ニュースリリース

速報「企業の組織力・活性化に関する実態調査2011」結果


2012年02月29日

報道関係各位

社団法人日本能率協会

速報「企業の組織力・活性化に関する実態調査2011」結果

組織力向上対策の具体的成果がでていない企業が7割 

 社団法人日本能率協会(会長:山口範雄、JMA)は、国内主要企業3,500社の経営者を対象に、「企業の組織力・活性化に関する実態調査」を初めて行いました(2012年1月実施、323社回答)。
 結果から、企業の72.8%が組織力向上対策に取り組むものの成果がでておらず、具体的な成果がでている企業は16.4%とどまることが明らかとなりました。
 その背景として、働き方の多様化、過去の先例を重んじる風土の中でチャレンジや対立を避け、創造性が発揮できない職場が増えている一方で、企業の側で対応策のノウハウがないという実態が浮かび上がりました。
 さらに、売上・利益が増加している企業と減少している企業との組織力の違いを分析すると、売上・利益が増加している企業では、「組織の一体感」「自主・自律性」「部門間の信頼と連携」「葛藤や対立をプラスに転換できる風土」「人材の適性・多様性」などが秀でていることが示唆されました。

 JMAでは、この調査結果を分析し3月13日(火)・14日(水)にWTCコンファレンスセンター(東京都港区)で開催する「“組織開発”フォーラム2012」で発表します。フォーラムでは、チーム・組織の能力を発揮し、経営成果につなげている企業による事例発表も行い、知見の共有化を図ります。 
 なお、より多くの方々に本調査報告をご覧いただくために、インターネット動画共有サービス「Ustream」によるライブ配信も計画しています。

<調査概要>
調査主体:社団法人日本能率協会(組織開発企画委員会事務局)
調査時期:2012 年1 月12 日〜1 月27 日 調査対象:全国の企業経営者3,500社
調査方法:郵送調査 有効回答:323社(回答率9.2%)
※組織力(組織能力)の定義
・会社のミッション・ビジョン・目標を達成するために、個人の能力を束ね部門の能力を最大化し、さらに部門間の持てる力を束ねていける力。個人ではなく組織の持てる力の最大化。

<結果概要>
1.組織力向上対策に取り組むも経営上の具体的成果が出ていない企業が全体の7割

組織力向上対策(注)の取り組み状況を聞いた設問では、「取り組んでいるが、まだ具体的成果が出ているとは言えない」とした企業が72.8%を占めた。「取り組んでいない」は8.4%、また、「取り組んでおり、具体的な成果が出ている」は16.4%にとどまりまった。
取り組んでいる企業の回答のみを集計すると、その8割は成果がでていないという結果になり、“組織力”が経営課題として経営者に認識されていることが明確になった。
この理由として「潜在的な課題の診断や適切な対応策に関する十分なノウハウがない」(44.9%)ことがハードルとなっており、今後はより具体的な経営成果につながる組織力向上対策の工夫が必要となる。
注)組織力向上対策:「従業員満足度調査、組織図や業務分掌の見直し、理念・経営ビジョン・方針の浸透、部門間や部門内の関係性向上、リーダーシップの向上、動機づけなど」と設問で規定

2.働き方の多様化と過去の先例を重んじる風土が組織力発揮の障害に

組織力の向上を制約する要因を聞いた設問(複数回答)では、「高年齢者再雇用など雇用形態、処遇方法の異なるベテラン社員の増加」(30.7%)、「勤務時間や勤務場所の多様化にともなうFace to Faceのコミュニケーション不足」(26.9%) が1位、2位を占めた。また、3位には「過去の成功体験・失敗体験や先例を重んじる風土」(26.3%)が挙げられた。
回答結果からは、雇用形態、処遇方法、勤務形態など、働き方の多様化に対応しきれていない職場の実情がうかがえる。グローバル化などに伴って経営環境が激しく変わる中、先例をよりどころとする風土が組織の硬直化を招いていると考えられる。

