住まいに関する建材・部材・設備・サービスが一堂に会する日本最大級の専門展示会

実行委員長インタビュー


出展者インタビュー 東京大学大学院

消費者の変化 業界の変化

最近の建築業界の動向について教えていただけますか?

今は東京オリンピック・パラリンピックもあり、東京近郊の建築関係は景気がいいですね。街を歩いていても建築現場が多く、工事の規模も大きい。バブルの時と同じような印象があります。ただし、それがずっと続くかというと、そうではないでしょう。業界の関係者に聞くと、みんなが「東京オリンピック・パラリンピックまでで、しかも東京だけだ」と言っています。「これからも好景気が続いて、大きな工事が継続していく」とは思っていません。
その背景にあるのは人口減少です。新築工事も減少していくことが予想されています。人口に対して住宅はもう充分にあるので、減っていくだろうと予想されています。東京の渋谷では大規模な再開発がおこなわれており、同じように品川や新宿も再開発がおこなわれるかもしれません。しかし、このような規模の再開発が地方でもおこなわれるでしょうか。例えば、大阪で起こるかというと、その可能性は低い。さらに言えば、他の地方都市では可能性はより低くなります。
このような現状を考えると、このジャパンホーム & ビルディングショーで扱っているような分野はこれからも有望な市場であると考えることができるのではないでしょうか。新築は減っていきますが、リノベーションなどの市場は拡大されていくと思います。
もう一つ挙げられるのは、消費者の変化です。住宅に対する消費者のイニシアティブや主体性が大きくなってきています。昔であれば、ある定型の住宅のパッケージを提示すれば、消費者は満足して購入してくれました。しかし、今は消費者の嗜好が多様化し、暮らし方も一律ではなくなってきています。
「あなたの求めている家はコレです」というようにパッケージで住宅を提供できる時代では無くなっています。消費者それぞれが自分にあったライフスタイルを選択する時代になっています。
そういう意味では、このような建材を中心とする展示会も、一般の人たちが「面白い」と感じる展示会にする必要があるのだと思います。そのように変えていくのはなかなか難しいことです。しかし、「一方的に住宅を供給すればいい」という時代ではないことは確かです。それが今、業界に起きていることなのだと思います。

大規模ゆえに準備が大切

この展示会の特徴は?

「大規模である」という点ですね。展示会は他にもあり、それぞれ特徴がありますが、ジャパンホーム & ビルディングショーの大きな特徴は数多くの展示会が同時開催されている点です。「ふるさと建材・家具見本市」「トイレ・バス・キッチン空間・設備フェア」「団地・マンションリノベーション総合展」等、非常に広範囲な領域をカバーしています。これら以外にもさらに他の展示会も同時に開催されています。今年は医療系の展示会、ホスペックスも開催されますし、ビルメンヒューマンフェア & クリーン EXPOもあります。
これらが全部、同時に開催されるわけです。全部を見てまわれる人はそうそういないと思いますが、「この展示会ではコレを見て、あちらの展示会ではコレを見る」というように自分の関心分野を選ぶことができます。展示されているコンテンツの量が圧倒的なので、いろんなタイプの人が満足することができると思います。
独自の視点を持って来場すると大変効果が大きいけれども、特に意識せずに来場すると、何を見たらいいのかわからなくなるとも言えます。一方では、そういう難しさがありますね。そこで私たち実行委員は導入的な役割を果たすガイドツアーも検討しています。
また、この展示会は国際的であることも特徴ですね。アジアなどの海外ブースが多く出展しています。そういう意味では、この展示会は国際化が早くから進んでいると思います。

最終的には実物で確認

実行委員長として企画する上で心がけていることは?

重複しますが、この展示会にはプロ向けではない展示会の部分が求められていると考えています。もちろん、プロ向けの部分も必要ですが、住宅や団地をテーマにする展示会としては、一般の消費者が見たいものを提供することも必要になってきています。一般消費者の方に見てもらえる展示を増やしたり、説明やガイドを増やしたりして、ジワジワと消費者向けに移行していくことが求められています。もちろん、急に移行することはできません。少しずつその要素を増やしていければと思います。
一般の消費者も建材や商材をネットで調べたりして豊富な知識を持つようになってきています。ネットでは写真や動画を見ることができますが、実際にモノを見るのとはやはり違います。実際に、「本物を見たい」「動作している音を聞きたい」と現物を確認する消費者が増えています。今はそういう時代の変わり目にきているのだと思います。

ホームショーに来場される方へのメッセージをお願いします。

この展示会は、いろんな見方ができると思いますが、あまりにも規模が大きいので、自分の中である程度テーマを持って来場しないと見きれないと思います。同時開催の展示会まで射程に入れると、膨大な広さになります。事前に自分が見たい展示を考えておくと、期待していた展示を探しやすいと思います。実行委員としては、お客様が見やすい環境づくりに取り組んでいきたいと思います。