ニュースリリース

<速報>2012年度 新入社員「会社や社会に対する意識調査」結果

資料配布先:東商記者クラブ 財界記者クラブ
2012年04月16日

報道関係各位

一般社団法人日本能率協会

<速報>2012年度 新入社員「会社や社会に対する意識調査」結果

会社や仕事への順応に前向きだが、価値観はさまざま、一人ひとりとの対話が育成のカギ

 日本能率協会(JMA、会長:山口範雄)は、小会が提供する新入社員向けセミナーの参加者を対象に、「会社や社会に対し、どのような意識や価値観を持っているか」の調査を毎年行っています。
 今回、2012年3月29日〜4月10日の期間で、2012年度入社の新入社員を対象に意識調査を実施しました(回答数1,309人)。2011年度調査に引き続き上司・先輩にも調査を行い(回答数376人)、新入社員との意識のギャップを聞いています。

<結果概要>調査グラフは全文PDFにて掲載しております。

1.グローバル化に前向き、「海外赴任したい」が過半数

 グローバル化を「期待感」をもって受け止めている新入社員が多数(66.5%)を占め、「日本企業にとってビジネスの好機」(71.3%)、「自分も当事者である」(81.0%)と意識している。上司・先輩の回答(「期待感」59.3%、「好機」72.9%、「当事者」78.2%)と比べても、「好機」以外は新入社員の方が上回っており、グローバル化を前向きにとらえている。
 また、「海外赴任をしてみたい」人が50.7%と過半数を超え、前回2011年調査より5ポイント上がり逆転した。家族旅行や修学旅行以外での海外旅行・留学・在住経験の有無別に分析すると回答に大きな差があり、海外経験のある人(50.2%)では「海外赴任をしてみたい」という回答は66.1%となり、一方、経験のない人(49.0%)では35.2%に留まる。
 海外赴任をしてみたい主な理由は、「国内では経験できない仕事にチャレンジできそうなので」(85.4%)、「今後の自分自身のキャリア形成に役立つと思うので」(63.4%)などが上位に挙がった。
 企業活動が一層グローバル化していることを、新入社員もよく理解しているようだ。また、一度海外に踏み出したことのある人は、海外赴任に対する抵抗が少なく、キャリアを積む上でのチャンスと考えている傾向が見られることから、学生時代の経験も重要と思われる。
 現在、大学の秋入学制度が議論されているが、高校卒業から大学入学までのギャップイヤーを活用して海外経験をしておくことが、グローバル化に対応できる人材を増やすことに寄与すると考えられそうだ。

2.ネット育ちでITツールを上手に使いこなす

 就職活動で最も役に立ったツールとして、パソコンが62.3%で第1位となった。第2位はスマートフォン(23.8%)となっており、ITツールの利用が際立った。一方で、最も信頼した情報の第1位は「訪問(会社説明会)」(31.2%)で、インターネットを活用しながらも、直接的な情報収集を重視している姿がうかがえた。
 また、会社での人間関係構築のための方法として、上司に対しては「個人のメールやSNS等を利用した情報交換」をしようと思う新入社員は15.4%にとどまるものの、先輩に対しては34.4%、同僚・同期に対しては71.4%と、相手に応じた使い分けを意識している。
 生まれた時からインターネットやパソコンのある環境で育ってきたデジタルネイティブ世代といわれる今年の新入社員が、状況や相手に応じてITツールを上手に使い分けていることがわかった。メールの使い方についても、教えられたり、自身で学んだ経験もあるために、ある程度の常識は持ちえているのではないかと思われるが、ツイッターやFacebookなどを日常的に使っているため、情報リテラシーやコンプライアンス教育への配慮が必要であろう。

3.「子ども生まれても仕事を続けたい」72.1%、「育休取得したい」48.3%、ともに過去最高

 子どもが生まれても仕事を続けたいかという問いには、「ぜひ続けたい」が72.1%、女性の回答に限っても33.9%と、2007年の本設問の設定以来、過去最高となった。
 共働きで育児をする場合「ぜひ育児休暇を取得して育児をしたい」が48.3%、男性の回答に限っても33.9%と、こちらも過去最高となっている。 少子高齢化が課題となる中、企業が努力してきた育児休暇制度が新入社員にもよく認知されてきたようだ。経営者や自治体トップも育児休暇を取る時代となり、男性でも「前例があれば育児休暇を取得したい」ということが、受け入れられやすくなっている。

4.働き方は「チーム」「集団」を志向

 職場について「個人の裁量に任せられる職場」(14.7%)よりも「チームワークを重視する職場」(84.5%)を志向する新入社員が大多数を占めた。また「自由だが、個人の責任と成果が求められる職場」(43.5%)よりも「自由度が低いが、規律があり、組織的に動く職場」(55.8%)を好む傾向がみられた。
 また、日本企業を元気にするためには「優秀な経営者が組織をリードする」(35.8%)よりも「組織で働く人々の力を結集する」(63.5%)ことが有効であると考えているという結果もあり、新入社員が集団での協力を志向していることが分かった。
 職場での協調が苦手と思われがちな若者が「チーム」や「集団」による働き方を志向していることは望ましいことと言える。一方で、イノベーションのためには異質・多様な人材が必要であることを考えると、周囲との協調を重んじる人材ばかりではなく、自由度や個人の裁量を好む人材の採用を増やしていくことも、企業にとっては必要ではないか。

