jma_shinnyusyain2013

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と、翌日からは挨拶もできるようになる。これらは、前述の講師陣の発言と一にするものだ。では、研修中のグループ討議やディスカッションの場ではどうか。昨今は授業で取り入れる高校も多いと聞くが、総じて活発な議論を交わすことは少ないという。しかし、グループ内のメンバーに馴れてくると、徐々に意見も言うようになるのが特徴のようだ。これまで、日本人の特性とまで言われてきた保守的な行動、謙虚さがより顕著に現象面として表れていると指摘する声も多いが、これは、虐めなどの対象にならないための過剰な自己防衛反応ではないだろうか。「孤立」を恐れるあまり、最初から目立つような言動を控える若者たちという姿が見えてくる。これは、前述したとおり今回から価値観調査を行い、その結果、帰属や親和の欲求が強いことからも明らかになっている。しかし、海外の積極的な若者を考えると、日本の若者が受け身で、積極性に欠けるとなると、海外という場で交流できる意欲や能力、スキルはますます重要であろう。そうしたチャレンジの機会をつくり、若者の背中を押すことの意味を、企業の職場だけでなく家庭教育のなかでも、取り入れていくことを大人世代は肝に銘じなければならず、また彼らにそうした態度で接するべきであると考える。企業の研究開発の場で指導にあたることが多い細矢氏は、「社員の2割に能力も性格も尖った人材がいれば、組織は活性化する」という。こうしたバランスが、いまの日本企業の組織にないのが問題であると指摘する。■創造性、困難に挑戦志向が少ない■今年度の調査では、仕事内容が変わったり、独立・転職したりしたとしても、「どうしても犠牲にしたくない」ことを尋ねた。前述したように、キャリアアンカーを軸に設問を構成した。図2-9に示したとおり、1位は「仕事とプライベートの調和を保つ」(32.3%)、2位「だれかの役に立ち、社会に貢献する」(28.6%)、3位「安定して心配なく仕事ができる」(17.4%)と続く。1位と3位を「調和・安定志向(派)」とするならば、新入社員の約半数はこの価値観を志向している。その一方、「何か新しいものを創造する」(5.3%)、「困難なことに挑戦する」(3.5%)を選んだ「創造・挑戦志向(派)」は1割にも満たない。こうした創造活動や挑戦への行動を支える能力やスキル、心構えといった「専門性を極める」(5.6%)、「自律・独立して仕事ができる」(2.5%)の項目も低いという結果が出た。そこで、将来の役割について訊いてみると、創造・挑戦志向派は「管理職や経営層になり、リーダーシップを発揮したい」とする人が半数を超えた。だが、調和・安定志向派では25~30%強にとどまり、「職場のメンバーのサポート的な役割(仕事)を担いたい」が30%前後いた(図表2-10)。仕事をする上でどうしても犠牲にしたくないことの1位は「仕事とプライベートの調和を保つ」(32.3%)であるが、前述の入社した会社を選択した理由としては「プライベートな生活と両立しやすい」という選択肢は8.7%の回答しかない。この差をどう読みとればいいのか。仕事をする上でどうしても犠牲にしたくないことがあれば、そうした個人の価値観が仕事への取り組み姿勢に大きな影響を与えることになる。犠牲にしたくないことの上位3項目までは、社会の動きに敏感に呼応してワークライフバランス、社会貢献、安定した仕事の確保が選ばれた。調査から見えてきたこと23