3.チャレンジや対立を避け、創造性が生まれにくい職場の実態

組織力の現状については、約9割が「経営理念・ビジョンは社員に理解・共有され、組織に一体感が醸成されている」(「かなり当てはまる」「ある程度当てはまる」が88.9%)、8割以上が「社員は経営戦略と部署の目標を理解し、理解・共有ができている」(「かなり当てはまる」「ある程度当てはまる」が85.1%)と回答した。
反面、「当てはまらない」「あまり当てはまらない」との回答が多かった選択肢は、「職場には、慣習にとらわれず失敗を恐れない、チャレンジできる風土がある」(「当てはまらない」「あまり当てはまらない」が41.5%)、「職場には、葛藤や対立を、積極的に前向きの姿勢で取り上げる風土がある」(「当てはまらない」「あまり当てはまらない」が39.6%)、「部門間では、連携が円滑でスピーディにおこなわれている」(「当てはまらない」「あまり当てはまらない」が38.4%)であった。
回答結果から、先例重視の風土の中で、理念・ビジョンを理解し、決めた目標を部門内で一体感をもって推進することが得意な一方、対立を避けるために部門を超えた連携が弱く、全く新しいものを生み出すイノベーターとしての側面が弱いという実態が浮かび上がった。

4.経営成果を導く「社員一人当りの生産性指標」「技術・ノウハウ蓄積と製品・サービスの収益性」が高い組織の9つの特徴

過去3年間の売上や利益が「増加している」と回答した企業を分析すると、「社員一人当りの生産性指標」と「技術・ノウハウ蓄積と製品・サービスの収益性」が共通して高い傾向にあった。
その「社員一人当りの生産性指標」と「技術・ノウハウ蓄積と製品・サービスの収益性」が高い企業と低い企業との違いを分析した結果、組織力に関して以下9点が明らかに異なった。

◎9つの特徴
1)経営理念・ビジョンが社員に理解・共有され、組織に一体感が醸成されている
2)目標達成へのこだわりが強く、高業績実現に向けて自主的・自律的に努力している
3)会社と社員の信頼関係が確立し、目標への高いコミットメントがある
4)部門間で利害対立が払拭され、相互に信頼し、援助しあえている
5)部門間で連携が円滑でスピーディにおこなわれている
6)職場に建前に縛られず、言いたいことを言い合える風土がある
7)葛藤や対立を、積極的に前向きの姿勢で取り上げる風土がある
8)ひとり一人の能力や適性が活かされ、チームとして相乗効果がある
9)ひとり一人の多様性が活かされ、創造性を発揮できる職場である

こうした「組織の一体感醸成」「自主・自律性」「部門間の信頼と連携」「葛藤や対立をプラスに転換できる風土」「人材の適性・多様性」などが秀でた組織になることが、経営成果をさらに高めるために重要であると示唆される。

<“組織開発”フォーラム2012>
日時:2012年3月13日(火)10:30〜18:30、3月14日(水)9:30〜18:00 の2日間
会場:WTCコンファレンスセンター(東京都港区浜松町2-4-1 世界貿易センタービル3階)
定員:100名
参加料:1日参加・2万5,200円/人、2日参加・4万2,525円/人
(日本能率協会の法人会員は1日参加・2万3,100円/人、2日参加・3万8,850円/人)
プログラム:調査報告、講演&パネル討議、先進企業事例発表など
申込方法:社団法人日本能率協会 JMAマネジメントスクール(TEL:03-3434-6271)
申込締切:会期当日まで受付可。但し、定員になり次第締め切り。
 ニュースリリース全文 -->  (309.1KB)

 

【本件に関するお問合せ先】
社団法人日本能率協会
経営・人材ユニット 事業創発グループ 
組織開発企画委員会事務局(担当:深代、楠見)
〒105-8522 東京都港区芝公園3-1-22  
TEL:03-3434-0931/FAX:03-3435-9216

※取材のお問い合せは、広報グループ(担当:亀山/TEL:03-3434-8620)へお願いいたします

 

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