5.上司・先輩からの指導を歓迎、「人間関係には飲み会有効」が5年連続1位

 新入社員が考える「理想の上司・先輩像」として、「仕事について丁寧な指導をする」(52.4%)が第1位となった。また、「場合によっては叱ってくれる」(33.7%)は過去5年間で増加傾向にあり、上司・先輩からの指導を歓迎している姿勢をうかがえる。
 また、上司・先輩との人間関係を構築する方法として有効だと思うことは「飲み会への参加」(上司94.2%、先輩95.0%)が5年連続で1位となった。 新入社員が親密な人間関係を意欲的に受け止めている一方で、「丁寧な指導」「叱る」「飲み会」いずれの項目についても上司・先輩のほうが遠慮気味な傾向がみられる。
 職場の人間関係については、上司・先輩が心配するほどには新入社員は不安を感じておらず、上司・先輩から積極的にコミュニケーションを働きかけることが大切である。

6.一律ではない「会社に対する価値観」

 働き方の好みを聞いたところ、「プライベートを優先したい」と答えた人が61.9%となったものの、「仕事を優先したい」人も37.4%いた。
両派ギャップの大きかった項目を比べると、就職・入社の選択基準について、プライベート優先派は、「働く環境・制度」(24.1%)や「立地条件がよい」(19.3%)などを会社の選択基準として重視する人が仕事優先派より多く、仕事優先派は、「自分が働きたい業種」(51.9%)や「自分の能力を伸ばすことができる会社」(33.1%)を志向して入社を決めた理由が高い。
 転職・独立志向については、プライベート優先派は「定年まで勤めたい」人が41.4%だったが、仕事優先は過半数(56.2%)を占めた。[p16_図15] その他、プライベート優先派は、「仕事を通じ多くの人々と人間的なふれあいや対話を持つ」(32.1%)、「休日出勤をしたくない」(54.0%)、「残業をしたくない」(27.5%)傾向がより強い。仕事優先派は、「仕事を通じて社会に貢献する」(39.1%)、「管理職になりたい」(76.7%)、「海外赴任したい」(59.7%)といった項目の比率が高い傾向が見られた。
 厳しい就職環境の中で絞り込まれて採用された新入社員であるが、プライベート優先か、仕事優先かという切り口について見るだけでも、仕事や会社に対して様々な考え方をもっていることがわかる。企業としては、新入社員を画一的に捉えるのではなく、様々な価値観をもっていることを前提として、育成・活用していく必要があるだろう。

7.日本が進むべき道は「心の豊かさ」
 
 今後、日本が進むべき道についての考えを二者択一で聞いた設問では、「経済的豊かさを求める」(35.0% )よりも「心の豊かさを求める」(63.9%)が大きく上回った。また、「競争社会を目指す」(46.4%)よりも「福祉社会を目指す」(52.6%)と考える新入社員が多かった。働き方や生き方の考えが多様化しているものの、全体的に質的な豊かさを志向している。
東日本大震災が人生観に与えた影響を自由記述で聞いた設問においても、「人と人との絆の大切さ」「思いやり」に関する記述が多かった。新入社員を動機づけていくうえで、金銭的な報酬だけではなく、仕事の意義や、やりがいなどを伝えることが、より重要となっていくものと思われる。

<調査概要>

調査時期 新入社員への配布・回収:2012年3月29日〜4月10日
       上司・先輩社員への配布・回収:2012年3月8日〜4月10日
調査対象 新入社員: 日本能率協会の新入社員向け公開教育セミナー参加者および              日本能率協会の研修を活用している企業の新入社員        
上司・先輩:日本能率協会の会員企業およびセミナー参加企業の方 調査方法 新入社員:研修1日目終了時に調査票を配布、翌日回収
上司・先輩:郵送で配布・回収
回答数 新入社員:1,309人 上司・先輩:376人
回答者性別 新入社員 男性 921人(70.4%)、女性383人(29.3%)、無回答5人(0.4%)
上司・先輩属性 管理職(役員含む) 190人(50.5%)、非管理職 183人(48.7%) 、無回答3人(0.8%)
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【本件に関するお問合せ先】
一般社団法人日本能率協会 JMAマネジメント研究所(担当:近田)
〒105-8522 東京都港区芝公園3-1-22  TEL:03-3434-6270  FAX:03-3434-6330
※取材のお問い合せは、広報室(TEL:03-3434-8620 担当:亀山)へお願いいたします

 

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