jma_shinnyusyain2013

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また、この3、4年の傾向として、叱られるとシュンと落ち込み、仕事への取組み意欲も減退してしまうことが多いのだという。だからこそ、腫れ物に触るように上司や先輩たちは新入社員を扱いがちなのである。ここにコミュニケーションの難しさがある。さらに、「働く」ことの対価として何を望むかという点では、「カネを得る」ことについては低い。多くは「充実感」や「達成感」などを志向しているという。成長や人脈を広げることには関心はあっても、海外旅行や車を欲しがることのない「カネを使わない」世代が透けて見える。安川氏によれば、10年前までの若い世代はまだ「カネ」に対する執着はあったというが、近年はますます減少しているという。充実感や達成感は志向するものの、欲しいものは何か、やりたいことは何かという問いかけに、「特にない」という回答が口癖のように返ってくることからも頷けるように、目的を見つけられていない。つまり、これは受動的な態度の現れの一つともいえ、主体的に考えていくことが乏しい世代だともいえよう。かつ、「気づき」がないから、答えもわからない、というのが現状ではないか。こうした若者世代に、狡猾さなどは微塵もないというのだ。裏を返せば、競争心がないともいえ、総じて、自分と関わりのないところでは、淡泊である世代だ。しかし、アジアの若者の多くは克己心を打ち負かすほどのパワーを持ち、己をコントロールしている。そのなかで、日本のいまの若者がどれだけ日本の立場をどれだけ主張できるのだろうか。ましていわんや、ビジネス競争の中でリーダーシップをとれるかは甚だ疑問である。行く末を案じるのは筆者ばかりではあるまい。また、安川氏は若者の行動を、こう分析する。高卒の若者の集中力は授業時間と密接に関連しており、40、50分経つと途端に切れてしまうという。研修中であっても、研修に集中できず、ペンシルケースの中を整理したり、シールを貼り出したりと、他のことをやってしまいがちだ。また、研修の前半では元気であるが、いつの間にか燃料切れを起こし居眠りもあるという。まだまだ、エネルギー配分をうまくこなせていない。では、短大卒、専門学校卒の20歳前後の若者はどうか。多くの場合は、男女ともに自分自身を抑えることができ、周囲から目立たないように振る舞うことに配慮する傾向が出てくる。22歳以上の大卒はどんな傾向があるだろうか。特に、この10年の傾向を見ていると頼りなさばかりが目につくという。挨拶も然り、促されてやってできる程度だ。挨拶の重要性は頭で承知しているものの、なかなか行動が伴わないというのだ。自らの意志で考えて、行動・実践していけることが重要なことであろう。こうした若者世代を受け入れてきた職場はどう対処しているのだろうか。安川氏に「厳しさを取り入れて指導してほしい」と要望する企業が多いのだという。また、厳しさを求めるのは新入社員だけでなく、管理職研修においても同様だ。決して若者だけの傾向ではない。管理職の多くは、職場での融和を重んじ、部下に嫌われたくないという気持ちも働き、叱ることもできない。また法的な規制もあり、パワーハラスメント訴訟への回避ばかりが前面に出てしまうのだ。しかし、叱って育成することも、大人世代の責任ではないか。そこで多くの企業が「叱る技術」も研修で指導してほしいとオーダーするのだという。こうした実情を憂う安川氏であるが、新入社員研修終了後になると、誰とはなしにやってきて、研修の御礼と挨拶にやってきてくれるので心が和むという。もちろん最近の若者の傾向として、集調査から見えてきたこと19