仏教と実業 (第26回一隅会より)

協和醗酵株式会社 会長
社団法人在家仏教協会 会長
加藤弁三郎氏 (当時の役職)

1972年8月19日、第26回一隅会においてご講演いただきました一隅会速記録をもとに、一部編集をしてお伝えいたします。
本講演内容は、ご自身の仏教とのかかわりをはじめ、仏念や在家仏教協会に関わる内容まで、実業と仏教のかかわりについて深い示唆を与えていただく講演内容です。

【第45回】10.在家仏教協会について - (10)

 そうして会をはじめましたのでありますが、その趣旨は、いま申しますように、仏教を聞こうという会、したがって宗旨はいろいろあるけれども、究極において仏教は涅槃ということを説いておる。つまり成仏ということを説いておるんだ。つまり成仏を説かない宗派はないはずだから、ともかく仲よく宗派を超越というとおかしいけれども、仲よくやっていこう。わが宗を尊しとし、他の宗をいやしめるということはもってのほかだ。それは聞く人の態度じゃない。説く人はそういうことがあっていいかしらんが、聞くものにとってそういう態度はあるはずがないのだから、謹んで聞くべきだ、そうしようと申しましたら、それもそうだということにみな言ってくれましたので、それで私も安心してお受けをして今日まで来ておるのであります。
 そして三年目に、どうも任意の会では長続きしないおそれがあるから、社団法人にしようということを、私、提案いたしまして、相談いたしましたら、それもけっこうだというので社団法人ということにいたしたのであります。社団法人にしましたのは、仏教を聞く会だからでありまして、宗教法人のほうが、諸般便利なことがあったかもしれませんが、私は、説く会ではない、聞く会だから、社団法人がもっともよろしい。このようにくどいて社団法人にした。ですから今日は"社団法人在家仏教協会"アソシエーションのほうの協会でもあります。そしてこういう『在家仏教』という雑誌をずっと出しております。連綿と今日まで続いてまいっております。