人化による管理プロセスの揺らぎを防ぎ、きちんとした管理の証拠を記録することも重要な使命です。如何にコンピュータシステムを使って改善を行うか?またそのような体制を会社の気風として確立するかが最も大きな効果なのではないでしょうか。以下は、米国でのEAM導入に関して一般的な導入効果の目標値です。
導入効果の分野 改善率 説明 作業員の作業効率 10~20%増加 作業を行う準備を事前に計画的に行うスタイルに転換することで事前準備がしっかり出来、部品・工具の準備、作業手順の確認、段取りミスの防止により作業員のレンチタイム(実際の作業時間)が向上します。 設備利用率 3~5%増加 きちんとした保全作業を行い設備が故障しない体質を作ることで設備の利用率が相対的に向上します。 計画保全率 50~80% 突発故障をこなす保全体質から計画的に作業を行うように変革し、全保全件数(または時間)に占める計画保全の割合を高水位に保ちます。 新規設備の購入費用 3~5%減少 設備利用率の向上に伴い、設備生産性があがり新たな設備の導入を抑制する効果があります。 保全関連在庫資産額 20~30%減少 一般的にあまりよく管理されない保全関連の在庫品を標準化・管理することで無駄な在庫を処分し在庫資産額を減少させます。 保全関連在庫繰延べ率 5~20% 在庫の利用状況を把握することで、不必要に保管されている在庫品を処分し次年度への在庫繰延べ率を低く保ちます。 資材コスト 5~10%減少 在庫品名の標準化、購入ベンダーの比較・検討、包括契約などの購買手法を適用することで資材コストを低下させます。 調達関連コスト 10~50%減少 保全システムと調達システムを連結することで、従来システム間のデータのハンドリングなどに費やされる無駄な時間を削減し調達関連コストを削減します。 それぞれの企業によって大きく左右される導入効果ですが、EAMパッケージ提供ベンダーの中では、海外での実績値などを参考にツールを用意しているベンダーもあります。
たとえば、資産管理ソフト「Maximo」を提供しているIBMでは、Business Value Analysis Toolをご用意しています。各種セミナーでもご紹介しているようですので、ご興味のある方はそのようなツールを利用されるのもよいでしょう。 ご参考:IBM Pulse Autumn(2009年11月5日開催)では、実際の活用事例に関してはいかがでしょうか?こちらも、EAMパッケージ提供ベンダーのホームページなどで確認することができます。
たとえば、日本の航空業界の事例を以下で公開しています。[ SAPジャパン ]
また、海外事例ですが、電力業界の事例も公開しています。[ 韓国水力原子力会社(KHNP) ]
[ 日本IBM ]でも国内外の事例が公開されているので、導入効果などの参考にされてはいかがでしょうか?











