jma_shinnyusyain2013

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入社員で高いものは「元気に挨拶し、笑顔を絶やさない」(19.1ポイント差)であり、「上司・先輩と良好な人間関係を築く」(18.3ポイント差)と、両者の意識に歴然とした差が現れた。この結果は、新入社員は仕事経験がないがゆえにまだまだ仕事に対する具体性がなく、仕事の成果を出すために「専門能力・技術力」よりも、「人間関係やコミュニケーション」を重視することで、この難関を乗り切ろうとする姿が垣間見える。自らが成長していくための道筋は、まだ描けていないようだ。新入社員と上司・先輩の回答に見られたギャップは、上司・先輩がこれまでの経験から得た、新入社員への貴重なエールとしても受け取れよう。新入社員と接する場合には、こうした価値観の違いを認識して、指導することが望ましい。ここまでも様々な観点からコミュニケーションの重要性を指摘したが、これは上司・先輩の側からの働きかけも大いに期待したい。コミュニケーションが活発化するには、その職場の信頼感の醸成が必要だからだ。なぜなら、若者世代が抱える自己矛盾や、世代間の意識や価値観のミスマッチはそのまま放置しておけばコミュニケーション・ギャップにつながり、引いてはチームワークによる組織力の低下がますます顕著となる。そういう意味においても、定点観測として新入社員の意識を毎年探ることに意義があり、その変化を明らかにすることで、毎年継続して彼らの意識と行動を把握していくことが重要であると考える。では、その信頼関係構築には、どんな方法がとられているのだろうか。管理職は「飲みに行く」ことを、非管理職は「ランチに行く」ことを、20代の先輩たちは「メールのやりとり」を中心に行っているようだ。それぞれの懐具合を想定すれば当たり前の結果といえよう。ただ、20代の先輩たちのプライベートなメールのやりとりというのは、全体平均からすれば3倍ほどのポイントがあり、今後のメンターなどに活用していくことも重要であろう(p43図表3-30)。後述するが、新入社員にとって年齢の近い先輩とのコミュニケーションの有無が何にもまして強固なチーム形成には欠かせないものとなる。2-4.コミュニケーションギャップを埋める■講師から見た近年の若者たち■JMAでは毎年1,300人の新入社員を入社時研修で受け入れている。本調査は、こうした新入社員を対象に行ったものだ。ここで、5人の講師に最近の若者の指導のあり方について聞いたので、その一部を紹介しよう。人材開発コンサルタントの安川雅代氏(エム・エム・トラスト)は、まず「慎重さが対人、対面において目立つ」と指摘する。それは自分自身が傷つきたくない、恥をかきたくないという心の現れではないかと言う。もともと指示されたことには従順に行い、時間外にもやることを厭わないほどの気構えをもつ者もいる。ここまでは、優等生の新人像だ。だが、残念なことに「気づいて、行動が起こせない」というかなり致命的な点を挙げている。後述するがJMA調査でも、こうした結果は明らかになった。もう一つは、年々言葉遣いが荒れてきているという。敬語が使えないということは、書けないことも意味するし、コミュニケーションに支障を来す。新人の役回りとして電話の取次ぎは必須業務だが、これが上手く出来ないために時間をかけて実習させるという。普段の生活で、丁寧語を使わず、気心の知れた仲間うちだけの会話では、なかなか習得できていないからだ。これは、友だち付き合いレベルのコミュニケーションであって、世代間を超えたコミュニケーションが苦手だということになる。さらに、声が小さいのは「自信のなさ」の現れではないかと指摘する。特に、初対面の人たちの前では聞き取れないほど声量であるために、聞き返さなければ会話もできないのだという。ここには、聞く側への配慮が感じられず、自分の所属するグループの中に埋没し、そこに居心地の良さを感じて、ここから一歩抜け出すことができない若者たちが見えてくる。18 2013新入社員調査